小さな固まりを掌に抱え、ぽろぽろと涙を流している。
先程まで元気に恭弥の周りを飛び回り、歌を歌っていた動物が、一瞬にして動かなくなった。
「……キョウちゃん、帰ろう?」
いつまでもここにいても仕方ないでしょう? と綱吉が恭弥を促す。
「庭にお墓を作りましょう?」
「…………」
コクリと頷いた恭弥の瞳からははらはらと雫が落ちる。
俯いた恭弥を引き連れて、綱吉は恭弥の家へと向かう。
ふわふわとした毛がタイヤに引かれたために黒く薄汚れている。
あんなに賢かったヒバードが何故道路に飛んだのかは分からないが、ちょうど来た車に簡単に轢かれてしまった。
そのまま気付かずに走り去ってしまった車を睨みつけた恭弥だったが、急いでヒバードを抱え上げた。
抱え上げた恭弥は路地裏へと移動し、そのまま涙を流し始めたのだった。
家の庭に、埋めるための穴を掘る。
恭弥は触り心地が良かった黄色い毛を撫でて、涙を流している。
何故、あんなに簡単に命が奪われるのか……
こんなに恭弥が悲しまなくてはいけないことに、
何の罪も無い小動物が生命を断ち切られたことに、
綱吉もポトリと滴を零す。
「……おやすみ」
小さな声で恭弥が土の中の彼に向かって呟いた。
♪ミ〜ドリタナ〜ビク〜
楽しげに恭弥の周りを飛び回り、歌を歌うヒバード。
楽しげにヒバードに向け指を向け、自分の指に止まるヒバードに微笑む。
キョウちゃん、どこにいるんだろう? と探しに屋上に来た綱吉はそれを見た瞬間に驚きで固まった。
「キョ、キョウちゃん!? そ、それ……」
「うん?」
何故死んだはずのヒバードがここにいるの!? と綱吉が驚いている。
「あれ? 知らなかったの?」
この子たちは何匹もいるんだよ。
「……知らなかった」
「そうだったんだ……」
と言いながら恭弥はトンファーを確認している。
「キョウちゃん、巡回に行くの?」
「ううん。今日は昨日あの子を轢いた車の運転手を咬み殺しに」
「え?」
「ナンバー確認したからね。じゃ、行ってくるよ」
綱吉の頬に一つ口付けを残して、恭弥はヒバードを置いて屋上を去っていった。
「……お前ら、何匹いるんだよ」
そうヒバードに話しかける綱吉に、ヒバードはツナヨシ!と声を上げて纏わりつくのだった。
茶会で動物の死にネタがどうの、って話してて・・・
動物って言ったらヒバードだよね!←ヒバードしか思い浮かばなかった。
じゃ、キョウちゃんで書かないと!
みたいな流れで書きました。
前半しんみりしすぎて、自分でもオチが欲しくなったのでこうなりました〜(笑)
2008/3/25 作成
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