「うわ〜っ!! カカシセンセー、離してってばよ!!」
「カカシ、ナルトを離せ」
「ナルトを離してくれないと、只じゃすみませんよ?」
下忍任務終了直後、カカシがナルトを抱き締めて言ったのが始まりだった。
「サスケ、ナルトに当たっちゃうよ?」
「……クッ!」
サスケの手裏剣による攻撃はあっさりとかわされ、サスケは攻撃の手段を失くした。
「サクラ? そ、それは何かなぁ?」
「ふふふw センセーにはちょうど良いお薬ですよ?」
経口では上手く摂取させられなかった過去を踏まえ、サクラは注射と皮膚摂取の薬品しか最近は用意していない。
「さ、流石に注射はやり過ぎじゃないかなぁ…と思うんですが……」
「だって、センセーがナルトを離してくれれば何の問題も無いことですから」
「…………」
サクラの問答無用のオーラにカカシはナルトを離した。
「サクラちゃん、ありがとってば! サスケも!」
「いいのよ、気にしなくて。ナルトはサスケくんの方に行ってて?」
「わかったってば」
ナルトをサスケの方に行かせるとサクラはカカシに注射を刺した。
「サ、サクラ。止めてくれるんじゃ無かったの……?」
「仏の顔も三度まで、と言う言葉をご存知ですか? なので、三回に一回は本当にやることにしてるんです。忘れたとは言わせませんよ?」
最近、ナルトを抱き締めた回数を思い出すと、二回までは許されていたことを知る。
「ナルトがセンセーを苛めすぎるな、と言ってくれなかったらその二回も使ってたんですけどね」
「ナ、ナルト〜」
ナルトの優しさにカカシは泣いている。
「やっぱりナルトはセンセーのこと愛してくれてるんだね!!」
「……薬液増量。ちなみに、症状は悪化しますから」
注射器に別の色をした液体を加えるサクラ。
「き、聞いていいかな? どんな効果が……?」
「あぁ。最初のは、ノルアドレナリンが発生すると心臓に負担をかけ、狭心症と同じ症状を起こすもの」
「……え、ええっと〜、その次のは…?」
「あれ? どうなるでしたっけ……」
確か〜……とか言いながら頬に手を当てるサクラ。
姿だけを見ると可愛らしいが、オーラは変わらずカカシにプレッシャーを与えている。
「……くっ…ぐぅ……」
突然、心臓を押さえ、苦しみだすカカシ。
「あぁ、そうそう。心拍数がちょっと増えるだけでも起きるようにしたんでした」
「……ぐぅ…!」
サクラの脅しに恐怖を覚え、心拍数が上がってしまったカカシは苦しみ続けた。
「さてと、サスケくん、ナルト。帰りましょ」
「じゃあ、センセー。また明日〜」
「お大事に」
サスケの嫌味を最後に三人は去って行った。カカシはそのまま苦しみ続けたのだった。
「今日ね! お月見団子作るから、宴会の用意よろしく!!」
「え? 今日だったか?」
「そうよー! 中秋の名月なんだからね!」
風見家の傍まで行くと、8班と10班の面々と出会い、誰も居ないことから普通に話し始めた。
「わかった。薄は用意したのか?」
「忘れてたわ! ……お願いしていい?」
「オレがか? ……ま、いいけど。シノ! 行くぞ!!」
「わかった」
キバとシノが薄を取りに山の方へ入って行った。
その夜、お月見の宴が開かれ、10人の子供たちは騒ぎ続けた。
「♪う〜さぎ、うさぎ〜。何見て跳ねる」
「♪十五夜お月さ〜ま、見て跳〜ね〜る!」
酔っ払ってテンションが高くなっている皆が楽しそうに歌ったり、雑談をしていた。
「あはははは。月に行ったら兎の妖怪が居るかもなぁ」
「月にゃ空気が無いから生きてけるわけ無いだろ?」
「夢が無いなぁ、シカマルは」
「んな呆れた声出すなよ」
「ちょっとは夢を持たなきゃダメだぜ?」
「まだ子供なんだからね」
子供である内ぐらいしか大っぴらに夢を見る権利がないのだから。
「大人になっても夢みたいなこと言い続ける奴も居るけどな」
「うちの人間には関係ないだろ?実力で叶えられるだろうし」
「まぁな。んな話より月を観賞しろよ」
「綺麗だよなぁ……」
10人は杯に月を映して飲んだりして、月を堪能したのだった。
後書き
お月見です。紗奈もお月見団子、食べました。
曇り空なので月はよく見えませんが・・・
しかし、カカシ虐めで半分以上終わってるってどうよ、私?
2005/9/18 作成