で、今ナルトは寒い廊下を走っている。

それは先ほど結んだ協定の相手との約束、そして自分の為に。

 

 

「っていうか、いないし!!」


何所に行ったんだってばよぉ〜と半分泣きながら叫びつづけるナルト。
トタトタと先ほどツナが行った場所と反対方向に向かっていた。
けれどお目当ての人物は影すら見せなくて、おいおい何所に行ったんだと。
残すところは避けて通った、ツナが向かって言った場所。

"あの人"が居る場所、科学準備室へ続く廊下だけ・・・・・・・・


「・・・・仕方ないってばよ。」


約束したのだから、守らなくては男じゃないってば!!とナルトは一人叫んだ。
そして先ほどよりは少し遅めに、けれど真っ直ぐにその場所へと向かって行った。
どんどん近づいてくる"あの人"が居る場所、そんそん早くなっていく鼓動。

今にもはち切れそうな心臓を押えて、最後の曲がり角を曲がった・・・・すると。


「・・・・・ぁ・・・っくそ・・」

「・・・・リボ山先生?」

「――っ!!誰だ!」

「そんなところで、何やってるってば?」

「・・・・うるせぇ、何もしてねぇよ。」

「???」


そんな事よりどうしたこんな時間まで、とリボ山はナルトの方を振り返り言った。
そうだったってば!とナルトは見つかった事の嬉しさににこっと微笑んだ。
きっと一般生徒、その他ならその笑顔にたちまちノックアウト!だろうが、リボ山は違う。
幸か不幸か、"一般"の枠に含まれる彼では無い、全く反対のものに含まれそうなくらいだ。

まぁそんな訳で、ナルトの必殺笑顔にも動じないでさかさかと歩いてしまった。


「リボ山先生、聞きたい事があるってばよ。」

「知るか、俺は忙しい。」

「そんな事言わないで、お願いしますってば。」

「い・や・だ、さっさと帰れ。」

「そんな事言うと、準備室改造した事バラすってばよ?」

「・・・・一個だけだぞ。」

「ありがとうってば〜」


一個でも十分だってばよ?とナルトは先を急ぐリボ山の後を見失わないように追いかけた。
そして何時の間にか、数学準備室であるリボ山の城に前まで来ていて、止まったリボ山にぶつかった。

勝手知ったる様にナルトがその部屋に入って、真中に置いてあるソファーに座った。


「先生、質問!!」

「一つだけだからな。」

「良いってばよ、その代わりちゃんと答えるってば!!」

「それは保証できね・・」

「ばらすぞ?あぁ?」(スレ入り)

「仕方ねぇな。」


一瞬ものすごく綺麗で、けれどとてつもなく凶悪な顔が見えた気がしたが・・・気のせいだろう。
ナルトのお願い(と書いて脅しと読む)に渋々了解し、リボ山はナルトの質問を促した。
下手に詮索するよりもスパっと聞いたほうがこう言う相手には良いだろう、と黒い笑顔のナルト。
ハイハイ!!と元気良く手を上げた彼に、「はい渦巻き」と投げやりに乗ってやったリボ山。


「先生の・・・・好きな人を教えて欲しいってば!!」

「――っブ!?」

「ぎゃぁぁ!!汚ねぇってばよ〜;;」


リボ山は思いっきり飲もうとしていたコーヒーを噴き出してしまった。
汚いってばよっと怒るナルトにタオルを投げてやり、いきなり何を聞くんだとうろたえる。
何気に初心なのね先生vvとクラスの女子がいたらからかっていただろうその行動。


「だ〜か〜ら〜〜、好きな人っているの?誰?」

「誰って、いるのは決定事項か?」

「だって、そのうろたえ方を見れば〜ねぇ。」

「・・・・・ったく、いるよ。」


誰だってば?とキラキラした瞳で迫られて、たじろかない人間はいないだろう。
どうやらリボ山も一応人間の枠にははまっていた様で、うっとたじろいだ。
約束だってばよっとさらに迫ってくるナルトに、リボ山もさすがにお手上げだった。

だからと言ってその人を教える事なんて出来やしないので、妥当案・・・・・


「好きな奴は、笑ってる優しい奴だな。」

「笑ってる?優しい?」

「弱くても、自分より人の事を考えて無茶ばかりして・・・・・・」

「・・・・・・・笑ってる人?」

「泣いてる時でさえ、な。笑ってる・・・・あいつは。」


自分の事なんか二の次で、いつでも誰かの事ばっかり気にしていて。
それでも絶対に音を上げずに、真っ直ぐ前を向いて、いつだって笑顔で居るあいつ。
初めて惹かれたあの時も、そう確か笑顔だったんだ、リボ山は遠い目でその人を思い出した。

ナルトはそっと、リボ山にバレないように口元を緩め、幸せモノだってばと呟いた。


「アッ、もうそろそろ下校時間だってば。」

「さっさと帰れ、気を付けてな。」

「は〜い、そうだ!!先生?」

「何だよ?」

 

