立ち上がったのは、ナルト。
今日は一段と、笑顔がキュートだ。
そんなことをカカシは思いつつ。
へらりと頬をゆるめた。
黙って動かなければ、美形で通るものを・・・と、サクラは溜息をついた。
とある午後の昼下がり。
ハロウィーン
「セーンセー!」
「ん、なーにー?ナルトv」
にっこりと、笑ってナルトがカカシを呼んだ。
カカシの薄ら寒いステキな笑顔に鳥肌の立つ子どもが、かなり。
アスマはしらんぷりを決め込むつもりのご様子で、煙草の煙でわっかをつくる練習をはじめた。
紅はイタズラ小僧の目が輝いているのを感じて、配ろうと思っていたお菓子を後ろ手に隠した。
ナルトのやる悪戯は突拍子もなくて、紅的にはお気に入りなのだ。
なので、成り行きに任せる方に思考を切り替えた。
「トリック・オア・トリート!!」
手をずいっと、カカシに差し出して満面の笑顔で言い切る。
それに、カカシが相好を崩したのは言うまでもない。
「ごめーんネ!先生、お菓子持ってないんだ」
「・・・なら、イタズラするってばよ?」
「うんv」
カカシ的には、この気に乗じて・・・なんていう甘い考えもあったりする。
ナルトの『悪戯をする』発言に、内心踊っていたりするのだ。
駄目な大人の例だから、ああはならないように・・・と注意するまでもない事を紅はわかっている。
ここにいる下忍全員が、『アレだけにはなんねぇ!!』と心に誓っているだろうコトは自他共にわかっているだろう。
習うべきは・・・その忍の技術だけだ。
カカシがデレーっとした顔で、ナルトので方を待っていると、ナルトが行き成り。
邪悪な顔で哂った。
それはもう、ニタア・・・と。
「ナ、ナルト?」
「クックック・・・ちげーよ、バーカ!!」
ボンっと変化を解く音がした。
ナルトの位置には、赤銅色の長髪に瞳の二十歳前後の青年だった。
「ぎゃーーー!?なななな、なんでスメラギがいんの!?」
「ソリャお前・・・テメーに恨みを返しに?」
「ぜったい嘘だーーーーー!!!」
全速力で、カカシが逃げ出した。
それを、影分身を出して追わせる『スメラギ』と呼ばれた青年。
「逃げられると思ってんのか?アノ馬鹿は」
ちらっと、視線を流す先には何故かシカマル。
「スメラギさんから逃げるのは、至難の業でしょうね」
肩を竦め、丁寧な言葉で答えて。
此方も、変化を解いた。
やはり、二十歳前後の青銅色の短髪に瞳の青年だ。
「追って良いのですよ?この間の任務の不始末をお怒りになられているのでしょう?」
「ああ、テンコウ。後は任せたぜ?」
「畏まりました。どうぞ、お楽しみください」
『テンコウ』と呼ばれた青年に、ニッと笑いかけて。
スメラギは姿を消した。
テンコウは、紅に頭を下げる。
「私の相方が勝手を致しまして、申し訳ありません。ナルト君とシカマル君は、三代目様の執務室においでですのでご安心ください」
「はぁ・・・えーっと、カカシは何を?」
その問いに、苦笑を零すテンコウ。
スメラギとテンコウのコンビといえば、里のトップの暗部だ。
その二人に、いったいカカシは何をしたのだろう。
首をかしげる紅。
「先の任務において、些細なミスを」
紅は疲れたように、溜息をついた。
馬鹿らしくって、泣けてくる。
どうして、アイツより自分は弱いのだろうか・・・と。
不条理だ。
「紅上忍、私はお暇させていただきます」
「ええ・・・」
疲れきったような声で、紅が苦笑を返した。
それに、一礼するとテンコウは瞬身で消えた。
それを見送り。
ポカンと口を開けたまま、事態の飲み込めていない子どもたちを。
三代目の執務室まで引き連れていった。
勿論、お菓子を渡して帰るためだ。
執務室のソファには。
幸せそうに、寝ているナルトとシカマルがいて。
危害があのウスラトンカチ(byサスケ)だけで済むならいいか。
そう、結論を出した。
良くも悪くも、今に慣れきっている子どもたちだった。
ちなみに、カカシはといえば。
一日中。
影分身と鬼ごっこをしていたらしい。
精も根も尽き果てて、日付の変る直前に。
禁術をぶっぱなされ・・・。
その後の消息は、神のみぞ知る。
「楽しかったのですか?」
子どもたちのはしゃぐ声の響く中で。
確かに子ども特有の声で、静かに『テンコウ』のように問うシカマル。
それは隣のナルトにはバッチリと聞こえていて。
まるで『スメラギ』のように、楽しそうで底意地の悪そうな笑みを浮かべる。
「ああ、久しぶりにな」
「それはようございました」
「お前が居ると、なんでもできるな」
「お褒めの言葉として、お預かりしておきます」
「くれてやる、そんなもん」
フンッと鼻を鳴らして、横柄に笑った。
その横で、小さく『勿論ですよ』と笑う気配がした。
カカシはその後、数日だけ遅刻もせず。
真面目に任務に取り組んでいたらしいが。
三つ子の魂百まで。
物凄い鳥頭らしく、一週間もする頃には遅刻がまた増えてきた。
ナルトとサクラとサスケは、今現在。
七時間待たされていた。
かなり、腹が立っている。
かなりという言葉など、当てはまるのだろうか?
カカシが現れた時など、サスケは火遁を打ち放ち。
サクラは無言でクナイの雨を降らせ。
ナルトは多重影分身の術でいっせいに殴りかかったほどだった。
そして、一段落ついた後。
ナルトがカカシの前に立った。
どこかで見たことがあるような・・・?と、サクラとサスケがデジャヴを感じていると。
「オレさ、センセーが大遅刻してきたら言えって言われてるコトがあるんだってば」
「んー?なーにー?」
そこで、ナルトが俯く。
気になって、ナルトの両隣にならんだサクラとサスケが覗き込む中。
ナルトの顔が上がった。
それは『スメラギ』のような、皮肉で尊大な笑顔・・・。
「さーて、質問だ銀髪。オレは・・・どーっちだ?」
ニィ、っと。
口角が歪んだ。
「ぎゃーーーーーーーあぁああああっっっ!!!」
カカシは一目散に逃げ出した。
それを見遣って、ナルトはキョトンとした顔をする。
「赤毛のにーちゃんにやれっていわれたんだけどなぁ?」
((スメラギさんかっ!?))
サクラとサスケの中に、あの日のことが甦った。
が、しかし。
結論的に言えば襲われているのも、苦労するのもカカシなのだから。
自分たちには、関係ない。
「さーってっと。久々に三人で一楽にいかない?」
「おー!!」
「フン」
サクラが誘って、ナルトとサスケがそれぞれの返答を返した。
END
2005/10/31
脳内毒電波受信中
ただ単に、カカシを虐めたかったというか・・・。
その・・・こんなんしか浮かんでこなかったというか・・・(ゴニョゴニョ)
逃げまっす☆(待て!)
オレはどっちだwって言われたら怖いですよね。
カッコよくて好きです!ナルトさん!!
カカシ虐め、私のなんてダメダメだなぁ・・・
ありがとうございました、阿津緋さま。