「おはようございます!」

 たまたま通学途中であった不良に45度のお辞儀をされて挨拶をされた。

「……あぁ、おはよう」

 見れば学ランに腕章を付けていることから、風紀委員だと言うことが見て取れる。
 そのことに、普通におはようと挨拶を返す綱吉。
 そして、綱吉が通り過ぎるまで頭を下げたままの風紀委員。

「…………じゅ、じゅう……だいめ?」

 綱吉を迎えに来た所だった獄寺はそんな風紀委員と綱吉の姿に呆然と呟いている。

「あれ? 獄寺君?」

 声に反応して、獄寺の存在に気付いた綱吉がそちらへ向かう。

「おはよう」
「お、おはよう…ございます……」

 何とか綱吉に朝の挨拶は言えたものの、それ以上は口をパクパクとさせ、何とも言えないでいる。

「何かあった?」

 その綱吉に問いに対しても何も言えず、口をパクパクさせるのみ。
 そんな金魚みたいに口をパクパクさせている獄寺に笑って綱吉は言った。

「どうしたの? 変な獄寺君」

 それでも何も言わずに固まっている獄寺を置いて、学校に遅刻しちゃうと通学する綱吉だった。





「ツナ〜、屋上行こうぜ」
「あ、そうだね!」

 屋上で昼食を取ろうと山本に言われ、屋上に向かって三人で歩いていた。
 スタスタとお腹空いたな〜などと話しながら屋上へ向かう。
 その最中の廊下の所で、巡回中の風紀委員が綱吉を見つけ、頭を下げている。
 そんなのいつものことだとばかりにあっさりと無視して歩いていく綱吉に、山本と獄寺は驚いた。

「つ、ツナ?」
「うん? どうしたの、山本?」

 何をどう聞いていいのか分からず、困った表情を浮かべる山本。
 風紀委員も10代目を認めて、自ら頭を下げるようになったのだ、と思いたいが、しかし、今まで何もなかったことからこれは現実か? と頭を壁にぶつけている獄寺。
 何を聞こうとしているのか全然分からないといった様子の綱吉に二人は困った表情を浮かべた。

「とりあえず、早く食べないと時間無くなっちゃうよ?」

 反応を示さない二人に焦れた綱吉は屋上へと行くように促した。






「お疲れ様です! 沢田さん!!」

 帰ろうと玄関へ向かっていた時にそう声をかけられ、綱吉は軽く礼をしてそのまま出て行く。
 その場を目撃した山本・獄寺・リボーンは綱吉の行く手を阻んだ。

「…………何?」
「ダメツナ、お前……あいつらに何をしやがった?」
「あいつら?」

 あいつらって何さ……と不思議そうにする綱吉に、獄寺が口を開いた。

「風紀の奴らですよ!」
「ふうき?」

 キョウちゃんの部下たちだよね〜、という認識しか無い綱吉。

「何でお前が風紀委員に頭下げられてるんだ!」
「オレが風紀の仕事手伝ったりしてるから?」
「…………そんなことしてたのか?」
「あれ? リボーン、知らなかった?」

 てっきり知ってて放課後の巡回とか見逃してるんだと思ってたけど……

「巡回をしてたのは知ってたけどな……」

 リボーンはそう言って溜息を吐いている。


「雲雀の奴に無理矢理手伝わされてるんですね! あのやろー、果たす!!」

 そんな会話から何を思ったのか、そう叫び、いつものようにダイナマイトを取り出した。
 戦闘態勢に入っている獄寺に、綱吉は青筋を浮かべて言った。

「獄寺君? 君、オレの話聞いてた?」

 聞いてなかったよね?
 ニコリと神々しいまでの笑みを浮かべた綱吉は額に炎を灯した状態で、拳にも炎が纏わり付いている。
 その拳で獄寺を殴る綱吉と、その威力で燃え上がりながら飛んでいく獄寺に。

「た〜まや〜……」

 つい、そんな掛け声をかけてしまった山本だった。





あれ?何か山本が最後オイシイな(笑)
前回、綱吉が風紀委員たちに頭を下げられるのに慣れているという話を書いてたら、
それを獄寺たちが見たら?と言われたのでした。
いや〜、楽しいですね♪

2008/4/5 作成
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