「あれ? なんでいるの?」
「おはよ……ツナ君」

 同じ日本でも遠くに住んでいるはずの炎真の姿に綱吉は首を傾げながらおはようと返した。

「先日の地震で、避難してくることになったのだ、ボンゴレ」
「あぁあれ。って、シモンのとこ、そんなに地盤弱かった?」

 あそこ広いから喧嘩するのにうってこいだったのに。

「うちに来てくれたのは嬉しいけど」

 あの地震、広範囲に及んでたから仕方ないのかと考えながらも腑に落ちない様子の綱吉に青葉が口を挟む。

「結局崩れたのは確かだ」
「雲雀と話し合って並盛にしてもらいました」

 アーデルハイトがそれで並盛に来たんだと説明し、納得して頷く。

「そうだね、その方が楽か……」

 リボーンにもそろそろ面通ししておくか〜。

「じゃ、みんなで応接室行こうか」

 避難学生の紹介を兼ねた朝会が始まる前に、と仲間たちを呼び出し彼らを誘った。




「――ってことで、オレの影武者のエンマ君!」

 リボーンに紹介しようと笑顔で告げる。

「シモンファミリーって言って、初代から付き合いがある所でね」

 仲違いしてしまったってことになっているんだよね。

「エンマ君とある国で会った時に意気投合しちゃって、表に出なきゃいけない時にお願いしてたんだー」
「……死ぬ気の炎はボンゴレのみの力だったはずじゃなかったか?」
「リボーンいい所に気付いたね!」

 シモンは大地の属性で似た力を持っているんだ。

「だからお願いしたんだけど」
「ツナ君のおかげで誤解も解けたし助けてもらったからね」

 恩返しの部分もあるんだ。

「しとぴっちゃんのメイク技術に頼り切りだけどね」

 化粧とスタイリングとウィッグで綱吉にしてもらっての影武者。
 つい先日もイタリアでやってもらってたんだと明かす綱吉にリボーンは驚く。

「え? こないだの集まりのか?」
「そうそう。ちょっと恭弥と骸誘って一つマフィアを潰してきたんだよねー」

 憑依弾の再現をしようとしてたファミリーがいたから。

「気付かなかったでしょ?」
「あれがそうだとしたら、すっかり騙されてたな」

 感心した瞳を炎真の方へ向ける。

「しばらく一緒だね、エンマ君」
「そうだね、また遊びに行く?」
「ぁ、いいねー」

 どこにしよっか、と打ち合わせ始める綱吉と炎真にアーデルハイトがこめかみに指を当てる。

「無茶だけは、無茶だけは止めて……」

 その姿を見たリボーンは苦労性なんだな、と思った。





苦労性なアーデルハイトは、何かがあった時でどうしてもの時は雲の影武者もしちゃうんだって!
その時は幻覚とかで誤魔化しが大きいっぽいが(笑)

2011/4/21 更新



おまけ


「そうですね……」

 綱吉が相手の言葉に頷く。
 十代目継承の式典等をまだ行っていないため正式な立場では無いが、九代目の代理としてパーティへと参加している。
 顔見せ等や色々なことをしている十代目ファミリーは結構有名だ。
 パーティに沢山出たわけでは無く、印象深いだけだが……
 そのため、今回のようなパーティには綱吉だけのことが多い。
 今回は綱吉の隣に雲雀が立っているが……



 というのは表向きのこと。
 群れ嫌いの雲雀が大人しく参加するわけが無かった。
 逃げたらしい、と起きた騒動にシモンファミリーとしての参加中止を余儀なくされたアーデルハイトは無表情のまま心の中で溜息を吐いていた。

「そろそろ引き上げようか」

 綱吉――の姿の炎真が小さめの声で言う。
 無言で頷き、挨拶しなければいけない全員との会話が終わったことを知った。

「ボンゴレ、お帰りになられるので?」
「えぇ、また次回お話しましょう」

 呼び止めた相手に笑顔で別れを告げ、会場を後にする。

「…………」

 心持ち早足で車へと乗り込む。
 スモークガラスで外から見えなくなると同時に髪の毛のセットを崩す。

「アーデルお疲れ様」

 表情に浮かべた笑みは先程までの演技とは違い炎真の笑み。
 わかっていても違和感をどこか感じていたアーデルハイトは表情を緩める。

「男女の違いも考えてほしいわ」

 まだ他の男の方が何とかできたのでは? と思ってしまう。

「一番雰囲気が近いからだよ」

 シモンの中で雲雀の空気に一番近いのはアーデルハイトだろう。

「ジュリーが細かい部分は隠してくれてるから」
「そーそー、オレちん愛しのハイジちゃんのためならー」

 運転しながら笑顔をこちらに一瞬向ける。

「まぁいい」

 もう終わったことだ。

「……どこへ向かっているのだ?」

 ボンゴレでもシモンでも無い場所へと車を走らせているジュリーに尋ねる。

「エンマからの命令でねー」

 ボンゴレの所だよ。
 そう言った時には車が停まり、綱吉と雲雀が立っていた。

「オレも遊びたかったんだよね!」

 そう言いながら炎真は車を飛び出し彼らに合流する。
 どんぱちが始まる空き地をただ見てアーデルハイトは意識が遠くなる。

「わぁぁ、そんなに考え込んじゃダメだよ〜」

 あわわっ、と倒れ込みそうなアーデルハイトをジュリーが支える。

「……ねぇ、育て方間違えたのかしら?」

 どう思う、ジュリー? と縋るアーデルハイトに首を振る。

「ボンゴレだから、仕方ない……」

 影響力の強い彼らのせいだから、アーデルは悪くない、と慰めた。




 今回だけだから、と雲雀の影武者を何とかしたアーデルハイトだが、その後も何度となく影武者にさせられた。
 一度としてバレることは無く、その度に騒動に巻き込まれ、それ以外でも振り回され続けた。
 彼女の堪忍袋の緒が切れるのはいつ――?





とりあえず影武者してるアーデルハイト書いてみた。
口調がよくわかりません(><)
ついでに、ジュリーもよくわかりません。
ジュリーってアーデルハイトのこと何て呼んでたの?(首傾)
回想によると本気モードの一人称オレの人らしいが……うーむ(悩)
まぁ、イメージイメージ(苦笑)


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