「今日って、合同任務?」
「いや、修行じゃねぇ?」
「修行か……めんどくせぇな」
「適当にやって寝てようぜ」

 三班合同だと呼び出されたその日、待ち合わせ場所へ皆バラバラに向かっていた。
 一緒に住んでるのは秘密だから、バラバラに行くことにずっとしているのだ。



「は〜ぁ。今日も遅いわね〜?」
「いつものことだけど、いい加減にしてほしいってば!!」
「……何よ〜、あんたらの先生、いっつもこんな遅刻してんの?」
「そうよ。最長で5時間くらい?」
「そうだってば。…何してやろうか……」
「ナルト。今度一緒に罠でも仕掛けましょうかv」

 黒いオーラを漂わせながらうふふふと笑うサクラとナルト。
 あまりの黒さに周りの下忍たちは顔を引きつらせて後ずさる。

「……サクラ、やる時は俺も混ぜてくれ」

 サスケも怒りに耐えかねていたようだ。


「あんたたちに同情するわ」
「カカシの奴、遅刻癖が治ってないのか」

「「「「「「「「「知ってたならどうにかして下さい!!」」」」」」」」」

 皆、アスマに対して叫んだのだった。




「じゃ、移動しましょ。逸れないでね」

 紅が先導して一番後ろにはアスマがついた。

「ナ〜ルトv 今日も可愛いね〜vV」

 カカシはナルトに纏わり付いていた。

「「「「「「「「…………」」」」」」」」

 下忍の皆がジトーっとした眼をカカシに向けた。
 ナルトは逃げようとジタバタしている。


「カカシ! ナルトを離せ!!!」
「そうよ! サスケ君の言うとおりよ!! センセー!!!」
「え、えぇっとね、ナ、ナルト君が嫌がってるの……」


「カカシー、離さねーとヒデー目に合うぜ。いくら下忍とはいえ、こいつら全員を相手にすると怪我をするぜ」

 アスマの忠告を聞かず、カカシはまだナルトを抱き締めている。


「……カカシセンセー、死にたいのね…………」
「アスマ、紅先生。あれ、倒していいですよね?」

 疑問系を使っているが、脅しか断定しているだけだ。

「な、奈良……殺さないでね…」
「……シカマルが動くなんて珍しいな…」


「さて、いの、サクラ。こないだの実験の術をやってしまえよ」

 シカマルがニヤリという笑いと共に言う。
 黒いオーラを纏っている下忍たちもニヤリと笑う。


「…冥福を祈る……」



 チーン。合掌。


「死んでな〜い!!!」

「死んどきゃいいのに……」
「これで死なないなんてゴキブリ並みよね」
「ゴ、ゴキブリに悪いよ……」

 ヒナタが斜め後ろのシノをちらりと見ながら言った。

 サワサワサワとシノから移動した虫たちがカカシに襲い掛かっている。



「紅センセー♪ 何処に行くんだってば?」
「秘密よv 楽しみにしてなさい」

 シノの虫に襲われてるカカシのことは全員無視をして、行き先に興味を示していたのだった。




「……ここって、(くるわ)?」
「……ってか、木の風楼じゃない」

 花町の妓楼――いわゆる妓女たちと遊ぶ所。


 木の風楼、ってのは木ノ葉にある妓楼の一つで、『風』の字からわかるように風見の関係者が中心になって経営しているのだ。

「今日はね、こういう場所の雰囲気も知っておかなきゃいけないと思って予約したの」
「女の子たちはいつかここで働くかもしれないしね」


(((すでに働いたことがあったりして……)))


「いらっしゃいませ〜♪ 本日お相手を勤めさせて頂きます、彩と申します。よろしくお願いしますねv」

 美人な紅い着物を着た女性が出てきた。


「……アヤねぇ……知ってたなら教えてくれれば良かったのに…」
「彩さんの予約取るのって、すっごく大変だった気がするんだけど……」
「一番の売れっ子だし、ここの管理者だものね」


「彼女はくの一で、情報収集を中心にここで働いてるのよ」
「うふふv 知ってる子も居ると思うけど、私は奈良彩鹿(アヤカ)よ。シカマルの従姉なの」
「わたしの同期だから、その(よしみ)で予約入れさせて貰ったの」


