「10代目! おはようございます!!」
「おはよう、獄寺くん」

 今日から新学期なので、朝から獄寺が沢田家へ迎えに来ていた。

「今日も渋くてカッコイイっすね」
「全然渋くないから!」
「いえ! それに、初詣の時に見た着物姿は大いに渋かったっす」

 ……それは着物が渋かったのではなく?

「あの日はデートの邪魔をしてしまい、申し訳ありません!」
「もういいよ。すぐに離れてくれたでしょ」
「そうっすか? でも、本当にすみません」

 ペコッと九十度のお辞儀をしている。

「それにしても流石は10代目ですよね! あんな美人の彼女がいて!!」
「ははっ、ありがと」
「お嬢様なんでしょう? かなりいい着物を着ていたようでしたから」
「……」
「10代目の影に隠れてたことから考えて、人見知りする方なんですね」

 そんな色々と賛美されても、獄寺の中ではイコールで結ばれていないことが分かっているから何も言えない。

「清楚で、お淑やかなお嬢様で、10代目にお似合いでした!」
「・・・………」
「あんなに素敵な彼女と、いつから付き合っておられるのですか?」

 という言葉に途中から別の声が被った。

「素敵な彼女って何だ?」
「……あ、山本」
「おはよ、ツナ。獄寺もな」
「何でこんな所にいやがる、テメー」
「ははっ、今日は新学期だから朝練も無いしな。ツナと一緒に通学しようと思って待ってたんだよ」
「えぇ!? 待たなくていいのに……」
「気にすんなって。それで? 獄寺、素敵な彼女って?」
「10代目の彼女の話だ! 素晴らしく美人な彼女さんだったんだ」
「へ〜、クリスマスデートをしていたって噂の?」
「う、うん……」
「やるな、ツナ!」

 ははは、と笑って肩をポンポン叩く山本。

「超絶美人さんだったんだ。それくらいじゃないと10代目には釣り合わないですよね!」
「そんなこと無いと思うけど……」

 綱吉は苦笑している。

「10代目は凄い人ですから!」
「ははは……」

 獄寺の言う言葉を聞き流して登校するのだった。




「てめっ、この! あんな美人が彼女ってどういうことだ!!」

 学校に着くと、綱吉はそう小突かれた。

「10代目に何しやがる!」
「あんな美人だなんて聞いてねーぞ!」
「痛いっ、痛いって!」
「大和撫子の見本みたいな超絶美人を振袖で見せびらかせやがって!」
「あんな美人とどこで知り合った!! ズリーぞ、ダメツナ!」

 み、見せびらかせたわけじゃ……と思いつつ周りを見る。

「ど、どこでって……」
「いつから知り合いだ! いや、むしろいつから付き合ってる!!」
「いつからって……幼馴染だし」
「…………は?」

 綱吉の返答に周りが一瞬静まり返る。

「おさっ……幼馴染って……」
「う、羨ましすぎるぞ!」
「そうか〜、幼馴染属性とか無いとダメか……」

 美人と知り合うきっかけって、そんなのが無いとダメか……と悔しそうにしている。

「お前、属性とか……ヲタクだな」
「何を! お前だって……」

 綱吉と関係無い場所でそんな騒ぎが起きている。

「ダメツナを選ぶなんて特殊な趣味の彼女なんだな」
「あはは。聞かれないといいよね、その言葉」
「……まぁ、選んだ彼氏を貶されてるって怒るか、彼女なら」
「うん、そうだね」

 怒ってトンファーが飛んでくるかもね。
 ここからじゃ聞こえないと思うけど……近くにいたら飛んでくるかもしれない。

「10代目は凄い人だ〜! 果たす!!」

 その彼女からの攻撃の前に、右腕候補の攻撃が始まるのだった。




獄寺で頑張って絶賛したんですけど、途中で力尽きそうになりました。
キョウちゃん賛美は自画自賛に近くなるのがあいたたた、です。
ちょっと獄寺があまり絶賛してないかもしれない・・・orz

2008/1/6 作成
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