「恭弥、ツナ君、お祭り行かない?」
「おまつり?」
「そうよ、夏祭り」

 行かない?

「……行きたいな」

 そう言った綱吉の呟きに恭弥は頷き、行くことにした。



「じゃ、行きましょうか」

 行くのなら、と隣の部屋に引っ張り込まれた恭弥と綱吉が出てきた時には、二人は浴衣姿だった。

「うんうん、恭弥もツナ君も可愛いわね」

 選んだ色は間違いじゃなかった、とうんうん頷き、弥生はご満悦だ。




 向かったのは弥生の働く場所の近くの夏祭り。
 屋台が並ぶ道をトテトテと歩く綱吉と恭弥。
 手を繋いで、屋台をキラキラした眼で見つめている。

「さぁ、二人共、何か食べる? お面とか買う?」

 くじ引きとかそういうのもあるわね。どうする?
 弥生は辺りを見回しながら、二人に尋ねる。

「ぅ、あのお面が欲しい!」

 ヒーローのお面を指差す綱吉。

「お母さん、あれ」

 いちご飴を指差して恭弥は訴える。

「はいはい、ちょっと待っててね」

 買ってもらったお面を綱吉は頭の上に斜めに被っている。
 恭弥は受け取ったいちご飴にガブリッと齧り付き、笑顔だ。
 くいくいっ、と綱吉が弥生の服を引っ張った。

「どうしたの、ツナ君?」
「わたあめ、食べたい」
「いいわよ。どれにする?」

 わたあめの袋をどれにするのか、と尋ね、選んだ袋を手に、歩く。
 人気の少ない場所で、わたあめを分け合って食べる綱吉と恭弥を、連れてきて良かったな、と弥生は微笑ましげに見守るのだった。




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