「ふぅん、それでさっき眠らせただけだって言ったんだ」
「はい、怪我をさせないように、と考えると、キョウちゃんの場合、眠らせるしか無いかなぁ、と」
「まぁ、そうだよね。キョウちゃんだもんね」

 そうそう簡単に止まるわけが無いや。
 でも、ね。
 でも……

「キョウちゃんに傷が付いてるんだ」
「えぇぇ!? どこにですか?」
「ここ。擦り傷になってる」
「って、それくらいで……」
「それくらい? 言うに事欠いて、それくらい……?」

 そうか、ちょっとそこに直れ。
 今、殴ってやる。

「うわっ、何を……ちょっと待ってください、今アルコバレーノと……」
「んなの知るか」

 殴ろうと構える綱吉の、その覚悟を読み取ったのか、頭上にいたレオンの繭が孵化していた。
 しかし、そんなのに気付かず、綱吉は骸を殴り、骸は綱吉に謝っているのだった。




「お前ら……」

 ギリ、と握り締めた銃のグリップが嫌な音を立てる。
 ヘビこそ何とか排除し終えたが、一人かやの外なリボーンは、話し込んでいる骸と綱吉を睨みつけた。

「もう掟なんか知らん」

 カチャッ、グリッ。
 綱吉の額に押し付けるように、リボーンは銃を構えた。
 おいおい、オメルタはどうした、オメルタは!

「ダメツナ、さっさと答えろ」

 お前と六道骸の関係は何だ?

「関係って言われても、ねぇ…………」

 ふぅ、と溜息を一つ。
 銃を突きつけられていることを全く気にせず、困ったように骸を見た。



「…………ぅ……」
「!!」

 ピクッと握っていた恭弥の手が震え、洩らした吐息。
 眠りから覚めたのか、と綱吉は笑顔になる。

「キョウちゃん、大丈夫?」
「…………むくろ、ころす……」
「ちょっ、キョウちゃん!?」

 痛む頭に手を伸ばしながら眼を開こうとする恭弥は、骸の殺害予告をしている。
 それに対して、骸が声を上げる。
 しかし、綱吉からしてみれば、キョウちゃんが無事ならどうでもいい。

「大丈夫? キョウちゃん」
「……ん…………ツナ、いつ来たの?」
「キョウちゃんがいなくなってすぐに、かな?」

 大丈夫? と恭弥の髪の毛に手を伸ばす。
 場所を移動するのに邪魔だったリボーンの銃は掌で避けてしまっている。

「骸、腐れ縁としか言えないけど、一応幼馴染のよしみで、楽に息の根を止めてあげるよ」
「えぇぇ? 僕、ちゃんとキョウちゃんを傷つけないように、色々注意を払いましたよ!?」

 ちょっとふいは突きましたが、傷一つ付けずに。

「そういう問題じゃない! 並盛で騒ぎを起こしただけで有罪」
「だって、だって。ツナ君、僕に全く連絡無く日本に戻っちゃうし、二人で楽しい学園生活送ってるって言うし……」

 そしたら、多少二人に楽しんでもらえそうなシチュエーションでも作っていかないと面白くないでしょうが!

「だから、最長全治一週間程度で、後遺症が残らないような怪我を喧嘩が強い人だけを対象に行ったんじゃないですか!」

 ほら、懐中時計は、もうすぐ行きますよ、っていう合図だったんですよ!


 …………そういうカウントダウンだったのか。
 呆れて言葉も無いとはこのことだ。



「……あ〜……ヒバリ?」
「あれ? 赤ん坊?」

 いたんだ? と、きょとんと見返せば、頭が痛そうに銃を持った手が米神に当たっている。

「ツナも六道骸も答えてくれないようだから聞くが……」

 さっき、ありえない言葉を聞いた気もするが。

「お前らの関係って何だ?」
「あぁ、幼馴染だよ」

 あっさりと言ってしまった単語に、リボーンはフリーズする。
 ちょっと待て、待ってくれ。

「六道骸は、脱獄者……」
「って、言ってたね、そういえば」
「正体を隠してて、影がいて……」
「写真も無いんだっけ、そういえば」

 家にある写真、売れるんじゃない? と笑って言う綱吉に、リボーンはますます困る。

「あ〜……捕まえ――」
「ないよ。ダメだよ、リボーン」

 骸を捕まえるって言うなら、オレを敵に回す覚悟をしてもらわないと。

「捕まるような何をしでかしたのかは知らないけど、ここまで騒ぎを大きくして、どうするつもりだったの?」
「駒を使い切ってでも、ツナ君とキョウちゃんのマフィアとの縁を切る、ためだったのですが……」

 今日はもう無理そうですね。

「僕も捕まると身動きが取れなくなりますので、本日はこれで」

 また後日、お二人には挨拶に伺います。

「今後ともよろしくお願いいたしますね」

 そう、楽しげに言った骸は、『Arrivederci』と言い残して去ったのだった。





これの続き!と言われたので、ネタを忘れ去っていてどうしようもなかったけれど、書いてみた。
というか、終わらせてみたw←
あともう一個、一年以上前に書いてたものが残ってたので、そちらをアップしたら終わりです。

にしても、どんだけ放置してたんだろうね、私(笑)

2009/2/25 作成


ちょっと追記。
うっかり書き忘れてたネタを思い出し←
前の所にちょこっと小言弾出現シーンを書き足しました。
ちなみに、小言弾は利用していませんが、リボーンがしっかり回収しております。
――ということにしておいてください(苦笑)

2009/3/20 追記
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