ヒラヒラと空中から降ってきた白い物――手紙をサスケは受け取った。
「どうしたんだ?サスケ」
「・・・死音から手紙が届いた・・・」
「え?」
「・・・数日、家を留守にするかも」
「あ・・・あぁ、そうか」
イタチは何か異変の前兆かとサスケに尋ね、自分に害は無さそうだと安心するとサスケが出て行くのを見送った。
「こんな手紙が届いたんだが・・・」
「え?・・・あ、死音から?」
「死音って、手紙書くんだ・・・」
「その感想もどうかと思うってばよ・・・」
封筒の差出人を見て会話していた彼らは、おもむろに封を切った。
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――拝啓 今年もまた庭のアジサイが美しく咲く季節となりましたが、お元気でしょうか。 ・・・一体、何があったかと思ったかもしれないが、遊びのお誘いだ。 この手紙が届いてから一時間後、ナルたち三人がサスケ奪還任務に関った世界へと来て欲しい。 あの世界は楽しそうだったので、遊ぶつもりだ。 敬具 追伸 楽しいことは大歓迎なので、何か楽しそうな物があったら持ってこい。 ・・・とのことだ。 代筆、死影。 |
「代筆かよ!」
「やっぱり死音は手紙を書かなかったんだな」
「・・・そうだな」
死音のイメージ通りだったので、何も言えない。
むしろ、死影が色々と迷惑を被っていそうだ。好きでやってるんだろうけど。
「さて、と。そろそろ一時間か?」
「だな。行くか?」
「じゃ、行くってばよー!」
やはりナルトが次元移動の術を使い、12人を移動させる。
「・・・地獄絵図・・・?」
「え?・・・あ、ナルたち来たのか!」
「呼んだの死音だってばよ!」
「あぁ、そうだな・・・」
苦笑しつつ答える。
「それより、これは一体・・・」
「あぁ、これか?ちょっと修行をつけてくれ、と言われたからだ」
「・・・修行?」
「・・・何かやりすぎたか?」
「やりすぎたって言うか・・・一応、下忍相手にこれは無いと思うよ」
「そうか?お前らもこんな感じだっただろう?」
「それはそうかもしれないけど・・・」
下忍相手の修行内容では無いと言い切れる惨状を呈している。
第一声の地獄絵図というのが現状を一番よく表わしているだろう。
「修行、止めてから二十分は経つんだけどな・・・」
「それ、やりすぎだから!」
「サク?何してるの?」
「可哀相だから治療中」
「あ、私も手伝う!」
女の子たちが倒れてしまっている皆を治療するために動いている。
「・・・オレたちは片付けるってばよ」
「だな」
「おー、ナルたち、悪いな」
異世界の12人が動き回る中、死音たちは闇の世界から出したお茶を優雅に飲んでいた。
「それで、何をするんだ?死炎」
「あぁ、ちょっとここに居る全員で宴会でもしないか?」
「宴会?・・・どこで?」
「居酒屋でも貸しきってやろうと思ってるけど?」
「あぁ、死音たちなら貸し切りも余裕で出来るだろうけど」
「まぁな。なんか食べたいものでもあるなら、その店にしてもいいけど?」
「オレってば一楽が・・・」
「はいはい。それは居酒屋の後ね」
飲んだ後はラーメンが無性に食べたくなるからだろうか、もしくは小腹が空くからだろうか。
「いいけれど、まだまだ回復しそうに無いわよ?」
「それに、回復してから食事に行ってたら、何時になるか分からないよ?」
「・・・ちょっとこいつらの家に行って、お泊り会なりお食事会なりを理由に帰るのが遅くなるって伝えてこい」
「は〜い」
死麗たちがスッと消え去り、その場には倒れこんだいかいのメンバーと片付けやら治療やらに借り出されている異世界メンバー、そして死音と死炎だけが残されていた。
死音と死炎は家族が居ないので、ここに残ったのだ。
