「嫌だっつったら嫌だ!」
「決まったことなんだぞ」
ボンゴレ10代目にするための教育に来たとリボーンが言い、綱吉が否定する。
「なんか大変そうだね」
綱吉の部屋で行われているそれを暇そうに見ていた恭弥が口を挟んだ。
「いや、オレ関係無いし」
こんなのどうでもいいから、遊びに行こうか! と提案する。
会話を交わす綱吉と恭弥にリボーンは近付く。
「お前がツナの女か」
「何か文句でも?」
「いや……」
背中まであるストレートの漆黒の髪、化粧っ気が無いのに真紅に近い唇、並中制服のスカートは規定通りの長さ。
真面目とも取れる装いだが、表情の冷たさが人を寄せ付けない。
「百歩譲って家庭教師は母さんの顔を立てて受け入れるけど、それ以外は断る!」
あと、今日の宿題はキョウちゃんとやるから邪魔するな。
そのために恭弥がこの部屋にいたのだ。
「なら一緒に見てやる」
と言ったリボーンを無視するかのように綱吉はノートに向かった。
極一般的な男子中学生をマフィアのボスに育て上げるという依頼を受けたはず、だったよな? とリボーンは首を捻った。
目の前には埋められていく綱吉と恭弥の宿題。
すでに予習部分に入っているのはここ数日の偵察行為ゆえ理解している。
一度として止まることの無い手の動き。
彼女だという恭弥との会話は宿題から掛け離れた話題。
学力は充分なのか……?
スッと書き出した数学の問題を差し出した。
これなら大学レベル――と出した式を嫌そうに見てからリボーンを一瞬睨む。
色々面倒だった綱吉はサラサラと回答を書き、紙を押し付けた。
大学レベルができるなら、学校なんて詰まらないだろうに……
正答の確認をして呟く。
ボンゴレ10代目に選ばれた沢田綱吉が住む家は並盛にある。
プリーモが選んで住みついた場所だが、理由は残されていない。
この町には秩序と呼ばれる支配者がいるらしいが、手の者には会えたが本人には会えていない。
どんな人物かも不明である。
ただ、そのために綱吉の情報すら手にすることは難しかった。
リボーンの持つ情報は、ボンゴレと家光から聞いたもの、実際に見たもののみである。
「人生つまらなくないか?」
刺激ある楽しい人生が送れるぞ? と勧誘するリボーンを呆れたように見る。
「充実した生活だから気にすんな!」
キョウちゃんと一緒だから、と答える綱吉は正しく『リア充』である。
「暗くなってきたし送るね、キョウちゃん」
「うん、そうだね」
少女一人で家に帰すわけには行かないだろうと納得したリボーンは二人を見送る。
「いつバラす〜?」
「まだまだ先で良いでしょ」
「まぁね〜。暇だったから秩序の正体秘密にしてたからね〜」
「黒曜が正体っていうミスリード引っ掛かったら笑えるよね」
「あぁ、それも楽しそう」
「ツナが、っていうのも用意する?」
「うん、副だっていう答もあるしね」
「――さて、いつになることか……」
完全に楽しみきった後になることだけは間違いない。
秘密を抱え込んだ二人は嘲笑った。
キョウちゃんが女の子女の子した振りしてるってかなりの恐怖じゃないかと思いw
この場合、雲どうするって凄い悩みそうだよねー。
いないじゃん、代わり。
ちなみに、ツーは今回欠番です。
2011/1/16 作成
≪ 戻る ≫