「死音、何してるんだ?」
「だって、暇なんだよ・・・」
「任務は?」
「今日の分はとっくに終了。たまたま少なくてな・・・」
「珍しいな・・・」
「ホントにな」

 死影と話しながら手元は動き続けている。

「・・・だからと言って、自然破壊は止めておけよ」
「え゛〜!?」

 印を組み、忍術を放ち続けていたのである。
 ちょっと見つけた禁術書の術だったりするため、威力が半端無い。

「一応、九重の森だから、後で怒られるぞ」
「あ〜・・・そういう問題もあったっけ・・・」

 仕方ない、と死影の隣に座り込み、死影に寄りかかる。

「何か楽しいこと無いかな〜・・・」
「ナルたちの所行ってみれば?」
「こないだ修行つけたばっか」
「それもそっか・・・」

 何か他に無いかな〜と死影は考える。

「適当に組んで知らない世界行ってみるとか?」
「あ〜・・・それもいいな」
「一緒には行けないけど、楽しい所だといいな」
「そうだな」

 死影は次の任務のため、出かけていく。
 死音の分だけ任務が少なかったのだ。
 一応、他の皆もそれぞれの表向きでの任務やら木の風楼の関係やら・・・色々なことで出払っている。

 なので、死音は一人、次元移動の術を発動させ、見知らぬ世界へと旅立ったのだった。




「えぇっと・・・ここは何処だろう・・・」

 辿り着いた場所を見渡し呟く。
 あちこち行っているが、初めての場所だなと辺りを観察する。

「とりあえず、この世界の自分を探しに行くか」

 そう呟き、木ノ葉の里へと向かった。



 木ノ葉の里に着き、変化の術で旅人の振りをして入り込む。
 ブラブラと里内を歩き回っていると、茶屋にナルトたちを発見した。
 ちょうど喉も渇いていたし、と同じ茶屋に入り、ナルトたちの後ろ辺りに座る。

「・・・どうした?ナルト」
「いや、でも・・・あ、何でも無いってばよ」
「本当に?あまりにも別の方に意識が行ってなかった?」
「だ、大丈夫だってばよ」
「・・・なら、いいが」

 話していた内容に一瞬気付かれたかと思う。
 流石にここまで近くに近付けば、暗部レベル程度でも気付くだろう・・・違和感に。

「・・・もしかして、里への侵入者でも居た?」
「え?いや・・・」
「誤魔化すな。お前のそれはわかりやすい」
「・・・わかったってば。知らないはずの強いチャクラを感じた気がしただけだってば」

 あれ?ナルトは暗部レベルの実力だってこと、サクラたちは下忍レベルだけど知ってる?

「え?」
「侵入者か?」
「一瞬だけだったから、勘違いだと思いたいんだけど・・・」
「その割には浮かない表情ね」
「一瞬で隠せるだけの実力の持ち主だったら大変だってばよ」
「・・・それもそうだな」
「なら、この後、報告に行ったら?」
「・・・そうするってば」

 ふ〜ん、ナルトだけが強いけど、そのことを平然と受け止めているサクラとサスケってことか。
 こんな簡単に受け入れられるような性格してないはずなんだけどな・・・二人とも。
 と、楽しい気分になる。

「じゃ、先に失礼するってばよ」
「あぁ、気を付けてな」
「・・・ちょっと恐いわね」
「あぁ、そっか。・・・オレが送っていって、それから報告にするってば」

 ほほぅ。ナルトはサクラたちのことを大切に思ってるようだな。
 それに、ナルトの表向きの性格と大きく違いは無いか。
 ・・・そういうことなら。




 茶屋を後にし、サクラの家へと三人で向かっているのを追いかける。
 人気の無い場所まで辿り着いた時に、後ろから声をかけることとした。

「ちょっといいか?」

 楽しそうなのが声に現れたのか、声が少し弾んでいる。

「・・・誰だ?」
「旅人ってば?」
「あぁ。ちょっと、楽しいことを求めて時空の旅に、な」
「・・・は?」

 時空の旅とか言われても、咄嗟には反応できないだろう。

「面白そうだから、この世界のお前らの話などを聞きたいんだが・・・」
「世界って何だよ!」
「あぁ、先に自己紹介いっておくか」

 オレは別の世界から来た九尾の狐の子孫で、よりましだ。

「・・・九尾の狐!?」
「子孫!?」
「よりましって・・・」

 サクラが最後の言葉を言いながら、ナルトを見る。
 封印されているってことを知っているなら、ナルトを結びつけることが可能だろう。

「別の世界なんて存在するのかよ」
「ん〜・・・とりあえず、気配を元に戻せばナルトくらいは分かりそうだな」

 ま、でも、一番分かりやすいのは変化を解くことだよな。
 ケラケラと笑いながらゆっくりと解印を結ぶ。
 ボフンッと音を立てて死音はナルトの姿に戻る。

「・・・へ?」
「オ、オレ・・・?」
「い、今の変化の術の解印だったわよね!?」

 三人がビックリしている様子を楽しみ、再びさっきの問いを繰り返す。

「オレの世界との違いを知りたいからちょっと三人の話とか聞かせてくれないか?」
「・・・そんな怪しい奴に誰が教えるってばよ〜!!」
「というか、ナルトの口癖すら無い奴を信用できるか!」
「・・・あぁ、それな。下忍やってる時はその口調で話してるから、出来なくは無いってばよ?」
「・・・・・」

 じとーっとした眼で見た三人は死音から後退りするように離れた。

「・・・そんな反応取られると寂しいな」

 そんなことを呟く死音の様子に(何処が!?)と言いたくなる。


 楽しげに逃げようとする三人を捕まえ、無理やり話をし続ける死音。
 何だかんだと出会いだとか説明させられていくのだった。

「へ〜、アカデミーで初めて会ったんだ」
「お前は違うのかってば?」
「あぁ、オレの場合はサクラもサスケも親戚だからな〜・・・2〜3歳の頃には一緒に居たぞ」
「え?親戚?」
「・・・さっき九尾の狐の血を引くとか何とか言ってなかったか?」
「言ったな。つまり、オレの世界では皆子孫だったりする」
「・・・あ、頭痛っ・・・」

 サクラが頭を抱えてしまっている。

「ナルトはいつからそんなに強いんだ?」
「オレなんてまだまだだってばよ」
「・・・アカデミー入った時には、皆の前で見せてないだけで強かった」
「じっちゃんにちょっと修行つけてもらっただけだってばよ〜」
「・・・成程。じゃあサスケとライバル?」
「だってばよ!」
「・・・勝てない」

 あぁ、ここでは違う力関係が生まれてる・・・

「そうなんだ〜。これからももっともっと頑張っていけよ」
「言われなくても!」
「・・・いつかナルトに勝ってやる」
「それには暗部まで上り詰めないとダメよね〜・・・」
「一緒に修行するってば?」
「そうだな」

 頷き合うナルト・サスケ・サクラの三人に、ほのぼのした気持ちになり死音は元の世界に帰ったのだった。


後書き

う〜ん・・・こんな感じになりました。
思ったよりナルトがスレなかったとか、色々と問題はありますが・・・
こんな話で良かったでしょうか?


2007/7/20 作成

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題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。より借りました。