「さて、始めようか・・・そこ!フライングしない!」
「いや、だってさ・・・」
居酒屋で33人が・・・って大人数だなぁ。貸切っちゃってます。
「だっても何も無い!何勝手に飲んでるんだよ!」
「・・・美味しいよ?」
「ヒ、ヒナ・・・」
美味しそうにカクテルを傾けている異世界のヒナタに頭を垂れてしまう。
「すっかり染まっちゃって・・・」
わざとらしく涙を拭くような動きをしている死麗が笑顔で言う。
「え?え?・・・ダメだった?」
「大丈夫だって。ほら、飲め飲め〜」
「飲ますな!!乾杯してから!」
「は〜い」
全員が一度止まって乾杯をした。
「死音?ナルトは?」
「いや、呼んでない。さっき見た所、自来也が近くに居すぎてな・・・」
「あぁ、それで。状況を見て呼んだら?」
「そうだな」
いかいのナルトを隙を見て引っ張り込み、ますます宴会はヒートアップしていく。
「・・・サク?サクたちの修行って・・・」
「あぁ、そうね。あんな感じだったわよ?」
「よく無事だったわね」
「ホントにね。まぁ、死ぬことだけは無いから、そこだけは安心していいわよ?」
「・・・それって安心できる?」
「した方が心の平穏のためにはいいわね」
サクラとサクが死華たちの修行内容への愚痴やら強くなるための話だとかをしている。
「いの、死麗の料理が毒だって聞いたんだけど・・・」
「あぁ、あれ?うちの世界のツナデさまがそれを食べて呼吸困難に陥った場面を見たわよ?」
「え?・・・やっぱり本当だったの?」
「そうよ。話によると死華たちは毒に対する耐性が出来ていて、多少は食べても大丈夫らしいんだけどね」
「・・・まさかとは思うけど、食べてないわよね?」
「説明を受けた時点で誰一人、口にしようとはしなかったわ。ただ、あっちの世界ではカカシセンセーとかが食べたらしいけど」
「うわ〜・・・」
酒の肴にするにはちょっと物騒な話をしていたり。
「中忍なんですよね?術はどういったものが使えるんですか?」
「一応そうですが・・・まだまだアカデミーで習う程度にしかできません・・・」
「リーは頑張ってるわよ!武器使いも上手くなってきてるし!」
「そうなんですか?テンテン」
「そうよ!術だって、実戦でこの前使えてたわよ」
「凄いじゃないですか!」
「まだまだです。それを言うなら、テンテンだって体術を覚えると言って、頑張ってるじゃないですか!」
「え?・・・リーから教わってるの?」
「リーにも。ヒナとかに教わっている方が多いわ」
いかいの自分に言われたことを拒否するようにテンテンが答える。
「柔拳を使えるようになったの!?」
「まっさか。それに、リーの努力には敵わないわよ」
なんて、いかいと異世界のリーとテンテンが話している。
「う〜ん、楽しんでいるようだな・・・」
「そうね〜」
「・・・ちょっとつまらないな」
「え〜?どこが〜?」
「物足りないっつーか・・・」
「あぁ、それなら納得」
「どうする気だ?」
「・・・この世界の奴らは全然飲んでないみたいだし、酒でも混入すっか」
「お、いいねー」
「ついでにナルたちも混ぜとくか」
楽しそうに風見家の全員がこっそりと皆の飲み物に酒を混入していく。
「・・・めんどくせーことすんなよ・・・死音」
「お?シカマル?」
「気付いてたか・・・」
「お前のには入れねーから安心しろよ」
「・・・酔っ払った後の事態収拾に巻き込むなよ?」
「ま、気付いた褒美にそうしてやるよ」
「そう頼むぜ」
異世界のシカマルだけが難を逃れていたり・・・
「キャハハハハハvv」
「テンちゃん、真っ赤〜v」
「ネジ、勝負れす!」
「・・・Zzz、Zzz・・・」
リーがネジに勝負を申し込んでいるが、ネジは寝入っている。
「う〜・・・シーカー・・・」