「さぁさぁ、座敷に移って色々話を聞きましょ」

 紅の言葉にゾロゾロと座敷へ移動する。


『……昨日も来たばっかよね?』
『昨日の任務で来たわよ。自分を指名させて暗殺だったわよね』
『麗も華も滅多に合えない妓として有名だから、楽だったんじゃない?』
『そういう光だって有名じゃない』

『……おい、先生たちに変に思われるぞ』
『『『は〜い』』』

 ナルトの(たしな)めに素直に返事をする女の子三人だった。


「は〜い、質問〜。どうしてこういう仕事に就こうと思ったんですか?」

 いのは教えてくれなかったアヤカに質問で嫌がらせ(笑)

「そうね〜。元々、実家から情報収集のために出て行ってる人が居たことと、当主の情報収集の足しになればと思って勉強し始めたのが切欠ね」

 アヤカは風見家のために、この仕事を始めた。

「えぇっと、着物を着てると動きにくくありませんか?」

 サクラはいのの味方(笑)なので、同じく質問w

「そうね。多少はね。でも、慣れればどうってことないわよ」

 アヤカはそうだ! と手を叩いた。

「着物着てみない? 三人ともとっても可愛くしてあげるv」


「……『昨日着たばっかだけど』えぇ!? ホント?」
「着てみたいわ!!!『別にもう慣れてるしね』」
「う、うん。着てみたい……」

 三人を連れてアヤカに頼まれた妓が隣へ向かった。



「うっわ〜〜!! 楽しみだってば!!!」
「……多少は見れるようになるんじゃねぇ?」
「シカマル! そういう言い方は無いでしょう!!」
「アヤ姉、オレは結構ここに出入りしてるんだぜ? もっと綺麗な人とかに会ったことだってある」
「……まぁ、かの方に比べれば誰だって見劣りするけどね」
「……? アヤカ、かの方って誰?」
「ヒミツよw どうせ、見れる人はすっごく限られてるから」

 紅の質問に意味ありげに笑ったアヤカはちらりとを見た。




 コンコンコン♪

「失礼致します」

 礼儀作法通り、少しだけ開けた襖の隙間に左手を差し入れ、真ん中まで開けると右手で全て開けた。
 スススーっと、静かに開けられた襖の向こうには紫の着物を着たいのがいた。


「へぇ、流石くの一! 作法も習っているもんな」

 アスマの言葉に笑顔を見せる。

「あったり前でしょ! あたしはこういうことも好きなんだから!!」


「ふふ。……あ、ねぇ、似合ってるかな?」

 サクラは自分の班員の所へ行き訊ねた。

「あ、あぁ! サクラちゃん、すっごくきれいだってばよ!!!」
「……綺麗なんじゃねぇか?」

 真っ赤になって興奮しているナルトに、照れたように言うサスケ。

「サクラ、その赤い着物似合ってるよ」
「ありがとう!!!」

 カカシもサクラを褒めた。


「あ! サクラ、ずるいわよー! あたしはどうかな? サスケ君」

 サスケに向かって笑ういの。サクラは張り合っていのの隣へ行く。

「…………」

 迫ってくるいのとサクラに逃げてしまったサスケだった。


「ヒナタ! 似合ってるぜ!!」
「あ、ありがとう……キバ君」

 似合ってるとでも言うようにコクリと頷くシノ。
 嬉しそうにはにかむヒナタ。橙色の着物を着ている。
 ほのぼのとする風景の八班だった。




「三人とも、可愛いわねv」

 アヤカはニコニコーっと笑って、皆で料理を摘みながら話していた。

その時、
「責任者を呼べ―――!!!」

 少し離れた座敷から大声で怒鳴る声が聞こえた。

「……仕方ないわね。皆、ゆっくりしていてねv」

 木の風楼の責任者はアヤカだから、急いで騒ぎを鎮めるために走っていった。




「……アヤねぇ、大丈夫かな?」
「アヤ姉なら大丈夫だろ。『もし、何かあれば連絡してくるはずだ。隠話、出来るんだしな』心配すんな」

『……一応、報告します。騒いでいた者は木の風楼の売れっ子である(ハナ)(ウララ)(ヒカリ)の予約をずっと望んでいた者でした』
『流石は売れっ子♪』
『で、ですね、実は紫苑さまを見たことがあるらしいです……』
『紫苑を!? どうする? ナルト?』
『……紫苑に会いたいと言っているんだな?』
『はい。……その場を誤魔化せるのであれば、来て頂けませんか? ナルトさま』
『わかった、どうにかする』


