――木ノ葉には、子供の姿をした死神がいる。

 そんな噂が木ノ葉には流れていた――



 今日は今日とて、7班の任務はカカシの遅刻から始まった。

『あぁ、もう少ししたら来るか?』
『今まで里に居なかったみたいねぇ』
『だな。任務でもあったのか?』
『あったならあったでいいけど、何時間待たせてると思ってるのよ!』
『任務があるなら待ち合わせ時間を変えてけよな』
『そうだよな・・・あ、来た!』

 表向き全く気付いていない、暇そうに待ってるナルト、サクラ、サスケの三人は隠話でボヤいていた。

「やァ、お待たせ、皆」
「カカシセンセー、遅いってばよ!!」
「いっつもいっつも遅刻するなんて上忍失格よ!!」
「ごめーんネ。今日は昨夜からの任務が終わらなくてねー・・・」

「「はい、うそっ!!」」

「嘘じゃないんだけどね・・・」

 カカシの遅刻の言い訳は一刀両断され、いつものようにカカシは落ち込んだ。


「じゃあ何ランクだったの?」
「B」
「何時からやってたんだよ?」
「子の刻」

 一応、嘘じゃないことを前提に、どんな任務だったのか、どれくらい掛かったのかを聞く。
 ・・・が。

「「「・・・無能」」」
「そ、そんな!!む、無能なんかじゃないモン!」

 Bランク任務を昨夜12時から今までしていたと聞くと、無能としか言えないだろう。

 だって、今はお昼の12時過ぎなのだから。

 それに、下忍任務もちゃんと当たっていることを考えると、三代目もここまで掛かるとは思っていなかったのだろう。


「Bランクに半日掛けてれば言われても仕方ないわよ」
「言うのも嫌だが、ある男は『Bランクごとき、3時間もあれば充分だ!』とかなり昔だが、言い切っていたぞ」

 言うまでも無く、ある男とはイタチのことである。

「それにある人は、時間が勿体無いからってAランクでも30分で終わらすとかって話だし」

 時間が勿体無いと言ったのは、ナルトとシカマルだ。

「サクラ、それはただの噂だろ?」
「噂って?」
「あれ?もしかしてセンセー知らないの?」
「どの噂のこと?」

 今までに聞いたことのある噂話がカカシの頭の中を駆け巡る。


「木ノ葉の死神の」

 (木ノ葉の死神・・・あぁ、聞いたことがある)

「あの、子供の姿をしたって言う?」
「そうそう。わたしたちくらいの年の、ね」
「オレもそれだけ強くなれるってことだよな」
「そうなったら、遅刻魔のカカシセンセーなんて、けちょんけちょんだってばよ!」
「暗部は子供に勤まる職場じゃないと思うけどねぇ〜」

 自分の経験から答えるカカシだが、それに心の中でバカにした笑いを漏らす三人。


『Bランクごときに半日もかけるなよな』
『オレたちは昨日Aランクだったってーの!』
『わたしはBランクだったけどねぇ?』
『そんなの順番なんだから、仕方ないだろ?』
『まぁね。でもわたしは1時間で帰ってきたわよ?』
『しかも同じBでもサクラの方が難しい任務だろ?』
『この様子だと多分そうだろうなぁ・・・』

 隠話で話しながら遠い眼をしていた三人。


「・・・はっ!こんなこと話してる場合じゃないわ!今日の任務は?」
「そうだってば!センセー何だってば?」
「今日は、図書館の蔵書整理・・・かなぁ?」
「かなぁ?って何だよ!」
「・・・三班合同?・・・だから?」
「・・・・・行くぞ!!」
「そうだってばね。カカシセンセーなんかどっかに逝っちゃえばいいってばよ!!」

 猛スピードで走るナルトたちにカカシは置いていかれた。

「・・・ナルトォ・・・どっかに行っちゃえなんて酷いよ・・・(泣)」

 逝っちゃえの漢字変換が違うことに気付かなかったのはせめてもの救いでしょうかね?




 7班が辿り着いた時、8班と10班は図書館でお弁当を広げてる所だった。どうやら紅が上忍任務に就いているため三班合同となったようだった。

「サクラ、遅いじゃないの!!」
「ゴメンね!でも、わたしたちが悪い訳じゃないのよ?」
「あぁ、また遅刻してきたの?」
「・・・えぇ。軽く5時間程」

 今日の集合時間は七時だった。


『ねぇ、ホントどうにかならない?あれ、いい加減ムカつくんだけど』
『そうよね・・・今日もあんなに待たされたんだもんねー』

 出て行く時に、今日は一緒の任務ねwと楽しそうに話していたのだから、待たされた時間は理解している。いのとサクラがサスケを取り合いつつ、隠話で話している。

『そうよー。いのも待たせちゃったわよね』
『まぁ、でもアスマも今日は遅刻してたし』
『・・・それはつまり、カカシと一緒の任務だったのか?』
『・・・そうじゃないかしら?』
『じゃあ12時間掛けてBランクをしてたのね』
『え?どういうことよ?』
『Bランク任務で遅刻したらしいわよ』
『・・・救えないわね。・・・薬盛っとく?』
『えぇ、そうね。貰っとくわ』

