え? ダメツナについて?
あぁ、いいですよ。話せって言うなら、話します。
ダメツナとは同じクラスなんですよ、オレ。
平凡な人間なんで、クラス内に爽やかなスポーツ少年がいたり、学校一のアイドルの女の子がいたり、不良めいた少年がいたりもしますけれど、全く関わりはありません。
けれど、その中心にいて笑っているダメツナが一番輝いているっていうのはクラス中の当たり前の認識だった。
認識だったけれど、あれがあってからは少しだけ変わったなぁ……
あれって何か? って?
あれは、クラスに転入生が来たんですよ。
ぱっと見綺麗な女の子――いや、あれは女性って言った方がいいかもしれませんね。
学校のアイドルの女の子は笑顔がみんなを癒す可愛い女の子、ですけれど、化粧で大きめに作られた瞳も控えめな色合いの口紅も彼女には無い『女』を表現していましたから。
その転入生の名前?
ごめん、タブーなんでそれは言えない。
言えない、というか、もうすでに忘れてしまっているんだけどね……
まぁ、その女は転入してきてすぐにダメツナに手を挙げられた、と悲鳴を上げたんだ。
屋上で起きたそれを見た人間は誰一人としていなかったけれど、悲鳴に駆けつけた全員が呆然とするダメツナと頬を掌の形に赤くした女を見た。
どうしたのか、という問いに女は告白されたのを断ったら平手打ちをされた、と言った。
何だよそれ、とダメツナは全員に問い詰められた。
オレ、そんなことしてないよ。
そう言った彼の言葉にあんなに頬が赤くなっているじゃないか! と軽く手が出された。
その攻撃が結構激しいものになっていったのは、ダメツナがかなり頑丈な体を持っていたからでもあるけれど、こういう場合男の立場ってのは弱いもんだ。
わかりやすく言えば、痴漢だ。
あれは女性がこの人に触られたと主張すれば、男が逃げられる方法は限りなくゼロに近い。
映画にもなったことがあるから、有名だろうけれど……
認めてしまえば軽い罰で済むのも逆に悪い原因だろうけれど。
そうそう証拠に残らない犯罪でもあるから、本当にあれは質が悪い。
まぁ、そんな犯罪と同じな訳だ。
学校のように閉鎖されたフィールド内で起きた場合、女が言い、殴られた証拠として頬を赤くしていれば、それだけでほぼ確定。
しかも相手はダメツナと呼ばれる少年。
学校一のアイドルに手が届かないから、と手近な所で程々の美人だった女に告白をしたのだろう、と納得されたのだ。
納得されたのに否定したがために、嘘を吐くなよ! と全員に小突かれた、というわけだ。
その攻撃があっさりとイジメに近いレベルになったのは、さっきも言った通りにダメツナの体が頑丈だったからだ。
ちょっとやそっと殴ったり蹴ったりした程度なら数分でケロッとしていたからな。
元々パシリやカツアゲに良くあっていたという話だから、その間に知らぬ内に鍛えられたってことなんじゃないかと思う。
まぁ、そんなわけで、気付いたら学校中にダメツナがイジメられているという状況が作り上げられたわけだ。
女がその後も乱暴に扱われた、などと追加証拠を出してきたせいもあるけれどな。
その事件が終わりを告げたのは、月に一回の全校集会の時だ。
いつも通りに校長の早口の挨拶を聞いた後、こ、今回は風紀委員長からのお言葉があります、と司会の教頭が言った時だ。
あぁ、もう終わりなんだ?(笑)
そう思った人間が体育館の中にどれだけいたかはオレは知らない。
この中に沢田綱吉がイジメをしたという話を信じている人間がいるか? いるなら手を挙げろ。
そう、風紀委員長が言ったのだ。
あぁそうだ。
ここで今まで言わなかったけれど、沢田綱吉はダメツナじゃなかったんだ。
いや、これは語弊があるな。
ダメツナというあだ名ではあったけれど、ダメでは無かったんだよ。
オレ、ダメダメのダメツナだから。
それがダメツナの口癖だったんだ。
その理由はオレには分からないけれど、日本人ならではの謙遜の一環だったんだろう。
当てられた授業の問題をそつなく答え、テストは平均点を叩き出し、体育では稀に良い所を見せたりする、普通の少年だったからな。
凄いな、と言われる度に上記の言葉を言っていろよ。
そりゃあ、気付いた時にはダメツナがあだ名になるさ。
あぁ、ダメツナな、と言えば学校中に通じる程に、そのあだ名は浸透していた。
だから、女が言った乱暴もそんなことがあり得ないことを大抵の人間は知っていた。
告白? 乱暴?
