「あ〜ぁ、今日も下忍任務かぁ・・・」
「カカシセンセーは何時間遅刻するかしらね・・・」
「・・・忍術書、持ってくか?」
今日は今日とて、下忍任務がある7班の三人は風見の家の中で準備をしていた。
「ナルト、今日はうちと合同任務だぞ」
「・・・は?」
シカマルから声を掛けられたナルトは手にしていた術書を落とした。
「えぇえ〜!!聞いてないわよ〜?」
「・・・またか、あのバカは・・・」
「二班合同でペットの面倒を見るはずよー」
「・・・そうか」
じゃあ、と術書を放り出し、普通に準備し始めた。
・・・サクラの荷物に毒薬が混入されてたり、サスケの荷物に普段より多めのクナイが入っていたが・・・。
「いいなぁ・・・私たちも一緒だったら良かったのに」
「だよな。三班合同にしてくれればいいのにな?」
「今度じっちゃんに頼もうぜ」
「・・・ナルトくん、お願いしていい?」
「あぁ!頼んどく!!」
そして、時間を少しずつずらして待ち合わせ場所に。
「おっそいわねぇ〜・・・」
「アスマ先生、先に始められないんですか?」
「任務書、あいつが持ってったんだよなー」
「・・・こうなるとわかっていて、預けたんですか?」
「いや、奪ってったんだよ、あいつが」
「・・・なら、いいですけど」
もし、預けたならアスマも地獄を見たことだろう。
「アスマ、依頼人との約束は何時なんだ?」
「まだ、もう少し時間があるな」
「それにまで遅刻しないでしょうね?」
「・・・それは大丈夫だろ、流石に」
不安になりながらもアスマは答えたのだった。
そして、そのまま待ち合わせ場所で10班と7班は遅刻しているカカシを待っていた。
「ごめーんネ。今日は・・・・・」
突然、現れてナルトに後ろから抱きついたカカシは言い訳をしようとした・・・が、
「嘘はいいから行くぞ!!」
アスマに殴られ、抱き締めたナルトごと倒れてしまった。
ゴツンッ!!!
地面に倒れこんだ痛そうな音にカカシは慌てた。
「わ〜、アスマ!何するんだよ!!・・・ナルト、大丈夫?」
まさかカカシが抱えたまま倒れこむとは誰も思ってなかったので、ナルトはカカシの体重分の重石により頭を地面にぶつけたのだった。
「・・・って、気絶してるじゃないの!!!」
ナルトを介抱していたサクラがカカシを怒鳴りつけた。
「アスマも!!!カカシだけに攻撃しなさい!!ナルトは関係無いでしょ!!!」
同じようにいのも怒鳴っている。
「・・・サクラ、ナルトの怪我はどうだ?」
「ただ打っただけだと思うけど・・・内出血はしてないみたいだし、大丈夫そうなんだけど・・・」
頭部を動かさないようにしてこぶの状態などを確認していたサクラが言う。
「・・・・・アスマセンセー。任務先にちょっと遅れるって報告するか、先に預かっててもらえる?」
「・・・行き先さえ教えてくれれば後から行くから」
チョウジとシカマルが任務のことを考え、そう提案した。
「そうね。病院に連れて行ったほうがいいでしょうし、アスマは行ってちょうだい」
「・・・しかし、なぁ・・・・・」
ナルトが病院に行くのは危険かもしれないと思ったアスマは渋る。
「うちの主治医に見せるのが一番よね?」
「そうね。前にナルトのこと見てもらったこともあるし・・・」
「ってわけだ。アスマ、そっちは頼んだ」
やっと納得したアスマはカカシを連れて任務先に向かったのだった。
カカシを連れてったのは、カカシの暴走を防ぐためと上忍が二人だと説明済みだったためだ。
「・・・行ったな。サクラ、医療術は?」
「やってるわよ。・・・まさかとは思うけど、脳内出血・・・」
「んなわけねーだろ。そんな柔じゃないだろ、ナルトは」
「・・・そうよね。・・・あ!」
瞼が震え、ナルトは眼を開いた。
「大丈夫?ナルト」
「・・・・・?」
サクラを見て、誰だかわからないような表情のナルト。
「・・・おい、ナルト?」
「・・・シカ?何で大きくなってるんだ?」
シカマルを見たナルトがそんなことを呟いた。
「・・・ナルト?大きく、って・・・お前、いくつだ?」
「三歳に決まってるだろ!?」
「「「「三歳〜!?」」」」
ナルトの記憶は10年程前に戻っていたのだ。
「・・・・・。ナルト、オレが変化の術を使ってるかわかるだろ?」
「・・・あれ?使ってない?でも、シカだよな」
「あぁ。それに、ナルトも大きくなってるぜ」
シカマルの言葉に自分の手を見て頷くナルト。
「ホントだ。・・・ってことは、・・・サクラ?いの?サスケ?チョウジ?」
「わからないのかと思ったじゃない。・・・シカマル、どうするの?」
サクラはシカマルにどうするかの指示を仰ぐ。
「簡単に説明して仕事片付けた方がいいよな」
「・・・仕事?」
ナルトが仕事という言葉に反応する。
「今、オレたちは全員、表向き下忍となっている。で、今日の任務はペットの世話」
「下忍〜?暗部レベルだろ?全員」
「流石にそれはマズイだろ、ってことになってな」
「あぁ、それもそうか。・・・で、オレはどんな奴?」
