「ファミリーのアジトを作るぞ」
「はぁ!?」
屋上で昼食を食べ終えた直後にリボーンが栗の着ぐるみを着て現れた。
「へー、面白そうだな。秘密基地か」
「子供か、おめーは!」
(秘密基地ならまだしも、アジトなんて……)
と思ったけど、現時点で自宅がアジトになってるような気がする。(汗)
「どこに作るんだ? 裏山か?」
「なわけねーだろ!!」
「学校の応接室だ」
会話に口を挟まないでいる内に、進んでいた。
しかも、応接室、という言葉に眼を見開く。
「応接室はほとんど使われてねーんだ。家具も見晴らしもいいし、立地条件は最高だぞ」
「って、ちょっと待て!」
「どうした? ツナ」
「どうしたって……何嘘吐いてるんだよ! 使われてないわけ無いだろ!」
あそこは風紀委員の……
「十代目! 早くしないと昼休みが終わっちゃいますから、急ぎましょう!」
言いかけた所で遮られ、眉根を寄せる。
獄寺と山本が乗り気で先に屋上を後にしてしまう。
「ちょっと待ってよ!」
慌てて止めようとするが、二人は行ってしまう。
「リボーンのバカ! 何考えてんだよ!!」
そう怒鳴って走って二人を追いかけた。
「……おい、ダメツナ。そんな口の利き方して良いと思ってんのか」
三人が去った後の屋上で、リボーンがボソリ、と呟いていた。
「へ〜〜、こんないい部屋があるとはねー」
「君、誰?」
(風紀委員長でありながら不良の頂点に君臨するヒバリこと雲雀恭弥…………!!)
「なんだ、あいつ?」
山本の前に出た獄寺の煙草がトンファーで飛ばされる。
「僕は弱くて群れる草食動物が嫌いだ。視界に入ると咬み殺したくなる」
ようやく綱吉が二人に追いついた時、その声が聞こえ、綱吉は青褪めた。
「ふ、二人共! だから止めてたのに……」
二人を庇うように応接室の中に入る。
「まて、ツナ!!」
「……ふぅん」
雲雀は綱吉に向かいトンファーを振り下ろした。
その攻撃に綱吉は飛ばされ、それに激昂した獄寺が――そして、山本が倒された。
「あー、いつつつ…………」
綱吉が当たった場所を庇いながら起き上がると二人が気絶していた。
「起きないよ、二人にはそういう攻撃をしたからね」
「え゛っ」
「群れて人のテリトリーに入ってきた報いだよ」
「……それはそうだよね」
分かっていた。いくら自分の友達だろうが関係ないことはしっかりと。
「ゆっくりしていきなよ。救急車は呼んであげるから」
「……えっと、何でまたトンファーを構えてるのでしょう?」
「救急車に乗れるくらいにはしないとね」
「えぇぇ!?」
獄寺と山本の自業自得だが、これ以上攻撃されるのは……と冷や汗をかく。
――と、窓からリボーンが見えた。
「んなー!!?」
「死ね」
リボーンが死ぬ気弾を撃ってきた。
「死ぬ気で二人を助ける!!」
二人を回収して応接室から去ろうとする綱吉に、眼を見開く。
「……ワオ。積極的だね」
恭弥はパンツ姿になっている綱吉にそんな感想を抱いている。
応接室を出ようとする綱吉を止めようとトンファーで殴りかかる。
「あれ? 入っちゃった……」
避けるかと思ったのに、と首を傾げて倒れた綱吉を覗き込んだ。
「まだまだぁ!」
急に起き上がり、綱吉の頭が雲雀の顎辺りに当たる。
その直後、死ぬ気状態が終わったらしく、正気に戻った綱吉は青褪めた。
(オレがキョウちゃんを怪我させた!?)
「そこまでだ。やっぱつえーな、おまえ」
「君が何者か知らないけど、横になって待っててくれる」
さっきから知らない人が沢山居るし、でイライラした雲雀がリボーンを攻撃する。
その攻撃はリボーンの十手に止められる。
「ワオ。素晴らしいね、君」
「おひらきだぞ」
リボーンが爆弾を応接室に放り込み、雲雀だけを残してその場には誰も居なくなった。
「なぁ! あの人にわざと会わせたぁ!!?」
「キケンな賭けだったけどな。打撲とスリ傷ですんだのはラッキーだったぞ」
「はぁ!? 何言ってんだよ! つーか、どーしてくれるんだよ!」
あぁぁ、後で何言われるか……と綱吉は頭を抱えてしまっている。
「まーまー」
「次はぶっとばします!」
「止めてよ! 獄寺くん!! そんなことしたら二度と口きかないからね!」
雲雀がぶっとばされたりされたら、全力で殴る。
そのために武道を習ったりしていたのだから、そう怒るのも当たり前だろう。
「そ、そんな……十代目っ」
そんな綱吉の事情を全く知らない獄寺が嘆いている。
「ヒバリは将来必ず役に立つ男だぞ」
そんなことを言っているリボーンをギッと綱吉は睨んでいた。
* * * * *
「キョウちゃん、ごめんね、ごめんね」
ペコペコと頭を下げながら謝っていた。
「…………」
多少煤けた応接室内で綱吉と恭弥は会っていた。
「……別に気にしなくていいよ」
「でも……オレがキョウちゃんに攻撃しちゃったんだし」
実際には攻撃ではないが、当たった時に口の端が切れたのは事実だ。
「大丈夫だから。それより……」
「ん?」
「あの赤ん坊、何?」
「あぁ、あれがリボーンです」
「綱吉の家庭教師、だったっけ」
「そうです」
「あの赤ん坊、強いよね」
「そ……そうですね」
冷や汗をかきながら答える。
恭弥が強い人と戦うのが好きだから、きっと次は戦いたいと言うことに気付いて。
「……また会いたいな」
「ダ、ダメだからね!」
「む……」
綱吉が会わせない! と否定していることにムッとする。
「……ねぇ、今日のこと忘れてあげるから……キスして」
「え? えっ?」
赤くなって焦った綱吉は、周りに誰も居ないことを確認して――――
応接室なんだから、確認しなくても誰もいないよ!
自分で書いてて、つい突っ込んじゃいました(笑)
実はこれ二人共男の子の話も死ぬ気の理由が同じことになる予定なんですよね。
そっちでこの辺りを書くのはいつのことになるのやら・・・
2007/12/18 作成
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