ありえないことをちょっと情報通の人間なら知っていたさ。
だけれど、そのイジメが作り上げられたのは一つの理由があってだ。
最初の事件の放課後のことだ。
女が帰宅した瞬間に、ダメツナを小突いた少年がダメツナに小突かれた。
痛かっただろうが、コノヤロ(笑)
そう笑って、受けた攻撃よりも軽い攻撃を返したわけだ。
そして、ちょっと面白かったから、ダメツナをイジメやってみようか。と本人から提案されたわけだ。
ダメツナって言うくらいだし、机にダメツナに対する芸術的彫り物でもしてみようか、とか。
あいつにとったら、本当に暇つぶしの一環でしか無かったんだろうな。
誰が一番凄い彫り物ができるか、という競争がその場で勃発して……先に帰っちまった奴がいるから不公平だろう、とそいつらのために翌日までそれの決着は持ち越され。
多少小突く程度なら、オレ壊れないし、好きにして大丈夫だ。
自信満々に言ったダメツナが、あ、武器の持ち出しと煙草を押しつけるとか刃物で斬りつけるとかは無し、とルールを付け加えた。
それでイジメのモチベーションが続くのか? と聞いた馬鹿はダメツナに鼻で笑われて、ヒバリさん出張ってくるよ、と言われていた。
確かに風紀委員長が出てくる可能性があるのは、群れとあと――
並中の評判を落としかねない事実になった時だけだから、みんなが校外にこのこと持ち込まなければ大丈夫だって。
そのダメツナの言葉にあっさり頷いてしまったのは、全員がダメツナのカリスマに惹かれていたからなのだろう。
本当、ダメツナだって自分で言う割にはあいつってリーダーシップがあるというか、全ての中心にいるべき人間だったんだよな。
そんなこんなでダメツナ主催で行われていたイジメ(?)はそれまで続いていたわけだ。
小突く程度なら男同士の付き合い上、良くあることだし、小突く内容が変わっただけ、とも言う。
え? 元々仲が良かった奴らがいただろ、って?
あぁ、っと。
爽やかな野球少年は、あれは怖いぞー……
女にコナかけられてたのをいいことに、あれ、イイ体してるからなぁ。とか言ったかと思えば、数日後には、あれ大根だったぜー、演技がなぁ……あれじゃダメなのなー。だそうだ。
胸だけ目当てかよ! って数名に後で突っ込まれてたなぁ……
不良少年は、いっつもダメツナに纏わり付く犬みたいだったんだが、それの対象を一時的に女に変えてたな。
いいんです、10代目のためなら! とかなんとか……本当、一番演技派だよな、あいつ。
まぁ、そんなこんなで全員お遊びに乗っかってただけ、という話だったんだけどな……
話を戻して。
風紀委員長からの問いに対して、息を合わせた訳でも何でも無いのに体育館中の人間が声を揃えて。
いるわけありませーん。
まぁ、そう答えたわけだ。
女が一人目を剥いて驚いていたけれどなー。
あまりにも息が揃っててビックリしたんじゃね?
まぁ、それじゃ、悪いのは誰だ? とヒバリさんが続けた内容に、またも声を揃えて。
イジメられたと言った女ですー。
じゃ、咬み殺していいよね。
楽しげに言ったヒバリさんを止めたのはダメツナ。
集会にいないと思ったら、風紀委員の中にいたらしい。
ヒバリさんと押し止めて、もっと有効活用しましょうよ、と言ったかと思えば、獄寺君、と不良少年を呼び出した。
これがオメルタに反していたという証拠です。と言ったかと思えば、そういうこと、とヒバリさんも頷いて後ろに下がってしまい、野球少年がいつから持っていたか分からない木刀で女を捕縛していた。
なんで!? あたしと付き合ってたじゃない!!
そう女が野球少年に叫んだのも、野球少年が食ってしまった(笑)という事実を示していたんだろうけれど、爽やかな表情のまま、演技が大根すぎだろ、とか言ってトドメを刺していた。
本当にあっさりとそれで遊びが終了したわけだ。
あとで、ダメツナの奴にあの女どうなったんだ? とは聞いてみたんだけどな。
あぁ、骸の代わりになってもらったから〜。
って言ってたんだけど、どういうことなんだろうな?
骸っていやぁ、あの女がいなくなった頃辺りに一学年上に転入してきた綺麗な男のことだろ?
オレの目当ては同時期に転入してきたそいつの妹なんだけどな!
本当どういった意味なんだか……
今日もダメツナは、ダメツナというあだ名が似合わないことをしている。
ヒバリさんの男だっていう事実もそうだし、学校で1.2を争う立場を維持し続けていること自体普通じゃないだろ。
まぁ、そんなことを言えば、アイツはまたこう言うわけだ。
オレはダメダメのダメツナだから。
はにかんだような、少し情けないような表情をして、笑うのだろう。
この学校には、ダメツナというあだ名の最強の男がいる。
対外的にも最強だと思われているヒバリさんという美人を彼女とする、最強の男が――
ちょっとあちこち読もうかなぁってネットサーフィンしていたらですね。
よくある嫌われに辿り着いてしまったわけです。
んで、嫌われ少し読んだんだけど、やっぱり好きじゃない、っていうか、何でツナ嫌われにするかなぁ……
原作の絆を考える以上、あり得ないでしょ、マジで。
とかなんとか、少しむぅぅ、っとなった後、風呂の中で化学反応起こしました。
わざと起こしたわけだけど←
ブレイクブレイク♪
2011/5/9 作成
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