チュキンだかシャキンだかわからないが金属を擦った音がした。
 いずこからの狙撃。
 綱吉の命を狙ったそれは弾かれた。
 カラリ、と転がる弾の軌跡を見送ったリボーンは弾いた物へと視線を動かす。

 ――トンファー。

 何事も無かったかのように処理した恭弥を呆然と見詰めた。

「ヒバ、リ?」

 問い掛けを無視して恭弥は綱吉に話し掛ける。

「ツナ、油断しすぎ」
「あはは、ごめんごめん」

 避けれないタイミングだったことを謝る。

「後で代わりに書類やるから」

 許して? と首を傾ける綱吉に恭弥は眉をしかめる。

「最近ツナが秩序の仕事サボるからでしょ」

 今回の狙撃が起きた理由はそのはずだろうと。
 書類は二人で片付けることにしてたのに、ずっとやってなかったから警備が甘くなったのだろう。
 並盛でこんなこと起こさせるなんて不甲斐ない、と嘆く。

「ごめんね」

 謝る綱吉と威嚇のためにトンファーを振り回した恭弥。
 普段の雰囲気に戻った二人にリボーンがようやく解凍された。

「――お前ら!!?」

 今までにあった出来事が走馬灯のように脳裏を駆け巡る。
 黒曜での件、リング戦、未来に飛ばされたあの事件……
 全く戦えないと動かなかった恭弥のことを思い出す。
 護られる立場に甘んじ、綱吉の彼女という立場のみで全てに巻き込まれたはず。
 雲の欠番に並盛の秩序の正体不明、色々あった問題が今の件で全て解決されそうだ。
 雲に当たる人物がいないと家光とリボーンが焦った時綱吉が言った「しかるべき時に舞台に上がる」という言葉も、未来で修行中の時期にラルに言われた「雲は後を追ったらしい」との言葉も、ただ一人を示していたのだと。
 いくらでもヒントは転がっていたのだろう。
 これまでに何度かブラフとミスリードに引っ掛かり続けたせいだろう。

「継承式とか浮かれてるからだよ」
「だよねー、罪とか罰とかどうでもいいから放っておいてほしいよ」

 多くのマフィアに威光を示すなら別の方法取ってほしいよ……などとぼやく綱吉と恭弥にリボーンが銃を撃つ。

「何を知ってやがる!」
「えー、並盛で起きることで知らないことは無いだけだって」
「何年も前から並盛を仕切っているからね」

 僕とツナで、と今までで初めてリボーンと正面から目を合わせた。
 綱吉から数歩下がって大和撫子らしく見せていた恭弥を正面から見て納得した。
 だから視線が正面から合わせられなかったのか……
 爛々と光る瞳に残る獰猛な本性のかけら。
 これは隠せるようなものでは無い。

「そういうことか……」

 全てが納得に繋がってボルサリーノに手をかける。

「いっぱい食わされたな……」

 脱帽だ、と呟いたリボーンにうまくいったねー、とばかりに綱吉と恭弥は笑い合っていた。





女の子やっているキョウちゃん話終了。
なんか微妙かなぁって思ってたバレ部分ですが、もう手の加えようが無かった。
リング戦とか未来編とか考えてみたけれど、キョウちゃんが耐えられなさそう(暴れたくなる)と思ったので割愛。
今回キョウちゃんすっごい頑張って我慢してたんだよ!ということにしておいてください(笑)

2011/10/18 作成
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