なので、たまに喧嘩をすると結構大事になる。
「なんで、わかってくれないのよ!!」
「サクラこそ、どうしてそんなことするのよ!!」
喧嘩の理由は他愛無いことが多い。
約束の時間に遅刻したとか、勝手に薬を使っちゃったとか……
「もう、許せない!!」
「それはわたしのセリフよ!!」
大技を使って辺りを更地にしたり、関係の無い誰かを巻き込んだり……
「「心転身の術!!」」
今日は、どうやらお互いに精神から攻めるつもりだったようですね。
同時に仕掛けた心転身の術。
心転身の術は相手の身体を乗っ取る術。
それを同時に使ったらどうなるのか……?
今まで試したことのある人は……いない。
……訂正。――いなかった。
「ちょっと〜、どういうことよ?」
「な、なんでこんなことになっちゃったの!?」
「あたしがサクラで、サクラがあたし!?」
「「そんなのあり〜〜!??」」
お互いに乗っ取り合い、術を解除しようにも解除できなくなっていた。
「……どうしよう?」
「……ナルトたちに相談しましょ」
「そうね。それしかなさそうね……」
急いで家に帰り、居間へと飛び込んだ。
「ナルト〜〜! 助けてちょうだい!!」
「どうしたらいいのかしら……?」
「どうしたんだよ? 説明してもらわないと解らないんだけど」
「えっと〜……私たち、喧嘩してたのよ」
「……またかよ」
「またとか言わない!! シカマル!!」
シカマルの呟きに素早くサクラ(中はいの)が反応する。
「たまたまなんだけど、同時に心転身の術を使っちゃったのよね」
「で、今はわたしがいので、いのがわたしなのよ」
「解印を結んでも解除されないし、どうしたらいいの!!?」
訴えるようにその場に居る8人に言う。
「……はぁ?」
「いのとサクラが入れ替わった?」
口々にうっそだろ〜!!? と目を丸くしていた。
「……解印を結んでもダメ?」
「それってどうすればいいんだ?」
「……調べてみないとどうとも言えないけど…」
わかる限りでだが、全員で協力して解除方法を考えることになった。
「とりあえず戻れるまではお互いの振りしとけ!」
「家ではずっと一緒に居るんだし、お互いの振りくらい簡単だろ?」
「これで、どっちかが男とかだったら家から出るなって言うんだけど、大丈夫だよな?」
「ナルトが言うなら頑張る!!」
「いのの振りなら大丈夫w」
お互いのことを深く知っているのだから、何の問題も無く振りは出来た。
調べてみたが、精神が現在の身体を自分の物だと思い込んでしまったためか、解除することは出来なかった。
そして、一週間。いのはサクラの、サクラはいのの振りをし続けていた。
「……ねぇ、いの。結構アスマセンセーの班も大変なのね」
「サクラに比べたらそうでもないでしょ?」
「アスマセンセーって女性の敵かも……」
「あぁ、任務後の奢りのこと? 昼食とかの時もあるし便利に使ってるけど?」
「あぁ、そういう考え方もあるわね」
「それより、あの変態上忍の遅刻癖は一体何!?」
「カカシセンセーは変態だから仕方ないのよ」
サクラは諦めの境地に達している。
「しかもその後の言い訳! 意味不明な上、男らしく無いわ! ……いえ、人間失格よ!!」
「確かに殺したくなるわよねw」
「でも、暴走したらナルトに迷惑になるからと思って我慢してれば、ナルトを撫でるわ抱き締めるわ、で……」
「サスケが攻撃したでしょ?」
「してたけど! あんなんじゃヌルイ!!」
サスケの攻撃は下忍の皮を被った状態での攻撃なので、皆にとってはやはりヌルイ。
そうは言っても、下忍レベルではなく中忍レベルはとっくに超した状態になってるが……
「……いの、まだ時間がかかりそうだけど切れちゃダメよ?」
「……わかってる。今の所は何もしてないから。今の所は……」
強調しすぎで危険度アップ!(カカシの)
「……そうね。やる時はカカシだけじゃなくてアスマも、かしらね」
「そうしましょうか?」
「そうしましょうねw」
アスマとカカシの知らない所で二人の余命が決められていたのだった。
数日が経ち、居間に風見の子供たち全員が集まっていた。
「いの、サクラ」
「何?」
「一応、調べた結果が出た」
「とりあえず、解除は無理だということがわかった」
「「えぇぇえ〜〜〜!!?」」
「ところで相談なんだが、その状態でもう一度、心転身の術を同時に使ったらどうなんだ?」
「……あ、思いつかなかった」
「やってみる価値はあるかもね」
シカマルの思い付きにサクラといのは心転身の術を使ってみた。
「「心転身の術!!」」
「……どうだ?」
「あ……」
いのがサクラを見つめながら反応をする。
「……戻ったみたい!!」
「良かった〜!!!」
やっぱり自分の身体が一番だと喜ぶ二人。
「ねぇ、シカマル。これで確実に戻れるなら潜入捜査に利用できない?」
「相手も心転身の術を知らなきゃ使えないだろ?」
「あ、そうか。残念」
こんなことが出来るなら何かに役立てたいと思ったのに……
転んでもタダでは起きない! 失敗は成功の母なんだから。
「でも戻れて良かったよな?」
「うん!」
「調べた結果がダメだったけど、これは重ね掛けになるのか?」
「解除方法が無かったんだから、そういうことだろ?」
そんなナルトとシカマルの話を聞いて、この結果が何か別の術の開発に役立ちそうな予感がしたチョウジだった。
一応、今回は解決はした。
だが、こういうことは二度と起きないと言い切ることは、出来ない。
後書き
入れ替わりネタ、二つ目〜。
いの、誕生日おめでとう!
いのとサクラってやっぱり書き易い。
2005/9/22 作成
題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。より借りました。