「アカデミーをドベで卒業したはちゃめちゃ忍者。語尾に『〜だってばよ』が口癖」
「・・・・・だってばよ・・・」
だってばよ、という口癖にショックを受けた様子のナルト。
「といったあたりだな。他に聞きたいことは?」
「・・・記憶喪失と言うことは話すのか?」
「皆はどう思う?話した方がいいと思うか?」
「・・・そうね。流石に知らずに完璧には出来ないんじゃない?」
「間違えたこと言っちゃうかもしれないし?」
「・・・オレと言い合ったり、喧嘩口調でライバル・・・殺さないでくれ!!!」
やり過ぎてどれだけ攻撃されるか心配だと思ったサスケは、殺さないでくれ!としか言わない。
「・・・言った方が無難だな」
「と決まれば、任務場所に急ぎましょ!」
「だね。行こうか」
瞬身の術を使って任務場所の近くに行った。
「・・・というわけで、ナルトは記憶が無くなりました」
「・・・は?・・・マジでか?」
あまりのことに信じられないアスマが頭の上にリスを乗せたまま呆然と呟くように問う。
「マジ。ナルト、こっちがオレたちの担当上忍で猿飛アスマ。あっちがお前らの担当上忍のはたけカカシだ」
「ナルト〜、オレのこと忘れちゃったの〜?」
カカシが近付こうとするのをしっかり邪魔するサスケ。
「い〜い、ナルト?あの変態には近付いちゃダメよ」
「そうよ。遅刻魔でショタだからね」
サクラといのがナルトに言い聞かせる。
「ショ、ショタ・・・って・・・・・・;」
「いの、それはちょっとぉ・・・」
ナルトとチョウジが顔を引き攣らせながらいのを見る。
「事実じゃない。後ね、サスケくんと喧嘩しちゃダメだからね」
「わかった・・・ってばよ」
いのの言葉に引き気味のナルトは口癖を忘れないように付け、答えた。
でもこれは、サスケとの喧嘩をしなければボロが出ることが無いと思ったいのの布石である。
「・・・シカマルく〜ん、何か君に懐いてない?」
カカシがシカマルの後をついてくナルトを見て聞いた。
「あぁ。・・・それならきっと、オレがナルトとこの頃会ったことあるからですよ」
「え〜!!ズル〜イ!!」
口を尖らせるカカシに皆、引き気味。
ってか、マスクの下で口を尖らせても・・・・・
「・・・あのな、カカシ。そんなことやってる場合じゃないだろ?」
「しかもね!わたしたちも会ったことあるんだから諦めてよ、センセー!!」
「皆、いいなー。センセーもナルトに会いたかったよ」
(未来のオレ、頑張ってたんだな〜。こんな変態に付き纏われても困るよな。こいつと会ったのが不幸だよな。しかも、記憶が飛んだの、こいつのせいだって!?もう救いようが無いよな・・・・・)
とりあえず、変態だと理解したナルトは隠話で文句を言い続けている。
(落ち着け、ナルト。どうせ、もうすぐこの仕事も終わる)
(ストレス解消には付き合うから)
(そうよー。暗部任務もあるんだから、ストレス解消はいくらでも出来るわよw)
(なんだったら、あたしが毒でも盛ってあげるーv)
(あまり効き目無かったけど、洗脳する〜?)
いろいろと慰められている内に任務も終わり、カカシに捕まる前に帰った。
「火影さまに説明しなきゃいけないよね?」
「そうよね。火影さまはナルトの保護者だものね」
などなどと言いながらカカシを牽制しつつ火影邸に。
「・・・火影さまー。任務ちょうだ〜い♪」
「なんじゃ、急に。というか、お主らが揃って来るとは、どうしたんじゃ?」
普段は、ナルトとシカマルの二人で来ることが多い。
「カカシのせーで、ナルトが三歳まで記憶退行。どうにかしてくんねー?あの腐れ上忍」
「・・・記憶退行!?大丈夫なのか?」
「別に大丈夫だろ?三歳っていえば、当主になった後だし」
「別に記憶無くてもどうにかなるだろ?」
ナルトも別に心配してないようだ。
「まぁ、あたしたちとの関係とかは変わってないしね」
「なら問題無し。でもおっちゃんたちに説明が必要か・・・」
ナルトが風見の関係者たちへの説明に頭を悩ませていると、三代目がシカマルに任務の巻物を渡し、カカシへの罰を決めていた。
「・・・じゃあ、じいさん。そういうことでお願いしますね」
「ナルト、終わったから風見家に帰りましょうw」
「・・・わかった。じゃあ、じっちゃん。またね〜」
ヒラヒラと手を振り瞬身の術で消えた。
カカシは一ヶ月以上掛かる難しい任務を与えられ、里から姿を消した。
そのため、合同任務が続き、皆喜んでいました。
ナルトは少しの間、記憶を取り戻さなかったが、平和に暮らせたのだった。
後書き
また記憶喪失系の話を考えました。
なんとなく、三歳に戻してみました。
しかし、すでに当主なので、大して意味がありませんでした。
1800Hitってことで、持ち帰りたい人がいたら持ってってもいいです。
私が読みたいか書きたいか、で書いた話ですけど。
2005/7/18 作成
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