骸がリボーンに向かい第一の道、地獄道で幻覚を放っている。
そんな攻撃の最中、恭弥の無事を確認したはいいものの、眠り込んでいる恭弥を心配した綱吉が骸に声をかける。
「ところで、骸?」
「何ですか?」
幻覚を振り払った様子のリボーンに、第三の道、畜生道で蛇をけしかけつつ、返事をする。
いや、正しくはリボーンの相手の方が片手間だ。
身体も視線も全て綱吉の方を見ていて、視界の隅にリボーンがいる状態だ。
「何でキョウちゃん寝てるんだよ?」
「あぁ、そのことですか……」
ちゃんと話さないと綱吉が怒りそうだ、と思った骸は話し始めた。
* * * * * *
並盛中の風紀委員たちを襲っている犯人が黒曜センターにいるとつきとめた恭弥は黒曜センターに来た。
周囲に注意を払いながら進む恭弥の手にはトンファーが握られている。
「……キョウちゃん」
「誰!?」
知らない声が聞こえた! と恭弥は凄い勢いで振り返る。
「誰だか知らないけど、その呼び方していいのは綱吉だけだよ」
「変わらないですね、キョウちゃん」
振り返ったはずなのに、逆側の――しかも近くから声をかけられ、驚く。
振り返り、相手を眼に入れた瞬間には骸の手によって眠らされた。
骸は恭弥が来ることに気付いており、即効性の睡眠薬を手にして近付いてきていたのだ。
「む……く、ろ?」
「はい、お久し振りですね、キョウちゃん」
倒れ込む恭弥を大切そうに抱き止める。
もし、これで怪我でもさせてしまったら、後で綱吉から怒られてしまうと思ったのだろう。
抱え上げて建物の中へと移動する。
「骸さま……」
「あぁ、千種。何かありましたか?」
「五位の笹川了平が終わったそうです」
「そうですか……」
「……骸さま、彼は?」
いつの間にか増えていたソファの存在に、千種は疑問を持っている。
「彼では無いですよ」
突然に彼では無いと言われても内容が理解できない。
続きを言おうと骸が口を開いた時だった。
バタンと映画館であった部屋の扉が開き、犬が入ってきた。
「骸しゃん〜、あの笹川ってやつありえないんれす〜……」
そう声を上げながら犬が骸に一直線に向かう。
よく見れば涙が零れている。
「骸しゃんが傷つけるなって言ったかりゃ、頑張って怪我をさせないように気をつけ……」
クスンと鼻を鳴らしている。
「ったのに、自分から危ない場所に手は出してくるし、いつまでも起き上がってくるんれす〜……」
「多少の怪我は仕方ないですよ。そんなに泣くんじゃありませんよ、犬」
あぁ、仕方ないな〜と泣いている犬の頭を撫でつつ答える。
「千種、影響は何か……?」
「いえ、一日入院になったそうですが、大して問題は無いかと……」
「それなら良いですね。犬、大丈夫だから、泣き止みなさい」
どうにか泣き止むまで二人は待っていた。
「骸しゃん? あの、そこに寝ているのって、誰なんれすか?」
泣きやんだ犬が気になってソファを指差した。
まだ完全には息が整っていないのか、微妙に言葉がはっきりしない部分がある。
「雲雀恭弥ですよ」
「並盛中喧嘩の強さランキング一位の……」
「……なんれ寝てるんれすか?」
「怪我をさせたくなかったので、眠らせました」
それと、先程の千種の質問の件ですが……
「彼女は女性ですよ」
「……は?」
「……へ? …………らって、男じゃないんれすか?」
確か並盛の秩序、ヒバリは男だという話だったはずだが……
「どういうことなんですか? 骸さま」
「僕の幼馴染の雲雀恭弥は間違いなく女性ですよ。多分男装しているのでしょうね」
何となく事情は察せれますが……
「キョウちゃんなら確実に動きやすいから着てるんだ、と答えそうですが」
「…………」
「…………骸さま? 今回の件はどうやって終わらせる予定なのでしょうか?」
「そうですね……千種と犬にくらいは言っても良いでしょう」
二人にならば言っても良いだろう、と骸は頷く。
そして、おもむろに話し始めるのだった。
回想には入りましたが、キョウちゃんが起きません。
いつ起きるんだろう?
・・・あ、手元にあったメモに象も眠るような強力な睡眠薬とか書いてるんですけど(汗)
流石にそんなのだったら命に関わりそうな・・・
2008/3/9 作成
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