現代にいるはずの綱吉が9年と10ヵ月程後に飛ばされている頃。
 恭弥は綱吉が消えてしまってからずっと、綱吉を探していた。

 急に消えた彼の姿を、権力を総動員して探していたが、今の所見つかったという情報を得ることは出来なかった。


「いなくなる前に赤ん坊が消えたって言ってたけど・・・それに関係があるのかな?」

 もしかしたら、恭弥ならば知っているかもしれない、と10年バズーカで消えてしまい、焦っていた時に綱吉は聞いたのだ。

 10年バズーカか・・・・・


 ――と、路地裏で怒鳴りあっている二人の姿を見つけた。

「だから! 早く殺しちまえばいいんだろーが!」
「そうはいかないのな。見咎められて捕まって、十年後に戻ったら十年前のオレらが捕まることになるんだぜ」
「見つからなきゃいいだろーが!」

 その二人を見て、少し年を取ったようだが獄寺と山本の二人だと判断した恭弥はトンファーを構えた。

「君たち、何してんの?」

 クルクルとトンファーを回転させ、そのまま振り下ろす。

「ゲッ、ひ、ヒバリ・・・」
「な、何でこんな場所に・・・」
「僕の町でうろついてるのに気付かないとでも?」

 並盛で起きていることで恭弥が知らないことは無いと言っていい。
 綱吉が見つからないのは、流石に時代まで変わったりすればわからないのは仕方ないということだろう。

「ちょ、ちょっと待て!」

 慌てて獄寺と山本は避けるだけ。
 何故なら、彼らは恭弥が女性だと知っているからだ。
 十年後にはバレている上、子供までいるのだから、知っていて当たり前。
 しかも、綱吉が酒を飲んでいる時に中学時代から付き合ってるとバラしたものだから、尚更傷付けられないだろう。

「オレたちは10年後の未来の山本と獄寺だ。少ししかいねーし、止めるのな」
「テメーを傷つけたら、後が怖いんだよ」

 後――つまりは綱吉が知った時、確実に氷漬けなどの制裁を受けることになるからだ。
 獄寺は忌々しそうに言っている。

「そう。つまりは綱吉も・・・」

 未来へ行ってしまっているのか。


「綱吉はどこにいるか知ってる?」
「ここ・・・だけど」
「綱吉!? ・・・結構背伸びるんだね(カッコイイ・・・)」

 物陰から出てきた綱吉の姿に見惚れている。

「あぁ、そうかも」
「で? ここで何してるの?」
「ちょっと・・・ね」

 人殺しに行こうとしてるとは言いにくかったようだ。
 口篭っている綱吉に恭弥は推測する。

「さっきそっちの駄犬が誰だかを殺しに行くとか言ってたけど・・・綱吉も?」
「・・・・・」
「そうなんだね。じゃ、僕も行くよ」

 沈黙から肯定だと判断した恭弥はトンファーを撫でて言う。

「えぇぇ!? 何言ってるの?」
「手伝うから」
「ダメ! ダメだったら!」
「何で?」
「その年で手を汚そうとしないで!!」
「そんな今更・・・」
「今更って・・・誰殺したの〜〜〜!!?」
「で、誰?ここに居るってことは並盛に居るんだよね?」
「・・・一回オレの家に行くから」
「わかった」

 綱吉が指差した方へ向いた隙に綱吉たちは逃げていった。

「ちょっと! 綱吉!!」

 綱吉たちの後姿に声を上げるが、止めることはできなかった。


「・・・ちっ」

 止められなかったことに舌打ちをするが、探すべき相手が分かったので一歩近付いただろう。
 再び並盛の中を探し始めるのだった。




「やっと見つけた」

 壁に手をついて息を整える。
 少し走っていたため、乱れた呼吸で見つけた綱吉を見つめる。

「キョウちゃん・・・」

 手にしていた銃をしまいながら苦笑している。
 足元にはしっかりと頭部を打ち抜かれた一人の死体。

「綱吉、これツナが・・・?」
「う・・・」

 どう答えようかと躊躇している。

「いいよ、これくらい存在消しとくから」
「存在って・・・」

 あっさりと存在を消すなどと言い出す恭弥に綱吉は焦る。

「どうせ始末の伝手とか無いんでしょ?」

 十年後から来たと言うなら、ここで使える伝手なんて無いだろうから。

「それはそうなんだけど・・・」

 できる範囲で存在抹消して、無かったことにしようとは思っていたが、多分難しいだろうと思っていたのだ。
 そういう意味では恭弥の言葉は渡りに船なのだが・・・

「そんなことできるわけ・・・」
「問題無いよ。・・・あれ? あの駄犬とかは?」

 あの時いたはずの獄寺と山本が近くにいないことに気付いた。
 今まで綱吉の存在にしか意識が向いていなかったため気付いていなかった。

「隼人と武は、彼が消えたことに気付かれないように工作中なんだ」
「・・・・・名前、呼んでるんだ」
「キョ、キョウちゃん?」
「何か気に食わないね・・・」

 何であんな奴らのこと名前で呼んでいるんだ・・・と恭弥は不機嫌そうだ。

「後で咬み殺しておくとして・・・ツナ、怪我してない?」
「全く無いよ。これでも一応マフィアになったし・・・彼は一般人だからね、まだ」
「ふぅん。これが十年後に何か問題を起こすんだ・・・」

 どうでもよさそうに靴の先で蹴飛ばす。
 携帯電話で処理のための連絡をし、綱吉と共にその場を離れる。

「綱吉はいつ帰ってくるの?」
「多分そろそ・・・」

 言いかけた辺りで煙が広がり、現代の綱吉が帰ってきた。

「・・・キョ、キョウちゃん!?」
「お帰り、綱吉」
「た、ただいま・・・キョウちゃん、もしかして10年後のオレ、ここに居た?」
「うん、いたね」
「いたんだ・・・ってことは生きてたんだ」
「・・・は? 生きてたって何?」
「いや、オレが10年後に行ったら棺の中だったから・・・」
「何それ!!?」

 あまりの事実に恭弥が叫ぶ。

「オレも何だか分からないんで・・・」
「そう。まぁ、いずれは分かるよね」
「そうだと思います」
「ならいいよ。綱吉、帰ろう」
「そうだね」

 綱吉と恭弥は一緒に帰宅していった。


 その数日後、何が理由か分からずに咬み殺された獄寺と山本の姿があったとのことである。







前に拍手レスで書いてた文に加筆修正。
加筆してもヘタレ文なのは変わらないが・・・

それにまた、拍手回収時に書き足し!
ごめん、殺しちゃったv(てへw)←ちょっ!
やっぱりまた微妙な文ですね・・・

2008/2/12 作成
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