「先生は、幸せモノだってばよ?」


そう言ってナルトは元気よく準備室から出て行った。
軽い足音を遠くで聞きながら、リボ山ははて?と首を傾げた。


「幸せもん?」

 

 

 

 

 

伝えたい、あなたはとても幸せな恋をしているのです!!と。

だから急いで、駆け足で、そう君が待っているだろう教室に駆け込んだ。

 

 

「ナルト?」

「ツナ、そっちはどうだってば?」

「ばっちり、そっちは?」

「楽勝vv」


これで君は、怖いものがなくなるよと伝えたい。
これで君は、不安なんか吹き飛んでしまうと伝えたい。

だって、彼は君の事をちゃんと見てくれているんだと、伝えたかった。


「奈良先生の好きな人は・・・・」

「好きな、人は?」

「太陽みたいな人、だってvv」


なんて分かりやすい表現なんだろうね!!とツナはナルトの手を握った。
けれどナルトの顔は曇ったまま、どうしたのかと尋ねれば、キョトンとした瞳にぶつかる。


「太陽みたいな人・・・?」

「そうっ!!」

「そんなの、いたっけ?」

 

「・・・・・へ?」


太陽みたいな人って誰なんだろう?と不安げに瞳を揺らすナルト。
こんなに分かりやすい表現なんてないだろうに、とツナは頭を抱え込んだ。
だからっ!と詳しく説明し様とした時、ナルトの声にかき消された。


「そうそう、リボ山先生のは・・・・」

「えっ?あぁ、好きな人?」

「他に何があるんだってば。」

「ごめん・・・;;」

「で、好きな人は・・・・笑ってる優しい人、だってばよ?」


まぁ〜ったくあの先生もなかなか罪な人だってばねぇ〜〜とナルトはニヤニヤと笑う。
このこのっとナルトがツナをおちょくろうとした矢先、コテンと首をかしげるツナ。


「女子?」

「はっ?」

「だって、優しくて笑顔だろ?」


それってきっと可愛い女子の事だよな〜と落胆したような笑みを浮かべるツナ。
おいおい、こんなに分かりやすい表現方法は無いってばよ?とナルトは溜息をついた。

そして二人は、同じ事を考えて、同じ事をしようとした。


(こうなったら俺が二人をくっつけるしかない!!(ってばよ)


 

それぞれの思いを胸に秘めて、二人はじっくりと計画を練った。
ツナは奈良先生の元へと向かい、今年は丁度休みの聖なる夜の予定を聞いた。
グットタイミング、その日は丁度何も予定は無いと奈良は言った。
良かった、と嬉しそうに笑うツナの頭をぐりぐりと撫でてやると続っと鋭い視線が。


(見ないでも分かっちまうから、何ともな〜;;)


何でこいつは気が付かないかね、ととてもわかりやすい殺気を感じながら思った。
そんな奈良の心情なんかこれっぽっちも気がつかないツナは、その日に約束をした。


「先生、絶対に来てね。」

「んあ?あぁ・・・」

「約束、守ってね。」


じゃぁさようならっと急いで掛けて行ってしまったツナに、首を傾げる奈良。
そしてそんな二人を睨みつける(一方だけ)黒い影、その影に近寄る黄金の影。
ドンっと思いっきり腰に抱きついてきた元気一杯のお子様に、うんざりしたような視線を送った。

失礼だってば!!と、頬を膨らますのはナルト。


「24か25・・・・暇?」

「何で?」

「いいから」

「25なら・・・・」

「じゃあ、駅前のクリスマスツリーに。」


約束したってばよっと一方的に約束を取り付け、返事を気かずに駆けて行ってしまったナルト。
絶対行くものかっとリボ山は思っていたが、遠くのほうから叫ぶナルトの脅しにそうも行かなくなった。

約束破ったらばらすぞこらっ!と無邪気そうで凶悪な笑顔を見てしまったら・・・・・


「仕方ねぇな・・・・;;」


行かないと、何を言われるか、されるか分かったものじゃないと、リボ山は確信していた。

 

 

 

そして、聖なる夜まで、約束の時間まで・・・後少し。

 

 

ツナは南出口の大きなツリーの前で、いや正確にはそのツリーを見える影にいた。
役者はいつまで経っても鈍感で天然な太陽の子供と、それを包む優しい闇の人。
これでもかっと言うほどうじゃうじゃ居るカップルたちの隙間から、目当ての人を発見。

何も知らない太陽の人、そして向こうからは自分と約束をした闇の人。


「ふふっ、上手くいくかな?」


ナルトは自分が来ると思っているだろう、けれど実際には彼の思い人が。
慌てふためく二人を見ていたかったが、そうも行かない、名残惜しいがその場を離れたツナ。
それは無理やり取り付けたナルトとの約束、ナルトはこの日誰かを待たせているらしい。
でもツナが来たら一緒にその人のところに行ってくれればいいと、訳のわからない事をいわれ。
仕方がないけれど、ナルトは来れないんですよとその相手に言わなければならない。

