ひらひらとスカートが翻る。
 オレンジ色のスカートのひだが歪む。

「あれ? キョウちゃん?」
「おはよう。お昼寝にしては長かったね」

 応接室の中で書類の並び替えをしている最中に眠ってしまったのだと恭弥に教えられる。

「あちゃ〜、ごめんね」

 あぁ、失敗した。
 時間をムダにしてしまったことを少し悔やむ。

「後でちゃんと片付けるから」
「うん、ありがとう」

 でも、ゆっくりでいいからね、と言いながらお茶を差し出された。
 それに手を伸ばしながら、夢うつつに見ていたスカートが恭弥の洋服だったことに気付いた。

「キョウちゃん、その服どうしたの?」

 眠ってしまっていた頭がようやく覚めてきたのか、綱吉は尋ねる。
 寝てしまう前まではいつも通り学ランを着て机について書類を読んでいた覚えがある。

「あぁ、ハロウィンだからだよ」

 カボチャのスカート。
 そう言われれば確かにカボチャに見える。

「そんなにハロウィン好きだったっけ?」

 お茶請けに出てきたクッキーを手に取れば、お墓の形をしている。
 ちょっと意外に思いながら重ねて問えば、首を振られる。

「それは骸が置いていっただけ」
「あぁ、あいつ好きそうだもんね……」

 骸は元から騒ぐのが好きだ。
 ついでに、イベント事は絶対祝わなきゃダメだと思い込んでいる節がある。
 奈々と一緒になって仮装パーティーを計画してみたり、バカ騒ぎと言うに相応しいことをしてみたり、例にはこと欠かない。

「今年は邪魔されないといいね……」
「うん、大丈夫だよ。ちゃんと潰してきたから」
「ちょ、キョウちゃん何しちゃったのー!?」
「いいじゃない、ゆっくり楽しもうよ」

 応接室の中だと言うのに女の子の格好をしてしまっている恭弥もイベント事が嫌いじゃないことにようやく気付いた綱吉は、笑う恭弥と一緒になって笑った。

「うん、トリックオアトリート」

 甘い物を寄越せ、と言えばキスが返された。



HAPPY HALLOWEEN!

2011/10/31 作成
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