「えっ、ディーノのとこが!?」
飛び込んできたニュースに綱吉はガタンッと音を立てて立ち上がった。
マフィアという物騒な家業を継いだ以上危険は付き物だが、キャバッローネのシマで激しい爆発が起きていると聞き驚く。
抗争の最中だと言うなら、助勢するべきか……
「は、はい……援護を求める使者が先程」
「その人は?」
「辿り着いた時、出血多量で……意識も危なかったので医務室へ運びました」
持っていたという親書は確かに血で汚れている。
――けれど。
「……この文書いたの、ただの報告みたい」
ザッと読んで溜息を吐いた綱吉は呆れたように呟いて紙を右腕へと見せる。
「ちょっとばかし本気でやっから、先生のことよろしく! ――って、何だよこの絵!!」
(^人^)と書かれた末尾と署名。
「日本風の顔文字マスターする程、日本の勉強しなくて良いよね……」
それに、オレにだけ任せないでほしいよ……
「――ってことで、守護者全員と楽しいことが好きなメンバーで助勢という名の見物に行くよー」
リボーンは確実に連れてくから、探してきて!
獄寺に命じて、綱吉自身も出るために武器を整える。
館内放送で守護者たちを呼び、玄関へと車を回させる。
守護者全員が乗り込むことができる程の車に綱吉は追い付いてきた雲雀と共に乗る。
運転席から運転手を引きずり落とし、代わりに座った骸が運転するつもりのようだ。
医務室に運ばれたキャバッローネの部下から聞き取りをしてから合流してきた山本が案内のために助手席に座る。
「血が見れるかな?」
「恭弥、物騒なことは口にしない」
確実に雲雀が見たがった血はディーノのものだろう。
ランボで遊んでいたリボーンとランボを見付けて二人を後ろに従えるように走り込んできた獄寺たちも乗った。
了平は用事のためにキャバッローネに行っていたから、向こうで待っているだろう。
「では行きますよ」
少し飛ばしますから、と言うか言わないかの内に骸はアクセルを踏み込んだ。
ボンゴレボスが乗るような車は、防弾ばっちりのお高いものだろう。
だからと言って、スポーツカーのようにスピードが出るようなもののはずが無い。
逃げる時も想定してスピードが出たとしても、このスピードまでは出ないだろう。
「骸、お前何した!!」
「くふふふふふ……くははっ!」
異常なスピードなのに周りに迷惑をかけることが無いのは骸が幻覚を駆使しているからなのか?
「こんなこともあろうかと用意しておいたのですよ!」
「……ただ遊んだだけだろ」
どうしてこの車でやった! と頭を窓にぶつけたリボーンがぼやく。
「ははっ、ジェットコースターみたいだな――次、右の方だぜ」
楽しんでいる山本が平然と道案内している。
綱吉の振り回される上半身を雲雀が庇っている。
「次は上下運動にしますか?」
くははっ、と楽しげに言った骸の頭が数名に殴られた。
近付いている時は見えた爆煙も、着いた今は見えない。
だだっ広く広がった空き地に転がるコンクリート片。
そこに立っている一人に近付いた。
「ディーノ……」
「ぉ、ツナ。片付いたからわざわざ来なくて良かったのに」
リボーンを無視するかのように綱吉にだけ話しかける。
「部下の皆さんは?」
「先に避難するように言って単独行動したから……もうすぐ来るんじゃないか?」
少し考えて言う。
究極のボス体質のはずのディーノが部下も無く倒せるはずが無い。
そのはずなのだ。
その事実を裏切るように辺りには倒れた人の姿が多々とある。
ディーノには傷一つ無く、リボーンはどういうことか理解できずにいる。
「ディーノ、どうやって切り抜けたんだ?」
ようよう口にした質問にディーノは悪ガキのようにニカッと笑い。
「ちっと演技してた」
悪びれること無く言い切った。
「…………いつからだ?」
ひくっ、と口元が引き攣ったリボーンが問う。
「んー……キャバッローネを名乗る戦いのちょっと前?」
首を少し傾けてごまかすように笑った。
「オレの苦労は……?」
「最後の方は無駄だったかも?」
ごまかすためにますます笑う。
煌めく笑顔に綱吉たちボンゴレの面々は苦笑いして見ていた。
「こっの、バカがー!」
流石にぷつっと切れたリボーンが銃を乱射した。
いやぁ、ネタ切れですw
一応、この話のオマケとして伝令さんとディーノさんの会話文を予定していたんですが、どうにも微妙で(汗)
「お前らを守りたい一心だったから、どうやったのか覚えてないんだよなー(苦笑)」
とかキラキラ笑顔で言って部下たちにはスレバレしない方向でw
まぁ、嘘を吐くっていうよりは、リミッター切れたから周りを巻き込みたくなかった的言い分で誤解を生むタイプです。
まぁ、それでこそこのシリーズのディーノさんなんでしょうが……
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