ビュッ!
いつものように不良の群れを咬み殺す恭弥のトンファーが風を切る音。
その斜め後ろ辺りに待機する綱吉は、何かがあったら手を出そうと見つめている。
最近、街の巡回に出ようとする恭弥についていく綱吉に、風紀委員一同から頭を下げられることにも最近慣れ始めた綱吉がいた。
恭弥が雑魚を咬み殺している時、その雑魚の一人がポケットから飛び出しナイフを取り出した。
それに気付かなかった恭弥は足元に倒れていたその雑魚に、足を切りつけられた。
「…………っ!」
「キョウちゃん!?」
慌てて恭弥に駆け寄る綱吉をチラリと見ただけで、残りの群れを全て咬み殺す。
綱吉は恭弥を傷つけた不良をゲシゲシと踏みつけ、意識を失ったのを確認後恭弥へと近付いた。
「大丈夫? キョウちゃん」
足元を確認すれば、すっぱりと切れてしまっており、血がダラダラと零れていた。
「これくらい……」
そう言いかけた恭弥を綱吉は抱え上げた。
「ちょっ!」
「救急箱も包帯も何も持ってないから、急いで帰ろう?」
傍から見ると、細い少年が風紀委員長を姫抱っこしているという恐ろしい姿だ。
「お、下ろしてよ!」
「ダメ。少しでも傷口を心臓より上にしないと!」
そのためと言われれば、この姿の意味は分かるが……
「でも、重いでしょ?」
「大丈夫だよ、キョウちゃん軽いし」
確かに軽々と抱き上げている様子ではある。
……が。
「並盛の秩序としてはマズイんだって」
「大丈夫、ここから裏道通っていけばキョウちゃんの家に裏口から入れるでしょ」
「……それはそうだけど」
一応は考えてくれているのだ、と恭弥は納得する。
「じゃ、できるだけ動かないでね!」
そう言って、綱吉は急いで恭弥の家へと向かうのだった。
リクでお姫様抱っこって言われて、現代と未来が浮かんだんですよね。
どっちがいいですか?って聞いたら未来と言われたので、そちらを押し付けました。
勿体無いので書きましたよ、こっちも(笑)
2008/3/21 作成
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