「お前、いつもいつも何処に行ってんだ?」

 今日も今日とて、駄犬やアルコバレーノたちを撒いて逃げたオレにイラついていたのだろう。
 チャキリッと音を立てて突きつけられる銃に、綱吉は手を上げて慌てる。

「ちょっ、ちょっと待ってよ! 銃なんか突きつけないで!」

 危ない! と悲鳴を上げてみるが、こんなことなら家に帰ってこなければ良かったと思う。
 今日もキョウちゃんの所に泊まれば良かった、と思いつつも誤魔化しの笑みを浮かべる。

「何処にって、オレだって用事あるし・・・」
「何で撒くんだ? 護衛として獄寺くらい連れて行け」

 あんなの護衛になんかなるもんか!
 しかし、そんなことを言うわけにもいかず、困った顔をする。

「そんなこと言ったって・・・」

 リボーンの反応次第で逃げないと、と考えていれば、唐突にドアが開いた。

「がははっ、リボーンちねっ!」

 手榴弾を手に飛び込んできたランボがリボーンに反撃され、ぐぴゃっと声を上げる。

「うぅぅ、ラ、ランボさん、強い子!」

 涙を浮かべた瞳で顔を上げた。

「・・・あ〜、ツナだもんね!」

 ランボさんと遊ぶもんね!

「あ〜、はいはい」

 わかったよ、と言いながら一緒に出て行く。
 舌打ちをするリボーンを置いて、別の部屋に。




「偉いな、牛」
「ぐぴゃっ! ランボさん、ツナには逆らわないもんね!」

 ガハガハ笑って騒ぎまくっていた時に軽〜くしめてから、この牛は従順だ。

「うん、偉いよ」

 リボーンと綱吉の様子を見て取って、先程の行動に至ったのなら、ただの子供と侮れないだろう。

「ツナ、お風呂で髪の毛洗ってくれる?」
「いいよ。母さーん、ランボを入浴させるからー」
「わかったわー。一緒にツー君も入っちゃいなさい」
「はーい」

 同居のチビたちを入浴させるのは綱吉の仕事とされてしまっているため、いつも一緒に入っている。
 いつもは静かにおとなしく自分で洗っているランボだが、綱吉に髪の毛を洗ってもらえることは滅多にないので、喜んでご褒美として受け入れていた。


「ツナ、また帰ってこないの?」
「あ〜、アルコバレーノうるさいからな」
「そうなんだ・・・・・」

 しゅん、と落ち込んだランボは湯船で隣に入る綱吉を見上げた。

「ツナの所に遊びに行ってもいーい?」

 あまり何回も行かないし、イーピンは置いていくから!

「あまり来るなよ」

 口にしての許可では無いが、遠まわしに来てもいいと言ってくれる綱吉にランボは微笑む。

「わかってる!」

 綱吉の恋人の恭弥のことも、幼馴染で協力者であるという骸のことも綱吉に近付くことによって知ってしまっているランボは頷く。
 教えてもらっているという事実を大切にし、知らないイーピンやリボーンたちを撒いてでも遊びに行くのだった。





スレランボさんなのだー!
いや、何か書いてたら味方的立場になってしまいまして・・・
スレランボさんはありですか?と数名に聞いたら、ありだと言ってたので書きました。
だ、ダメでしたかね・・・?

2009/6/5 作成



 ボフンッ!
 10年バズーカが煙を上げ、眼の前には10年後ランボが立っていた。

「お久し振りです、若きボンゴレ」

 少し歪めた唇で挨拶をするランボ。
 何故そんな歪んだ笑みを浮かべるのだ? と尋ねた時、聞いた答えに笑いが止まらなかった。

「やぁ、10年後ランボ。ビアンキが近くにいるから、逃げようか」

 笑いかけて手を引いて、彼らから離れる。



「牛、10年後もオレに従ってるのか?」
「当たり前です」

 一回5分という短さの邂逅の中、こういう質問を持てる時間が取れる機会はほぼ無い。

「オレがツナに逆らうわけも裏切るわけもありませんよ」

 そうでないと彼女のことを教えてもらった者としての信頼をドブに捨てるようなものです。

「つい先日も二人だけの生活の楽しさを聞いてきたばかりですから」

 情報を渡しに行った時にお会いできたので。
 10年後はすでにバラして逃亡してしまった後だという。
 その後の状況を聞けば、今の苦労も、まだまだ頑張れると思う。

「牛はバラしたのか?」
「いいえ。オレはお二人のためのアンテナの一つですから」

 今日もリボーンに攻撃されて泣いて逃げたばかりですよ。

「全く気付いてないんだ?」

 節穴だね、アルコバレーノたち。

「そうですね」

 でも、おかげで助かってますよ。

「10年前であるこの時代から打っている布石が役に立っていて」

 ニコリと笑う。
 10年後もツナと呼ぶ彼がボンゴレと呼ぶのは、全てを知らない振りをしているだけ。
 今からボンゴレと呼べば、10年後にはボスに就任していると思って油断もするだろう。
 それら全てを計算の上の行動。
 綱吉たちの影響を受けすぎた子供の成れの果てである。

「そろそろ時間ですね」

 5分経つな、と気付いたランボが言う。

「それでは、ツナ。また」

 名残惜しいが、と軽く挨拶をして煙に包まれて10年後に戻っていく。
 その煙が晴れた後には現在のランボの姿。

「ツナー! 10年後もツナと一緒にいれた!」
「そっか。それは良かったな」
「うん。オレっち、ツナのためにがんばる!」

 10年後の綱吉に何を言われたのか、決意を込めたように言うランボに綱吉はただ頷いた。





なんか評判がまぁまぁ良いので、ホッとしました、拍手公開時。
10年後ランボさんを書いた上でスレランボは一先ず終わってみる。
まぁ、いずれスレランボもバレネタとかありますので、公開しますよ。
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