三代目の前に風見家の全員が影の中からぞろぞろと現れた。
「何じゃ、お主ら。突然に……」
「ちょっとじっちゃんに情報提供v」
「情報か……」
何か里に関わるような情報であったり、大事になりそうな話は手に入るとこうやって教えに来てくれるのだ。
ちょっとした話であれば、任務を貰いに死音と死影の二人で来た時とかの無駄話の中に紛れ込んでるんだけど……
「それで、何じゃ?」
「じいさんは『音の里』って知ってるか?」
「最近出来たという隠れ里か?」
「そうそう。あそこの里長って木の葉に関係ある人物らしいよ」
「関係ある……?」
「そう。むしろ、三代目に関係あると言った方がいいかもしれませんね」
ワンテンポ置いて、続けられた。
「大蛇丸らしいです」
「え? 本当か!!!?」
三代目が大きな声で叫ぶのに、苦笑を漏らす10人。
「嘘吐いてどうするんですか」
「それで、なんか物騒なことを考えてるんじゃないかなぁ……? って噂程度の情報がヒザシからあったから連絡に来た」
「そうか……。ヒザシは元気なのか?」
「元気そうでしたよ。ネジが数日休暇を取って会いに行きたいと言ってましたけど」
「それくらいはどうにかしよう」
「ありがとうございます!」
「良かったね、ネジ兄さん」
嬉しそうに頭を下げるネジにヒナタが微笑む。
「……で? どうするつもりだ、じいさん」
「どうもせんよ。確定した話になるまで動く気は無い」
「後手に回ると後で大変だぞ」
「大丈夫じゃろ。それに、もし何かあったとすればわしが責任を取って戦うつもりだからな」
「ぇえ!?」
「……じっちゃん、命を懸けるとか言い出したらタダじゃおかないからな」
「怖いのぉ。心配せずとも良い。まだまだ長生きするつもりじゃから」
忍術の研究とか、火影の仕事が忙しくて出来ない色々なことをするために。
「……ならいいけど。…………じっちゃん」
「どうした?」
「命に関わると判断した場合、オレらは必ず動くからな」
「何を言っておる?」
「これは一応保険として。じっちゃんが無茶しすぎないように言っておく」
「そうだぜ。オレたちは全員、三代目のことが好きなんだからな」
「そうよ! 火影さまが亡くなるのは寿命じゃなきゃダメよ!!」
口々に三代目が好きなのだと伝える子供たちに嬉しそうに笑った。
「わかっておるわい」
我に返った子供たちが恥ずかしそうに影の中に消えていくのを慈愛の微笑みで見送る三代目が居た。
音の里が出来てすぐの話だと思います。
なんとなくヒザシが出したかったのかなぁ?と書き終わった今なら思いますけど・・・
『……何か変な気配感じねぇ?』
『確かに。澱んだような気持ち悪いような……』
《アレは一尾じゃな》
『うわっ!! ビックリした!』
『九重さま?』
《そうじゃ。アレは一尾、守鶴だ》
『はい? 一尾?』
《そうだ。あいつは嫌いじゃ、顔も見たくない!》
『こ、九重。器に入ってるから顔は見えないだろ?』
《うむ。それが救いじゃ》
『名前が知りたいな……サスケ、何か話の流れ上、お前が聞いてくれ』
『了解!』
隠話で話しながら、やり取りをしていた。
「おい! そこのお前……名は何て言う?」
「え? わ……私か?」
「違う! その隣のひょうたんだ」
「…………」
「!」
「!」
「…………。砂瀑の我愛羅……」
無愛想に名乗る我愛羅の名をナルトたちは記憶に刻んだ。
「オレもお前に興味がある。…………名は?」
「! ……うちはサスケだ」
「あのさ! あのさ! オレは? オレは?」
「興味ない……行くぞ!!」
スッと消え去る我愛羅たちをナルトたちは見送り、そして木の葉丸たちを家に帰した。
風見家への帰路。ナルトたちは誰にも会話を聞かれること無く話していた。
「……中忍試験、わたしたちも出ることになるわね」
「だなー。中忍試験かぁ……めんどー」
「そんなこと言わないでよ、ナルト」
「……で? 何の処置も取らなくていいのか?」
「いいだろ。名前と存在さえ分かってれば」
ナルトの要請で名前を聞いたサスケはそれならそれで、と納得した。
「砂瀑の我愛羅か…守鶴の器……」
「砂隠れの一尾、ね」
「流石、九重だよな。あれだけで分かるんだから」
「だな。……後一週間か」
中忍試験まで後一週間の日の出来事だった。
だったら名前聞かなくても良かっただろうが!!
って感じですけどね。
・・・九重を出したかっただけ?
『ペーパーテストォ? めんどくさ〜!』
『いの、そんなこと言わないでよ(笑)』
『でもさぁ……あ、そうだ。サクラ、あたしが心転身の術を使ったことにしてあんたの答え見たことにしていい?』
『別に構わないけど?』
『んじゃ〜、そういうことで』
サクラが書き終わった頃と見計らって、いのが書き始める。
『あ〜、じゃあオレは写輪眼を使用したことにするか』
『私たちは白眼だね、ネジ兄さん』
『だな』
『オレは蟲だな』
『赤丸、見えるよな? ……あ、別に答えなくていいって!』
それぞれにカンニングをしたことにする。
ただし、全て自分で答えを書いている。
そりゃそうだ。風見家の子供たちは暇だからと暗部任務も請け負っているくらいなのだから。
『……いの、僕たちにも心転身を使って書いたことにしてね』
『わかってるわよ。だから自分で書きなさいね! シカマル!!』
『へぇへぇ。わかってるよ! あ〜、めんどくせー』
面倒だと言いながらもサラサラと答えを書き、終わると突っ伏して寝てしまう。
『皆、いいなぁ……オレ、下手に書けないじゃん』
『どうせコレは10問目が一番重要なんだからそれでいいじゃねぇか』
『まぁいいか』
『オレとしては羨ましいぞ、こんな問題で手を動かさなくていいなら』
『シカマルは本当にめんどくさがりだな……』
『ところでさ、あのイビキだっけ? 試験官の傷は何事!? っていうレベルよね』
『あんな拷問にあう必要があるのかしらね?』
『確か拷問のスペシャリストだろ?』
『よね? ……はっ、まさかM?』
『……おいおい』
『敵に捕まったことがあるんだろう?』
『でもあんな怪我することないわよね?今まで任務で怪我した?』
『オレたちと比べたら悪いだろ』
『……でも、ヒドイ傷だよね』
『ね』
そんなとりとめもないことを話し続け、第一の試験を終えたのだった。
と思ったので、こうなりました。
拍手だった物です。
中忍試験ダイジェストって感じです(笑)