その人は、北口に在るツリーにいる、黒いスーツを着た黒髪の眼鏡をかけた人だと。


「あっ、アレかな?」


顔は見えないけれど、今眼鏡を外して拭いてたし、黒いスーツに黒い髪の毛の人だし。
他を見回しても、黒髪の黒スーツの眼鏡をかけた人ないていないわけだし。
よしっと、ツナは声をかけようとしてその黒い人に駆け寄った・・・・・・

一方ナルトはというと、計画が狂ってしまったが、ツナが着たら一緒に行けばいいやと考えていた。
せっかくセッティングしてあげたのだ、これで上手く行かなかったら・・・・・どうしてやろうか?
そんな物騒な事を考えているなると、フッと時計を見れば約束の時間は当に過ぎていて。
こんな寒い中待たせやがって、といつも笑顔でいるツナのことを考えて悪態付いた。
そして、そんなナルトに近寄ってくるのは、黒髪のラフだけれどピシッと決めた格好の人・・・・

 

すみません、とツナはその肩を叩いた。

もしかして、とナルトはその肩を叩かれた。

 

そして離れた場所で、同じように驚きに目を見開く二人。

 

「・・・・・ツナ?」

「リボ山、先生?」

「お前か?」

「はい?」

「俺になんか言いたい奴がいるって、渦巻きから言われたんだが。」


嵌められたっとツナは思った、まさか相手も同じことを考えていたなんて。
そんなツナの動揺なんかさっぱり分からないリボ山は、急に押し黙ったツナに慌てた。
どうしたんだ、と絶対に学校では聞けないような優しい声、心配してくれているのが判る声。
そんな風に接しられると、思いが溢れてきてしまうじゃないかっとツナは思った。
と、その時唐突になったツナの携帯の着信音、すみませんと言って見ればメールが一通。

『こんなチャンスはもう二度と、用意してやらないってばよ?』という文字が。


「・・・・・・・・・」


言え!とナルトは言っている、こんなチャンスを無駄にするなと、言ってしまえと。
ツナは携帯をパタンっとたたんで、フゥっと深呼吸すると、こっちを見ているリボ山に向き合った。

声が震えている、きっと変な声になってしまうだろう、それでも言わなければ。


「先生、聞いてください。」

「何だ、ツナ。」

 

「・・・・・・好きです、先生が・・・・大好きです。」

 

 

 

叩かれた肩にやっときたか、とナルトは振り返った。


「ナルト?」

「奈良、先生?」

「もしかして、お前?」

「はっ?」

「いや、沢田が、俺に伝えたい事がある奴が来るって言われた。」


嵌められた!っとナルトは頭を抱えそうになった、まさか相手も同じ事をしてたとは。
いきなり頭を抱えてしまったナルトを心配した奈良が、どうしたんだと肩を抱いた。
不用意に触れないで、溢れてしまうから、この気持ちが・・・・止まらなくなってしまう。
と、その時唐突になったツナの携帯の着信音、すみませんと言って見ればメールが一通。

『頑張ってね、しっかりやれよ!!』と言う文字が、送信主は・・・・陰謀者。


「・・・・全く。」


すぅっと深呼吸して、ナルトは奈良の手を握って、その黒曜石のような瞳を見つめた。
声が震えるだろう、足もガクガクしてしまいそう、それでも言わなきゃ・・・・伝えなきゃ!!


「俺・・・・奈良先生が・・・」

「ナルト?」

 

「好き・・・・・好きです・・・てば・・・」

 

 

 

 

 

 

 

言い終わった後の沈黙が辛かったと、話した。

けれど、最高のプレゼントを貰ったとも言った。

そして来年は、もっと楽しい日になるとも。

 

「来年はWデートしねぇ?」

「良いってばね、しようしよう。」

「その前に、初詣じゃん。」

「年越しも、あるってば?」

 

今年は違う、今年から違う。

愛しい人が出来ました、愛しい人と結ばれました。

だから、その人たちを待っている間、惚気話の花を咲かせましょう?

 

「でね、シカってばvv」

「シカ?うっわ〜、すご。」

「ツナだって、先生のこと呼び捨てジャン。」

「だって、リボーンが・・・・あ;;」

 

「「お前等、何やってんだ?」」

 

そう聞かれたら、迷わずこう答えます。

 

「「好きな人の、話vv」」

 

 

 

今年も、来年もあなたと一緒にいられますように...

サンタにならなくて良いから、ずっと傍に居てください。

 

 

Happy X'mas!!

聖なる夜を、貴方とともに.....

 

 

 

 

 

 

 

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X'mas企画〜♪ナルト+ツナの合同作品(?)でっす!!
セナツナコンビを前の企画でやったので、今回はナルツナコンビで行きました。
ナルトさ〜ン、何気にスレは言ってませんカァ〜〜〜〜??
見たいな出来になってしまいましたが、一応フリーでげす。

お持ち帰りは自由です、それでは良いクリスマスをvv

 

 

 

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スレセナとスレナルの二人の話〜vv
先生と生徒vって所で心惹かれ、貰ってきちゃいました。
神谷さま、ありがとうございました!