それと言うのも、木ノ葉が差し出した日向家当主の死体が当主の双子の弟のものだったと知れたからだった。
「日向家当主、この責任をどう取る?」
「今から本当の当主の死体を送った所で収まる問題では無くなっているのだぞ?」
ご意見番の二人が険しい表情でヒアシに詰め寄っていた。
「・・・・・」
「・・・お二方とも、そこらで矛を収めていただけぬか?」
「三代目!何を言っておられる」
「この事態をどう捉えておるのじゃ?」
「これは木ノ葉そのものに因縁をつけるのに丁度良いと使われただけじゃろ」
この件が無かったとしても、別のことで戦争を仕掛けてきただろう。
でなければ、ヒザシの死体だからどうこうとは言わないだろう。
日向家の血筋であることに変わりは無いのだし・・・
「では、どうするつもりで?」
「・・・仕方なかろう。迎え討つ」
「三代目!!?」
「わしも出るが、日向、お主に先陣を切ってもらうことになるだろう」
「・・・わかっております」
日向の責はその点を負うことで手を打たれたのだった。
翌日、里中の人々が火影岩の前に集められた。
「これから雲隠れの里が来る」
「全力を持って迎え討つことになる」
「しいては、非戦闘員全てを里から避難させることとする」
「経路はここ火影岩から抜け道を通り、森へ。そして、風の国の方角へ向かえ」
ザワザワと突然のことに騒ぎ始める里人たち。
三代目は忍びたちへの命を出している。
日向は言っていたように前線へ。
中忍たちとベテランの下忍たちもそちらへ配置。
ルーキーや年若い下忍中忍たちは里人の護衛。
アカデミー教師の任に就いている者の多くも同じように里人と共に行く。
上忍を重要な地点などに点在させ・・・
などなどと配置の説明などが行われていく。
「・・・じっちゃん・・・・・」
昨日の時点で何が起こるのか分かっていたナルトたち風見家全員がうかない表情を浮かべている。
「気をつけて避難するんじゃよ?」
「・・・行かない」
「ナルト!?」
「行けないよ・・・」
「そうだよな・・・」
「私は日向家なので、父上と一緒に行きます」
「ヒナタとネジだけで行かせるわけないだろ!」
「オレたちも行く」
ヒナタの言葉にキバとシノが行くと言う。
「そんなわけにはいかぬ・・・」
「じっちゃんの言うことは聞けないよ」
「ナルト!!」
里人たちの注視の中、ナルトと三代目は言い合っていた。
「いい加減諦めて下さいよ」
「こう言い出したら聞くわけ無いんですから」
「そうそう。諦めろって」
「しかし・・・・・」
やはり渋り続ける三代目。
そうこうしている内に、近付いてきているようだ。
「日向家の責任と言われたけど、風見家の責任だし・・・」
「そんなことっ!」
「あるんだよ」
「私が頼んだの・・・」
「お主ら・・・」
「じっちゃんはここで待ってて」
どうにかしてくるから。
そう言って、風見家一同が動き出す。
表向き一般人まで混ざっているのは、風見家であることから理解してもらえると嬉しい。
「ナルトくん!・・・何故ここへ?」
「オレたちが先頭で戦うから、援護よろしく」
「な、何言って・・・!!」
「これくらいなら、すぐに終われるからさ」
「そうそう。どうせ、日向だけの責任じゃなくて、風見家全体で責任を取るべき問題だからね」
「そんなわけ・・・」
「あるよ。分かってるでしょ?」
「・・・・・」
ヒザシの
・・・だから。
「行くぞ」
ナルトを先頭に子供たち全員が戦いに飛び込む。
他の風見家の上忍や中忍たちとかも、同じように後に続き戦いに赴く。
「ナルトくん!待ってくれ・・・」
ヒアシも戦うために後に続いた。
子供である・・・四歳児程度のナルト以下10人が先陣を切って戦い、敵を切って捨てていく。
その子供たちの姿に恐怖しか感じない中忍や下忍たち。
「ヒッ・・・ば・・・ばけ・・・・・痛っ」
「な、何をする!?」
「何ってことは無いよね?ダメよ〜、そんな酷い言葉言っちゃ〜」
うふふふ〜と笑った女性が、化け物と言いかけた男を倒している。
後ろからクナイの柄の部分を振り下ろし、倒れた男を踏みつけている。
「他に同じ言葉を口走りそうな人・・・居るかしら?」
「な、何だ、お前は!!化け物を化け物と言って何がわるっ・・・ぐはっ」
「頭の悪い子が居たものね〜・・・」
先程の女性とは違う女性がニコニコと笑いながらアッパーを決めてきた。
今度の男は仰向けに倒れ、これまた別の女性が頭が落ちる辺りにでかい岩を置いていた。
微妙に頭部から血液を流しながら意識を失った男を挟み、GJ!とでも言いたそうに笑みを交わす。
「何をするのかな?・・・流石にそれは酷いと思うよ?」
「・・・コピー忍者のカカシさんですね?」
「貴方はアレを見て・・・言いませんよね?」
確か貴方は6歳にして中忍になっていたことを考えても、そんなことを言える立場とも思えませんが・・・
名指しで冷笑まで浮かべて尋ねられたことにカカシは嘲笑を浮かべる。
「それでもあの強さは、言われても仕方ないと思うけど?」
「・・・そうですか」
「四代目が聞いたら大変なことになりそう」
「そうね・・・」
クスクスと笑いながらカカシすら倒す。
最強の奥様方(忍びに非ず)が制裁を加えているのであった。
「・・・・・ナ、ナルト〜ッ!」
ようやく追いついたのか、三代目がその場にやってきた。
里人たちがその後ろに付いて来ていた。
その時にはもうほぼ片付け終わり、最後の処理中であった。
「・・・三代目火影さま、今回の件は風見家全ての責任。当主としてお詫び申し上げます」
「ナルト・・・」
「風見家が彼を生かそうと
微笑みながら答え、三代目から眼を逸らす。
「人形?・・・それがバレたのか?」
「バレたなら、それも言ってくるはずでは?」
「・・・なら、よくバレなかったもんだな」
「風見家ですから・・・」
その声に聞いていた人々が、風見家と言い並んでいる人々の群れを見る。
何かしら各々の分野での有名人が混ざっているのが見て取れる。
「・・・ナルト」
「じっちゃん・・・」
何かを言おうとしてナルトが三代目を呼んだ時、石ころが飛んできた。
「キ、キツネがっ!」
「・・・・・」
ナルトに届く前に石ころは弾かれた。
「お馬鹿さんは居なくならないのね・・・」
「どうして、そう・・・」
「・・・もういい」
大人たちが里人を睨みつけているのを止め、三代目を見た。
「私たちは木ノ葉の里内にもう降りませんからご安心を」
そう言って、ナルトたち10人が消える。
「・・・・・三代目、私共も同様に」
「後程、辞表を届けさせて貰います」
そう言い残し、その場に居た風見家全員が姿を消す。
大人たちは走って去ったのだが、里人がどうにか眼で追える程度の速さだった。
その夜、火影邸の三代目の机の上に人数分の辞表が置かれ、木ノ葉の里内で彼らを見ることは二度と出来なかった。
・・・木ノ葉の里の寿命はその後、短かったそうである。
後書き
多分、希望とはちょっと違う気がする・・・
一応、バラシネタです。
一歩間違えばこんなことになってた、といった感じで。
前に書いたバラシは綱手だったので、今回は三代目〜(笑)
2007/1/10 作成
題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。より借りました。