「久し振り〜v」
「あ、待ってたよ」

 ニコニコと笑顔で二人は落ち合った。
 ここはとある国境の茶屋。
 秘密の文書でやり取りし、ここで会う約束をしていたのだ。

幽來(ユウナ)、最近忙しい?」
「そんなこと無いよ〜。そういう紗奈こそ忙しそうじゃない?」
「え〜?私は別に・・・」
「嘘!紗奈の噂良く聞くよ?」
「そう?そんなに大っぴらに動いてないんだけど、私」

 クスクスと笑いながら紗奈は否定する。

「それに、玲梦(レイム)の噂の方が凄い広がってるじゃない」
「玲梦は私と違うもん」
「玲梦は幽來でしょうが。汐流も幽來がそこまでやれるなんて、鼻が高いわ、みたいなこと言ってたわよ」
「汐流さんが?」
「うん。この前用事があって、ちょっと会いに行ったからね〜」

 ニコニコと笑いながら串団子に手を伸ばす。

「たまには汐流も混ぜて三人で話したいわね」
「それはいいけど・・・汐流さん、捉まるの?」
「それは頑張るわ、私が」
「うん。それなら、また連絡ちょうだいね〜」
「そうするわ」


 それからしばし、串団子とお茶の美味しさを話していた。


「・・・と、忘れる所だった」

 はい、これ。
 紗奈が小さな箱を手渡す。

「これを忘れられたら困るよ〜」
「そうよね、このために会うことにしたんだから」
「そうそう」

 うんうん、と頷きながら幽來は中身の確認を始める。

「約束した通りの情報と品よ。足りない?」
「ううん、充分だよ〜。というより、多すぎるくらい」

 見えないように箱を閉じ、懐に仕舞い込む。

「私の方の情報はこれだけなんだけど〜、等価になる?」
「幽來だから、多少は足りなくてもいいけど・・・」

 そう言いながら渡された情報を見る。

「・・・うん、まぁ確かにちょっと少なめだけど、いつも色々くれてるし、今回はこれでいいよ」
「ごめんね。また色々な情報持ってくるから〜」
「そうね、私も色々用意しておくよ」
「じゃあね〜」
「うん、またね」

 そして、全くの知らない人が茶屋で同席したかのようにそれぞれの道を行く。



 こうして会うのは一瞬だけ。
 情報を扱う者同士として、情報を渡しあっている場面を見られるのも不味ければ、こんな場所に居ることを知られるのも不味いのだ。

 誰にも知られぬように二人は手紙を交わし、一瞬の邂逅を経て、またそれぞれの道を行く。
 二人が知り合いであることすら、当人たちしか知らない。


後書き

と、こんな感じでしょうか。
何やら幽來さんのキャラが変わっているような気もしますが・・・
裏設定:色々な特殊なお知り合い=紗奈及び汐流。
汐流とは紗奈を通してしか連絡の取りようが無いようですが・・・
一応は、その設定について書いてみたかったので。

もう一回謝っておきます。
こんな出来で本当に申し訳ないです、清水晶さんm(_ _)m


2007/11/24 作成

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