 サクラといのがカカシとアスマの弁当に気付かれないように毒を盛っていた。

『サクラたち、毒盛ってるぜ』
『だな〜。でも仕方ねぇんじゃね?二人とも遅刻したんだしな』
『でも、ぬるくねぇ?あいつら毒なんかそんなに効かねぇだろ?』
『あぁ、そうかも。なら、どうする?』

 皆、悩んでしまう。どうやれば効果的か・・・


「ナ〜ルト!それ自分で作ったの〜?」
「そうだってばよ!」
「料理上手なんだね〜vオレのお嫁さんになってヨ」

 ナルトのことをギュッと抱き締める。


 ・・・・・(怒)×9


『ムカつく・・・』
『いい覚悟だな、こいつ』
『死にたいようね』
『禁術、使おうか?』

 そんな会話を隠話で話していたら、プツンッ!と、何かが切れるような音がした。

「・・・放せ!この変態!!」
「ナルトを放せよ」

 一番最初に切れたのは、ナルトとシカマルだったようだ。

「え?え、え、えぇ!??ナ、ナルト?」
「シ、シカマルゥ!?」

 影首縛りで拘束されたカカシとアスマは、ナルトとシカマルにクナイを突きつけられていた。

「気安く呼ばないでくれる?」
「いい加減、堪忍袋の緒が切れるってもんだよな」

 冷ややかにそう言うと、二人は攻撃を始めた。


「ちょっとー、ずるいわよ〜!あたしたちにもやらせなさいよー」
「禁術使用していいよな?」
「あ、ちょっと待って!暴れても大丈夫にするから」

 図書館に影響を与えないように、結界を張るチョウジ。

「さっきの毒じゃ全然効かなかったみたいね」
「お注射しましょうかw」

 毒が大量に入った注射を手に微笑むいのとサクラ。

「凄いよね〜・・・あのね、シノくん。・・・・・」
「わかった」

 こそこそと話すと、シノが蟲をカカシとアスマに向け放った。

「うわっ、ヒナタ。それは早くねぇ?」
「いいじゃない。これくらいでは死なないでしょw」

 ニッコリ笑って蟲に点穴を攻撃させる。

「まぁ動けなくなるだけだろうけどさ」
「全身の自由及び視覚を封じさせて貰ったわ」

 聴覚を封じなかったのは会話などを聴かせて恐怖を増幅させるためv


「な、な、なな、何者なの!?」
「お、お前ら全員・・・」

 裏切ったのか、とでも聞きたいのだろうか?

「カカシセンセーw待ち合わせ場所で話してたでしょ?」
「もしオレたちがそうだったらけちょんけちょんだって、な!」

「・・・・・まさか・・・木ノ葉の死神!?」
「それって子供の姿をした暗部!?」

「オレたちくらいの年代の暗部。間違ってないだろ?」

 ニヤリと口元だけで笑う者と、クククと含み笑いをする者と・・・皆でカカシとアスマを取り囲む。

「死影、どうしよっか?」
「死音が抱き締められたのはムカつくな。死刑でいいか?」
「ちょっと、二人とも。楽に殺す気は無いでしょ?」
「当たり前。言うまでも無いことだろ?」
「そうよねw死華、まずコレ打っちゃいましょうかv」

 フフフvと笑いながら注射器を構える。

「そうね。死音、先に打っちゃっていいかな?」
「あぁ、存分にやれ!」

 ナルトの許可を取ったサクラがいのと共に注射を打った。

「これはね、あたしたちの研究の集大成なのv」
「一杯苦しんだ後に、昔の仲間と再会できるのよ〜」

 亡くなった仲間と、ねw

「ちなみに、苦しむのは3時間。死影、それくらいでいいわよね?」
「充分だろ。じゃあ3時間、たっぷりと楽しもうか」

 その後、その場所には禁術の嵐が吹き荒れたのだった。


 下忍の皮を被った9人がその場を離れた時、魂が抜けた抜け殻だけが残されていた。魂は亡くなった仲間との再会を楽しんでいた。




「あいつら、これで死んだかな?」
「死ぬ訳無いだろ、あいつらが」
「そうね。多分回復に一週間ってとこでしょうね」
「今回のことを覚えているかな?」
「あんだけ攻撃されていれば、記憶喪失になっててもおかしくないだろうな」
「あははw別に覚えてても覚えて無くても問題ないでしょ?」
「それはそうだけどなぁ・・・」

 のほほんとお茶をしながら9人は話していた。




 意識が戻った時、禁術や何かかんかで打撃を受けすぎたカカシとアスマは、すっかり今日の出来事を忘れてしまっていたのだった。



――訂正、
木の葉には、子供の姿をした死神たち(・・)がいる。――



後書き

えぇぇえと、こ、こんな感じでいいでしょうか?
上忍たちはしっかり、苛めました!
・・・返品可です、阿津緋さま。

2005/9/9 作成

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題名は思いつかなかったので、適当で変なお題。より借りました。