「うわっ、ちょっ・・・」
巻き込まないでくれ、と言ったはずの異世界のシカマルがナルトに絡まれている。
「あ〜ぁ。折角シカマルだけは入れないでやったのに・・・」
「しっかり巻き込まれているな、死音」
「ナルってば、すっご〜い♪」
「おいっ」
死音と死影が酔っ払いのやることを楽しんで見ながら話している。
「ネジ、寝てるし・・・」
「ホントだね〜。リーも呂律が回ってないよ」
「この世界のナルトたちよりナルたちの方が強いな・・・」
「今までで耐性が多少は出来てたんじゃない?」
「だろうね・・・」
風見家の皆はそんなことを話しているように、異世界の中には大丈夫な人も居る。
すでに死音たちと飲み交わせるようになっているような様子のシノやヒナタ。
「ねぇ?死華?私たちのコップにアルコール混入した?」
「あら、テンテン、正解!」
「正解、じゃないわ。楽しいからいいけど」
「テ、テンちゃんも結構影響されちゃってるんだね・・・」
「ヒナには敵わないわよ。乾杯の時のあれなんて私にはできないわ」
乾杯の時、ヒナが美味しいよ?とかゴクゴク飲んでたことを言う。
「テンテンもヒナタも強すぎだ」
「いやいや、シノも凄いって!」
「・・・そうか?」
「そうだって!ほら、飲め〜」
「死紅、止めてくれ・・・」
シノが死紅に飲まされている。
「この世界のオレたちは皆寝入っちゃったみたいだな」
「ナルも寝た・・・」
「お、シカマル生還〜」
「生還って何だよ!生還って・・・」
「しっかりナルに捕まってたのにね」
「ナルを放っておいていいのか?」
「寝てんだからどうでもいいだろ?」
「・・・ふ〜ん」
ナルに捕まっていたシカが戻ってきたことをからかう死音たち。
ナルに捕まり疲れた上、死音たちにからかわれて疲れたシカは適当にお酒を飲んで眠ってしまった。
「死光、眠くなったから、寝ちゃっていいかな?」
「そうね。闇の世界の中で一晩過ごして、明日帰りましょうか」
「そうしましょ」
寝入ってしまった者たちを闇の世界で布団の中へと入れていく。
そして全員が眠りにつき、翌日。
「頭、痛・・・」
「・・・う゛ぅう゛・・・」
いかいの全員と異世界の数人が二日酔いに苦しめられている。
無茶な飲み方を最後にしたシカや、飲み過ぎたキバとかが・・・
「シカ?大丈夫だってば・・・?」
「・・・おー・・・」
ナルがシカに心配そうに声をかけ、辛そうに答えるシカにますます心配そうな表情をし始める。
「シカ、全然飲んでなかったはずなのに・・・どうしたんだってば?」
「あ〜・・・大丈夫だ・・・」
「オレが看病するってば!」
ナルのその言葉にシカはちょっと大丈夫か・・・?と思ったそうだ。
「完璧に二日酔いね」
「酔い覚ましの薬あったよな?」
「昼ぐらいまでかかるかもな〜・・・」
「今日、この世界の奴ら任務あったのかな?」
「・・・あ゛るぅ〜・・・」
「んじゃ、やっとくから安心して寝てろ」
死音たちの言葉だけじゃ安心しなかったので、闇の世界の中のテレビで写しながら布団に横になっていたいかいの皆。
昼過ぎ、酔いが醒めたので、全員が帰宅した。また遊びに来ることを約束して・・・
「・・・修行は嬉しかったけど、できれば遠慮したい・・・」
「確かに・・・」
疲れきったいかいの12人が残されていた。
後書き
口は災いの元。
うっかり修行つけてvなんて言ってしまったがために
地獄を見てしまったいかいメンバー。
後になって失敗したと思っても後の祭り。
それに、飲まされちゃって・・・
わいわい、は達成できたでしょうか?
2006/6/11 作成
題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。より借りました。