チャクラコントロールの修行のため、木登りを行うように言われた。
 そんな程度のコントロールは二歳の時点で完璧にさせられているサクラとサスケは不満だ。
 その際に先生だったナルトにとっても、つまらないだけの修行の時間だった。

 それから数日、つまらないながらもナルトとサスケは修行中だった。
 カカシの視線が無い時は、木に張り付いたまま雑談していたり。
 影分身だけを置いて任務に出かけたりしていた。


「落ちる方が大変って、どうよ?」
「めんどくさいよな。サクラはどうして来た?」
「暇だったからv 今日は任務無いの?」
「簡単なのならいくつかもらったけど?」

 期限が一ヶ月くらいある暗殺系の仕事がバサバサと落ちてくる。
 サスケもサクラもストレス解消のためにそれらに目を通す。

「どれも、この近くのばっかね」
「……おい! ガトー暗殺もあるじゃないか!!」
「…………あ、ホントだ」
「後でやるか」
「だな〜……」




 そうは言ったが、結局別の仕事から手をつけていたからガトー暗殺はまだ行われていなかった。
 そんな数日後、徹夜でナルトが修行に行っていた日。
 帰ってこないでそこらで寝ている影分身の姿があった。


 その本体はと言うと、闇の世界の中で巻物を読んでいた。
 ふと、視線を上げるとサクラを見やった。

「何してんだ?」
「それはこっちのセリフだと思うわ〜」
「いや、言わせてもらえば二人共だ!」

 というのも、闇の世界の中だから、とナルトはシカマルと一緒に巻物を読んでいる最中。
 サクラはいのと頭を突き合わせて話していた。

「いいじゃん、別に」
「サスケだって、暇そうにしてただろ?」
「まぁな。そろそろ帰らないと朝だぞ?」
「あぁ、そんな時間か……」

 そう呟いてナルトがテレビへと目をやると、可愛らしい少女がなるとを起こそうとしているのが見えた。

「うわ〜……美人〜!!vv」
「……確かに」
「ちょっと悔しい物があるわね……」

 サクラといのが見入る。

「おいおい……アレ、男だろ? チャクラとかが男だ」
「あんだけ美人なら美少女でいいわよー!」
「そうよね〜v 美少女よね!」
「……お前の方が美女になると思うが?」
「ありがとーvv」
「サスケ! サクラはやらないわよ!!」
「そんなつもりじゃ……」

 サスケがサクラに言ったことから、いのがサクラを庇うように抱き締めている。

「大切な者を守るために戦う者は強い、か……」
「うちの一族のためにあるような言葉ね」
「一族を守るためだったり……里を守っているからか?」
「そういうこと!」

 ふふ、と笑みを浮かべる五人であった。




 七日目の夜、ナルトとサスケは遅くまで森の中に居た。
 ……そういうことになっている時間帯、サクラもその場に居た。
 影分身にカカシのことなどを任せ、来ていたのだ。

「どうする〜? 明日あたり再不斬も復活するだろ」
「今晩、ガトーを片す?」
「それもな〜……」
「下手に今片付けてもな〜……」
「じゃあ、どうするのよ?」
「カカシにバレてもいいのかよ?」
「それはそれでいいだろ」
「どうせ記憶消せばいいし?」
「それならこの前とかに倒させて欲しかったわ〜」
「まぁまぁ。それに、サクラが美少女って言ってた少年とか出てきたんだし」
「あぁ、それも倒すんだ」
「あ? ……それとも、助けるか?」
「ううん。別にどっちでもいいよ」
「そうだな」

 適当に流れに任せようとか言って、寝るために帰ることにした。


 帰ったら帰ったで、ちょっと嫌なことがあった。
 イナリが泣いてナルトの努力を否定している。

『…………本当にもう……』
『誰がヘラヘラ? ……何言ってるのかしら、この子』
『サ、サクラ。暴れるなよ?』
『嫌ね。わたしはそんなことしないわ。それより、これを父さんたちが聞いた時が恐いわ』
『……あぁ…』

 親バカな両親たちを思い出し、ナルトのために何をするかわからない……と思う。

「…………だから……悲劇の主人公気取ってビービー泣いてりゃいいってか…………」
『何言うの? こんな子供に……』
『ちょっと発破かけておいて、ここから抜け出せるようにしてやるよ』
『ナルト……優しいな』
「お前みたいなバカはずっと泣いてろ! 泣き虫ヤローが!!」

