カチリ。
 音を立てて、時計の針が重なった。
 0時0分。
 つまりは、日付が変わった瞬間だ。
 それに気付かなかったはずの彼は、その日付が変わった瞬間に開いた窓とドアに眼を見開いた。
 先程まで全く気配の欠片も無かったはずの場所から、である。

(何でこのオレが!?)

 そう焦るキバに、扉から顔を出した彼らは、楽しげにクラッカーを鳴らしてこう言った。

「ハッピーバースデー♪」
「おぉ、ありがとー。ってか、なんで皆実家に来てんだよ!」

 焦った理由の一つに、ここが風見家ではなく、犬塚の家だったからだ。
 普段は風見家本家にずっといるのだが、今日はたまたま犬塚の家に帰ってきた日だったのだ。
 勿論、風見家にいるのが一番楽で楽しい。
 実家に帰るのが面倒なことも、うるさいと思うこともあるのだから、と皆も言っているが、キバ自身は実家は嫌いじゃなかった。
 他の家に比べたら緩いのもあるかもしれないが、これはこれで楽なのだ。
 ちょっとねーちゃんに会いたいなぁと思ったから帰った日だったわけで……



「いやぁ、だって、キバが家にいないのが悪いんだろ」
「ほらほら、ちょっと詰めろ、そこ」
「そうよー、せっかく酒まで持ってきたのに、入れないじゃなーい?」

 荷物を持ったまま、狭い自室へと入ってこようとする家族たちに、冷や汗が出てくる。
 詰めろってこの狭い部屋に10人入ろうっていうのが、まずキッツイって!
 しかも、酒!?
 風見家のこのメンバーの酒量を考えてくれ!
 どんだけ持ってきたんだ!!
 いや、まぁ、闇の世界に空き瓶放ったり、そっから出せるから、そこまで酒の量は無いとは思うけど……

「ちょっ、何でそんな大荷物……」

 流石に、そう言ってしまうよな……

「悪い、キバ。止められなかった」
「いや、気にすんな」

 ちゃんと謝ってくれるメンバー少ねぇな。
 これくらいは諦めろ☆とばかりにキラキラ笑顔でサムズアップしてくれそうな奴らばっかじゃねぇか!
 まぁ、オレもその一人なんだが。

「あぁ、そうそう。七夕だから笹も持ってきたからな」
「短冊もしっかりあるわよー」

 ちょっと待て!
 んなの持って入るな!! オレの部屋に!!

「あの、ね。こっちはキバ君へのプレゼントだよ」

 ごちゃ、と山になっている。
 それぞれが何かを用意してくれたのなら、その量になるのは分かる。
 分かるがしかし……

「うわぁ、みんな、たくさんもってきてくれたんだー」

 全部ひらがなになるくらいに平坦な、口からただ漏れるだけの言葉。
 魂が口から飛び出しそうだ……

(……なんで、闇の世界に置いてこなかった!)

 そんなことを口にすれば、楽しいから♪とか帰ってきそうだなぁ……

「もちろん、楽しいからよ」
「決まってるじゃな〜い?」

 隠話で話しかけたわけじゃないのに、読み取ったのか言われて肩が落ちる。

「お、おい…大丈夫か?」
「これ、大丈夫に見えるか…?」

 流石に心配になったのか、シカマルが声をかけてくる。
 でも、これが大丈夫に見えたら、眼医者へ行けと言いたくなる。

「見えないから言ってるんだよ。気をしっかり持って」
「あぁ、ありがとう……」

 体を支えるように肩を掴んで言ってくるチョウジに、涙がこぼれそうになる。

「……ガンバレ」
「……ありがとう…」

 諦めろ、オレも同じ状態にきっとなる!
 そうとばかりに言うネジに、空笑いと共に感謝を述べるしか無いのだった。


「そうと決まれば……酒持ってこーい!!」

 飲まないでやってられるか!





久しぶりに書いたのがこれって(苦笑)
いや、風見家書きたいなぁ・・・けど、リクのは難しいよなぁ・・・
じゃ、何書こっか?
あぁ、そういや、7日キバの誕生日じゃね?
よし、それじゃ、七夕混ぜて書いてやろうか!と思ったのですよ。
そう決まれば書きあがるのが早いのが私クオリティー

題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。さまより


2009/7/6 作成



 ところで、皆様。何を織姫彦星にお願いするのですか?
「無病息災」
「家内円満」
「世界平和」
「いや、それよりは風見家全員の幸せだろ」
「楽しい出来事が起こりますように」
「そうね!どきどきはらはらが欲しいわ!」
「えっとね、ネジ兄さんとデート……」
「今年こそ蛇を殺す」
「あぁ、まだナルトから許可貰ってないんだっけ?」
「あー、ずりぃ。オレも殺る!」
「オレの獲物を取ろうとするなー!」
 途中からお願いごとじゃなくなってますって……
「オレにしわ寄せが来ませんように」
 何その切実なの……キバどんまい☆
 お後がよろしいようで。
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