『行くの? わたしたちも行くわよv』
『あぁ、助かる。それから、シカ』
『行けるぞ。よし、やろう』


「へへへ。ちょっと探検に行ってくるってばよー」

 バタバタと座敷から上忍の隙をついて飛び出す。

「あ、ずりー! オレも行く!!」
「あ、ダメだよー……」
「チッ。めんどくせーけど捕まえてくる。チョウジ、後頼んだ!」

「わたしたち、この着物から着替えてくるわね」
「先生、ちょっと行ってくるわね」

 いのとサクラとヒナタはバタバタしている間に着替えてこようと座敷を出て行った。


『はい、成功! じゃ、ナルトが着替えたら行きましょ』




「失礼致します」
「……あ、紫苑さま。申し訳ありません」
「いいえ。……はじめまして、大名様。紫苑と申します」

 蒼い着物を着た二十歳くらいの美女。腰まで流れる長い金髪に着物よりも碧い瞳の美女は、三人の少女を連れていた。

「紫苑殿か。こうして言葉を交わすのは初めてだが、美しいな」
「そんなことはありませんよ。光、お酌を」
「はい。大名様、ヒカリでございます。まずは一献……」

 大名の隣に座り酌をするヒナタ。

「わたくしはウララで、こちらはハナでございます」

 両手をしっかりつき、頭を下げる。

「ハナ、ウララ。舞を……」
「畏まりました」

 スッと立ち上がり、屏風の前で対のように並び止まった。

 三味線を取り出したヒナタが横の方で曲を奏で始める。



 鏡合わせのように中心を空けた状態で踊るサクラといの。
 何かが足りない訳では無く、美しい踊り。

 しかし、そこへナルトが入り、完成した踊りとなる。
 二人で踊っていた時は二人の踊りが綺麗だと感じたのに、ナルトが入ることにより、二人はただの引き立て役と化した。

 目線がナルト一人に集まり、引き込まれてゆく。
 そのまま曲が終わっても、何も反応できないままの大名やお付きの人々。


 ナルトが退出の挨拶をしても、意識が異世界に飛んだままの大名は聞いてもいなかった。




「ありがとうございました」
「いや、これくらい気にするな。……迎えが来たようだ」

 ナルトと同じくらいの年代に変化したシカマルとキバだ。

「大名の意識が戻った後、すぐに帰して戻りますので」
「無理はするなよ」
「はい!」

 アヤカは嬉しそうに座敷に戻った。



「う゛〜〜〜。まだ見たい所があったのに〜〜」
「バカ! 他の客に迷惑だろうが!!」

 シカマルがナルトたちを連れて戻ってきた。

「……あら、帰ってきたのね。どうだった? ナルト」
「楽しかったってばよ! 綺麗な女の人がいっぱい居たってば! まぁ、サクラちゃんより美人は居なかったってばよ?」
「そんな訳無いでしょ」

 あっさりとナルトの言葉を蹴散らすと、チョウジと料理を摘んでいるサスケの所へ向かった。

「…ヒドイってば、サクラちゃん……」


「ナルト〜。何処まで行ってたの? センセー、ナルトが居なくてつまんなかったよ」

 ナルトにぎゅっと抱きつくカカシ。その瞬間、周りからギラリとした眼で睨まれるが気にしてない。

「さっきね、そこの廊下でナルト似の美人さん、見かけちゃったよ。
 ナルトの方がもっともっと美人だけどねー♪」

 ナルトの方が美人だと言うが、ナルトを成長させて女性にしただけだというのに。

「そんなのどうでもいいってばよ!
 シカ! キバ! 助けて!!!」
「めんどくせぇな……」
「でも、仕方ないって言うんだろ?」

 お見通しのキバの台詞に溜息を付きながらシカマルはナルトの救出にかかったのだった。




後書き

この小説書くのに、すっごく時間かかりました。

何処で切ったらいいのかわからなくて・・・
もう嫌になりました。
変なところがあっても多めに見てください。

一応、色任務とかあるよな〜・・・
ってことは、妓楼とかがあるよな
あ、情報収集に風見家のための楼があってもおかしくないよね!!

とゆー考えから生まれました。

えっと、紫苑(シオン)がナルトで、華(ハナ)がサクラ。
麗(ウララ)がいの、光(ヒカリ)がヒナタです。
暗部名のまんまですけど(笑)

2005/5/27 作成

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