「ナッルトーvv今日も可愛いねーvV」

 今日は、三班合同訓練と称して、とある修行場に下忍9人と担当上忍3人が集まっていた。
 カカシは上記の言葉を発し、ギュ―――ッとナルトを抱き締めている。

「カカシセンセー、放せってば!」
「いや〜♪ナルト、カワイーvv」

 ますますギューッと抱き締めるカカシにナルトは苦しそうな声を出している。

「苦しい!・・・サクラちゃん、サスケ!助けろってば!!」

 先程から殴りかかったり、クナイを投げているサクラとサスケに救助を求める。

「ナルトに当たったらどうする気なのー?」
「・・・チッ!仕方ねぇ、手伝ってくれ!!」

 一応、班内で解決させることにしていたサスケとサクラであったのだが、このままでは埒が明かないと判断したサスケがちょっと嫌そうな顔をしながらも他の班へ協力を要請する。


「はいはい、今行くって!」
「シノくん、行こ?」
「あぁ」

 8班の三人がカカシに向かって走っていった。


「サクラ、ごめん。こっちはちょっと無理!」
「わかってるわー」

 10班の様子は解っていたので、いのの言葉をあっさり受け入れるサクラ。




 今日は珍しく初めからカカシが居た。
 アスマが頑張って連れて来たらしいが・・・
 なので、集まった瞬間からカカシはナルトに纏わりついていた。


「修行になんねーみたいだし、将棋しねーか?シカマル」

 ポケット将棋を出してシカマルを誘っているアスマ。

「めんどくせー」

 何やら青空を睨みつつ返事をする。
 ナルトがカカシに抱きつかれていることに対する怒りと、自分に構いすぎるこの担当上忍に対する怒りが睨むことに繋がっているようだ。


「・・・アスマもいい加減にしてくれるといいんだけど・・・」
「無理じゃないかな?カカシセンセーがナルトストーカーだとしたら、アスマセンセーはシカマルを気に入りすぎてるでしょ」
「・・・やっぱり?」

 いのとチョウジがアスマを遠ざけようと頑張っているのだが、どうにもできていない。

 つまり、10班がナルト救助に赴けないのは、このシカマルに対してのアスマが居るためなのだ。


「詰め将棋で悩んでるのがあるんだ。一緒に考えてくれねーか?」
「一人でやってろ」

 ずっと冷たくあしらい、空を睨み続けている。

「アスマセンセー、ダメだよー?」
「『修行になんねー』とかじゃなく、この事態を収拾させなさいよー!!」

 アスマにチョウジといのが文句を言う。カカシを連れて来たのはアスマなのだから、この状況をどうにかする責任があるだろう。

「いや〜、でもムリそうだなぁ〜」

 とか言いながらカカシの居る方を見る。
 カカシがナルトを抱きかかえたまま逃げ回っている。6人はナルトが居ることと、紅がカカシを止めようと困っているため手をこまねいている。