 睨んでイナリに怒鳴る。そして、席を立つ。

『じゃ、オレは修行と言うことにして闇の世界にでも居るから』
『わかった。後で行く』

 スタスタと出て行って、闇の世界に消えた。



「ちょっといいかな……」

 カカシがイナリに声をかけていた。


「……何言い出すんだ、センセーは」

 闇の世界のテレビを見ながらデザートを食べている最中の三人。
 集まって少しした時、そんな様子が映って、ついつい見てしまう。

「父親が居ないとか言ってるよ、こいつ……」
「わたしの父さんとか、父親代わりは沢山いたけどね?」
「ちょっと遠慮したい時もあるけど、あれはあれで助かったよな」
「子供たちだけで生活をしたり、そういうのを許してくれたし」
「だよな〜……」
「友達? ……そういや居ないか」
「オレたちは?」
「家族だろ」
「そ、そうだよね」

 ナルトが言い切る姿に嬉しそうにサクラとサスケは微笑む。

「見当違いもいいとこだけど、イナリを放っとけないというのは当たってるな」
「え? やっぱりそうだったの?」
「やっぱ、ちょっとでも関わっちゃうとダメだな。見捨てられない……」
「じゃ、助けましょ」
「少し勇気を持たせて、元気に暮らせるようにすればいいんじゃないか?」
「……うん、そうだな」

 そのために、ガトーを殺すことを決めたのだった。






 影分身のなるとはイナリを助けるために飛び出した。

(本当に……本体は人使いが荒いってばよ……)

 そんなことを思いながら、演技上のナルトそのままを演じる。
 実力的には下忍レベルの力であるなるとは、ある意味ではドベのナルトそのものである。

「イナリ……昨日は悪かったな」
「え?」
「お前を泣き虫呼ばわりしちまって、ごめんな。アレは無しだってばよ」

 イナリの頭を撫で、お前は強ぇーよ! と言った。
 その言葉に泣き出したイナリになるとは笑顔を見せた。

「嬉しい時には泣いてもいーんだぜ!」
(そういや本体たちは泣くことあるのか? ……生理的な涙を流すのはわかるが…………)

 変なことが気になったなるとであった。



 白の魔鏡氷晶にサスケは閉じ込められ、攻撃を受けていた。
 そこへナルトが助勢に現れ、ナルトは魔鏡氷晶の中に入ってきた。

「よっ! 助けに来たぞ!」
「……はぁ(溜息)何で中に入ってくんだよ!!」
「助けに☆ ……っつーか、この中なら見られること無いぞ、サ・ス・ケv」
「……狽ヘっ! そ、そういうことか……」

 ナルトが鏡の中に居ればカカシに見られることは無いから大丈夫だと伝えに来たのだ。

「どこまでやっていい?」

 ワクワク〜といった様子のサスケにナルトは笑う。

「カカシに気付かれない程度なら、どこまででもv」
「よっしゃー! ストレス発散☆」

 楽しげに白へと攻撃を始めるサスケ。

「……サスケ。壊れてるって、キャラ!」
「いや〜、ストレス溜まりまくりだったんだよなーv」
「……無視すんなって…………はぁ(溜息)」

 どこまでも楽しげに攻撃を始めるサスケにナルトは邪魔にならないように避けている。

「な、何を突然……?」
「白には悪いけど、ストレス発散に付き合ってくれ」
「ナルト! 写輪眼はOKか?」
「別に良いんじゃねぇ? 相手も血継限界だし」
「じゃ、そういうことで」

 カカシが再不斬との戦いに苦戦して、辺りが霧に包まれているのを幸いに、サスケは写輪眼まで使って戦い始める。



「くっ……」

 鏡の中を高速で移動していた白だが、サスケの放つ術の数々に傷が増えていく。
 普通の下忍が放つような術では全く当たらないだろうに、サスケの攻撃は全て当たっている。
 白は流石にこれ以上は……と思い、馬鹿正直にサスケを狙うのは無理だと判断。
 ナルトに攻撃をすることにした。

 ひゅっ!!

 ナルトを目掛けた攻撃。
 白はサスケがナルトを庇うために向かうと思ったが、サスケはピクリとも動かない。

「サスケェ、オレも出る必要があるのか?」
「いや、無いぞ。何だったらサクラの所へ行ってもいい」
「そうか?」

 ナルトはその千本全てを片手で全て掴み取り、サスケと話していた。




「タズナさん! 伏せて!!」
「な、何じゃ!?」

 サクラがタズナを押し倒すようにして再不斬の攻撃から身を護ろうとする。
 カカシは間に合わないと再不斬の前に飛び出し、攻撃を受けてしまっている。

『役立たず〜!!』
『……何叫んでるんだよ、サクラ』
『だって、だって!』
『んで? どっちが勝ちそうだ?』
『……言わせてもらえば、カカシが勝つと思うわ』
『え? 本気?』
『だって、今、雷切発動したもの』
『……そうか』
『それで、どう収拾するの?』
『う〜ん……そうだよな〜』

