白い雪が舞い降りる中、ピカピカと輝くイルミネーションに彩られたクリスマスツリーの前には沢山のカップルの姿。
あまりの人の多さに苦笑しながら家継は隣を見た。
「髑髏、はぐれないようにね」
「……うん」
手を繋いで予約のケーキを取りに行く。
「骸様、大丈夫かな……」
「骸なら大丈夫だって」
女の子たちに囲まれようと、平然と出てこれるだろうから。
これが獄寺なら怒鳴って状況を悪化させたり、山本ならずるずると輪の中だったりするが、骸程女の子の扱いがうまい人もそうそういないだろう。
「オレはそれよりツナヨシが心配」
「なんで? ボスなら安全……」
人に囲まれることはあまり無かったはずの綱吉なら、任務を速やかに遂行していそうだ、と髑髏は不思議がる。
「風紀だから、さ」
むしろ店主から引き止められたり、色々おまけをされそうだから。
「どんな量を持ち帰ってくるか、心配……」
あぁ、そういう意味なら……と納得した髑髏が頷く。
「でも、恭弥さんの心配しないで済む分――」
「それは問題外だから」
髑髏の言うことに苦笑って突っ込む。
群れ嫌いの恭弥が外に出ること自体がありえない。
確実にクリスマスカラーの赤が血の赤になってしまう。
「っと、順番来たよ」
引換券を、と髑髏に家継は促す。
ナミモリーヌに特注したケーキを受け取り、またのお越しをー! と店員総出の礼を受けて店を後にする。
並盛の秩序の遣いだと全員知っていたのだろう。
もうすでに慣れた家継はたいした反応を返さず、髑髏は興味が無いとばかりにスルーしている。
この段階ですでに普通じゃなくなっていることに家継は気付いてない。
「う〜、やっぱ寒いね」
雪が降るだけあって気温が下がっているね、と家継は震える。
「髑髏寒くない? 大丈夫?」
「みんながクリスマスプレゼントくれたから……」
マフラーにコート、手袋耳当て。
四人がそれぞれに防寒具を用意したのは、いつも黒曜中制服を着ている髑髏を心配したからだ。
へそを出すような着こなしをしていて、寒そうなのにも関わらず着替えもしない。
流石に冬になってきてこのままじゃいけないと思ったのは四人共だったのだ。
後で渡そうとしていたのだが、買物に行くのに寒そうだから先に、となったのだ。
「なら良かった」
風邪引いたら大変だもんな、と笑った。
「骸様、そろそろ買えたかな?」
「そうだな……よし、行くか」
携帯で時間を確認した家継が髑髏の手を引く。
「ぇ、ボス……?」
いいの? とばかりに首を傾げた髑髏に家継は笑いかけた。
「行き過ぎです、行き過ぎ」
ストップ! と家継たちを止めたのは骸だった。
骸が買うようにと言われた半身揚げの店へと一直線に向かっていれば、もう終わって帰路に着いていた骸が家継たちを見つけたのだ。
「あぁ、骸。終わったんだ?」
「はい。つぐ君とクロームも終わったようですね」
「はい」
「髑髏可愛いよなー。骸終わったかなぁって言ってたんだよね」
ってことで迎えに来てやったことを感謝しろ。
「はい、感謝してますよ」
家継の言い草にそのまま頷き骸は言う。
「冷める前に帰りましょう?」
「だな」
髑髏、気をつけてね。と優しく声をかけて三人で連れだって雲雀家に戻る。
大勢で集まることは無理でも、少人数でのパーティー程度ならば許容範囲の恭弥のためだ。
沢田家ではお祭り騒ぎのようなパーティーが行われているが、そちらに顔を出す気はさらさら無い綱吉たち。
一応の義理のような物で、家継と骸と髑髏は顔をすでに出してきている。
「きょーやさんの料理美味しいから楽しみだなー」
「そうですねぇ」
うきうきとした様子を隠しもしない家継と骸に、髑髏はそんなに美味しいんですか? と尋ねる。
それには頷き返し、実際に食べてみればわかると楽しみにするように伝えるのだった。
「そろそろ帰ってくるかなぁ?」
「うん、そうだねー」
家継たちの帰宅より早く帰ってきていた綱吉は恭弥に纏わりついていた。
料理はすでに温めるだけとなっており、二人はソファにべったりとくっついて座っていた。
「髑髏が混ざるの初めてだねぇ」
「そうだね……」
何度も転生して過ごしてきた中で、家継と骸を入れて四人で過ごしたクリスマスはあったけれど、髑髏も一緒なのは初めてだ。
「まぁ、たまには、ね」
「うん、いつもと違ってもいいよね」
くすくすと笑い合い、顔を近付けキスをしようと――
「お待たせー!!」
玄関から家継の声が聞こえてきて、タイミングが悪いなぁと二人して苦笑しつつ、料理を温めに恭弥はキッチンへ。
綱吉は三人を出迎えるために玄関へと移動するのだった。
Merry Christmas!
ネタも無く書いたクリスマス。
すみません、こんな感じで……
2010/12/25 作成
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