 これで紅が居なければ、一斉攻撃でカカシを撃破し、記憶消去コースで良いのだが、何も悪くない紅までそのコースの巻き添えは可哀相だろう。


「・・・・・」
「やっぱりオレには無理だ」
「マジメにやってよねー!」
「オレは普通の人間だからな。あいつは『人外』だ」

 あぁ、同じ上忍で結構腐れ縁のアスマであってもカカシは人外なんだ・・・

「ってわけで、将棋でもしてのんびり待とうぜ」

 アスマはそう言って将棋を並べ始めてしまった。



「・・・・・いい加減にしろよな」

 ボソリとシカマルが呟く。

「あ?何か言ったか?」
「いい加減にしろと言ったんだ」

 やはりボソリと呟いている。


「あ〜あ。シカマル、キレちゃった」
「まぁ、これで収拾がつくんじゃない?」
「だねー」

 チョウジといのは逃避するようにのんびり話していた。




 シカマルを窺っているアスマを無視し、シカマルはカカシの方へと向かった。

 凄い殺気を飛ばしながら真っ直ぐにカカシへと影を伸ばし、カカシからナルトを奪い返したのだった。

「・・・ナルト、大丈夫か?」
「シ、シ、シカァ〜?」

 自分に向かっての殺気では無いと言うのに、引き攣った笑みでシカマルに抱きつく。

 ナルトだなぁ・・・と少しホッとしたのか、ナルトの頭をポンポンと撫で、再び笑顔でカカシの方を見た。


「オレらの時間を邪魔して、ただで済むと思ってんのか!?」

 あ゛ぁ!?って感じの脅しが入り、ソーッとサクラやヒナタなどが離れていく。

「ナルトとゆっくり話せるかと思って修行に出てくれば・・・・・」

 黒く禍々しい物を背負い、殺気は一直線にカカシへと向かっている。

「少しは躾とかねーとな?」

 ニヤリ系の笑みをプラスして、シカマルは術を放った。カカシはシカマルの殺気に縛られ、避けることが出来ず全て受けていく。



「・・・ナルトから離れる気は無いのね」
「みたいね。ナルト禁断症状が出たんじゃない?」
「二人が幸せならどうでもいいけどな」

 昨日から忙しくて二人きりになれる時間が全く無く、やっとお互いの傍に居れる状態になったのだから、くっついたまま離れようとしないのも無理は無い。
 ナルトはシカマルの腰に抱きついたままであり、シカマルは術を放ちながらもたまにナルトの頭を撫でている。

 そんな状態のままカカシに攻撃をし、ズタボロになるとシカマルは振り返った。

「昨日から邪魔してくれたのはお前らだよな?」

 次の目的はサスケたち全員!?柔らかい笑みを浮かべているが、それ自体が恐怖を煽る。

「あぁ、でもその前に・・・オレがナルトに近付くのを邪魔した奴だな」

 ククク、と笑い、先程シカマルに対して将棋をしようと五月蝿かったアスマの方に向かう。


「・・・シ、シカ・・・マル??」

 アスマは恐怖と疑問に満ちた言葉を最後に、話せなくなった。



「シカマル、あたしたちに任せて二人っきりになれる場所に行きなさいよー」
「そうそう、帰っちゃっていいって!」

 アスマをあっさりと倒し、今度は自分たちの方に来そうだ、といのとキバがシカマルの背に声を掛ける。

「そうだね、今日は何もせずに二人で居るといいよ」
「そうだよ。僕たちに出来ることは全部やっておくから」
「これはわたしたちが始末しておくから」

 自分の身にかかる危険は出来るだけ排除しようと全員が協力している。


「シカマル、家に帰ろう?」
「・・・わかった」

 ナルトの言葉に最後の一押しをされたシカマルはナルトと共に帰っていった。


「また明日ねー」

 同じ家に帰っただろうナルトとシカマルだが、きっと明日まで顔を合わせることは無いだろうといのはそう言った。

「食事は部屋の前に差し入れるからね!」

 手を振って笑顔で見送り、居なくなると全員が疲れたように笑みを消した。




「どうにかなった――」

 へたり込み、座り込んで言う。よく見ると全員が座り込んでしまっている。

「あなたたち、お疲れさま。あれは怖かったわね」
「珍しくキレるんだもん。困ったわ」
「紅先生もお疲れさま。変なことに巻き込まれちゃってさ」

 紅は子供たちにシカマルとナルトは付き合っているのだと聞いていたので、変態のカカシを撃退したことは全くおかしいことだとは思っていない。

「あなたたちの方が大変でしょ?」
「そうでもないよ。・・・さてと、これどうする?サスケくん」

 嫌そうに真っ黒焦げでびしょびしょで・・・のカカシを示すサクラは靴の先でちょんちょんとつついている。

「とりあえず燃やそう」

 サスケの答えは火葬にしようってことです。

「あ、点穴の練習していい?」
「コレよりそっちの方がやりやすそうよ」
「うん、わかった」

 点穴の練習をアスマでし始めたヒナタは押すべき位置をズラして、けして押してはいけないツボを押していく。



「今日はここらへんで帰りましょうか」
「そうですね」

 カカシとアスマを放置して全員は帰ったのだった。






 その夜、回復したカカシがナルトの家に不法侵入したが、本人たちは風見家の自室に居た上、ナルトの家が物騒だからと全員でトラップまみれにしていたので、カカシは死んだのだった。

 ・・・まぁ、すぐに病院に運ばれたのか、蘇生してましたけどね。


後書き

前日は下忍任務の後、すぐに暗部任務で、
いつもとは違うペアの組み方をさせられ、
二人の時間を短時間でも持とうとすると
「時間が無いわよ!ほら、ご飯!!」とか
「行くぞ、時間だ」などと周りに邪魔されました。

・・・というわけで、シカマルの嫉妬?でした。
こんな感じで良かったでしょうか?桃花さま


2005/12/19 作成

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