 ナルトがどうしようかと、ちょっと悩んでいる。
 すると、突然サスケが呟いた。

『あ、白が……』
『どうした!?』
『今、白が再不斬を守るためにこっから飛び出していった』
『サスケの間抜け!』
『いいじゃねーか、別に!』
『良くないわよ……』
『じゃ、こうすっか』

 カカシと再不斬の間に入ろうとする白を突き飛ばし、死音がカカシの攻撃と再不斬の攻撃を受け止めた。

「……あ、んぶ?」
「木ノ葉の暗部!?」
「なんで木ノ葉の暗部がここに!?」
「……そこまでにして頂きましょう」
『ちょ、ちょっと! ナルト!! どうするのよ!?』
『どうせガトー殺すんだろ? 先に殺してしまえば、こいつらも義理立てすることも無いだろうし……』
『んじゃ、ちょっと行ってくるわねv』
『頼んだ、サクラ』

 サクラが影分身を置いて、ガトーを殺しに姿を消す。

「木ノ葉に対する依頼に、ガトー暗殺がありました」
「なっ!?」
「私の仲間が殺しに行き……」

 言いかけた時に、サクラからの連絡があった。

『ごめん、もうガトーこっちに来てた』
「あちゃ〜……」
「……?」

 死音が額に手をやり、振り返った。

「おーおー、ハデにやられてぇ…………がっかりだよ……再不斬」
「……死華、もうここで殺れ」
「はい」

 ガトーの護衛の影から現れ、ガトーを処分。

「!?」
「死炎、雑魚の片付けを手伝え」
「わかってる」

 どこからともなく死炎が現れ、死音と共に片付け始める。
 数分後、粗方片付いた後で、再びカカシと再不斬、白の方を見る。

「それでは、任務終了致しましたので、私たちはこれで」

 一斉に一瞬だけ頭を下げると、影の中に消えていった。

「…………」
「…………」
「……白、もう戦う理由は無い。行くぞ」
「はい」
「カカシ、オレがタズナを襲う理由も無くなった。これで戦いは終わりだ」
「……あぁ」

 お互いにチャクラもほぼ切れているのもあり、痛み分けとしてその場を引いた。


『……また倒れた』
『もういいよ、放置で』
『めんどいし、後は影分身でいいか』
『先に報告しておきましょうかね』
『そうだな』

 支えあいながら去っていく再不斬と白を見送りながら闇の世界に居た。





「……あ!」
「どうした?」
「白の口止め忘れてる……」
「あぁ、そういや……行くか」
「そうだな」

 闇の世界で彼らの前に現れ、口止めをして開放したナルトたちであった。



「……白、先程の口止めだが」
「影から現れたことから考えて、あの時の暗部は彼らだったのでしょうね」
「そうか……」

 重要性も感じなかった彼らは別の国に旅立っていった。




 数ヵ月後、死音と死影が暗部任務中にバッタリと出会った。

「あれ? 白?」
「……ナルトくん?」
「おぅ。元気そうだな」
「そうでもありませんよ。いい雇い先が無くって……」
「へ〜……そうなんだ」
「ナルト? 紹介してくれないか?」
「あぁ、この前の波の国の任務の時に会った白」
「ん〜……それ、確か敵じゃなかったか?」
「そうそう! 氷遁忍術使う忍」
「何仲良くなってるんだよ」
「いいじゃん。どうせ、ガトーだかを殺しに行ってただけなんだから」
「まぁな」

 死音と死影のやり取りを楽しげに聞いている白。

「あ、そうだ。白、最近ここらで霧の話を聞かなかったか?」
「……アレのことでしょうか?」

 スラスラと最近手に入れたと思われる情報を口にする白。

「そうそう、それ! すっげ助かる」
「こんな程度ならいくらでもいいですけど……」
「そういうわけにはいかないって。その情報でどれだけ助かるか・・・」
「情報料、いくらくらい要る?」
「えぇ!?これくらいでお金は貰えません」
「だったら、そういう情報を売ってくれるか?」

 簡単な情報でいいから・・・と死音が言うのに、白は最終的に頷いた。

「それでは、そういう情報を定期的に渡すことにして、他には売らないということで」
「契約成立!」

 こうして、風見家の情報源がまた一つ増えたのだった。



「……あ、仲間にサクラとかが居るから、美味しいお菓子とかの情報も高く買い取るから」

 そんな情報の方が高く買い取られたりするものである(笑)


拍手再録です。
ちょっと書き足してます。

やっぱり風見家って・・・

   戻る