「ツナ君〜v 恭弥〜v」

 ウキウキとした弾んだ声が階下からした。
 何の用だろう? 一瞬顔を見合わせた恭弥と綱吉が階下へと降りていく。

「恭弥、これv」

 ピンク色の布の固まりを手渡す弥生に恭弥は眉根を寄せる。

「何これ……」
「恭弥のパジャマに買ってきたのv」
「……いらないよ」
「えぇぇ〜、懐かしくて買ってきたのに……」

 そう言う弥生の手には写真が一枚。
 それを見て、綱吉と恭弥は固まった。

「何でそんな物取ってあるの!」
「良い思い出じゃないv ほら、二人して抱き合って寝ちゃってる素敵な写真もあるのよ〜v」

 楽しげに、奈々からその写真を受け取り二人に突きつけるのだった。



* * * * *



 ころん
 ころん、と恭弥と綱吉は着ぐるみに包まれた身体で転がって移動していた。
 恭弥は女の子らしく、ピンク色のウサギの着ぐるみを着ており、綱吉は黄色のトラの着ぐるみを着ている。
 フードまでしっかりと被り、二人は転がっていた。

「本当に可愛いわよね〜v」
「可愛い着ぐるみを見つけて良かったわ〜v」
「そうね」

 楽しげに奈々と弥生は写真を撮っていた。



* * * * *



「そんなの取っておくの止めてよね!」

 弥生の手から毟り取るように恭弥は写真を取り、着ぐるみを突き返そうとした。

「珍しいことに、ちょうどウサギとトラが同じ色であったのよね」
「だから、二人で着て欲しいな……と思って」
「「…………」」

 結局渡された二着の着ぐるみを手に、綱吉と恭弥は立ち尽くした。





「あらあら、まぁ」

 夕食ができたから、と呼びに来た奈々は結局その着ぐるみを着てお昼寝中の綱吉と恭弥を発見して、カメラを取りに戻っていった。

 その撮られた写真は、赤ちゃんの頃の着ぐるみを着て二人で寝ている写真の隣に並べてアルバムに貼られたのだった。



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