「キョウちゃん、逃げよっか」

 綱吉は唐突に言った。

「どこへ?」
「ここじゃないどこかへ・・・」
「並盛は離れたくないけど、綱吉と離れるよりマシだね」
「じゃ、行こう」
「うん」

 さようなら、並盛町。


 綱吉と恭弥は手を取り合って並盛を出て行った。
 そんな素振りを直前まで見せなかったから、まさかいなくなるとは思わずにいたリボーンはいつまで経っても帰ってこない綱吉に怒っていた。
 そして、帰ってこない=逃げたのだと気付いた翌日、関係者たちに話を聞き始めた。


「ツナか? 応接室に行ったのを見たのが最後なのな」

「10代目は先に帰ってくれって授業が終わると同時に飛び出したのを見たのが最後です!」

「沢田か! 沢田なら、ヒバリと共に窓から出てったぞ!」
「本当か?」
「あぁ。三階から飛び降りてよく無事だな! と思ったから覚えてるぞ! オレもあれくらい身体を鍛えねば!!」
「そうか・・・」

 了平の証言を元にどちらに向かったのかを確認したリボーンは綱吉と恭弥を追った。






「・・・チッ!」

 一歩の差で逃げられてしまった綱吉と恭弥の痕跡だけを眼にして怒りを露にする。

「君がリボーン?」
「・・・なんだ、お前は」
「綱吉と恭弥の二人からの伝ご・・・」
「よこせ!!」

 少年の手から奪い取るように受け取った手紙に眼を落とし、溜息を吐く。
 追ってくるな、邪魔だ。
 そんな内容のことが書かれた手紙・・・

「お前は?」
「綱吉と恭弥の友達・・・かな?」
「あいつらは・・・」
「また会おうって言ってくれたからね」

 じゃ、間違いなく渡したよ!
 そう言って少年は去る。



「・・・あいつらはまた一時的な味方を作って・・・」

 そう、これはいつものことなのだ。
 短期間しか町に留まらないのにも関わらず、自分たちの協力者にしてしまうのだ。
 それもあって辿り着くことができないのだ。

「ホントにあいつら、どこまで行く気だ・・・」

 また二人を追いかけ、リボーンはその町を後にした。


2008/7/15 回収
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