サクラは夜道を心持ち早歩きで歩いていた。
手には大きな紙袋が一つ。
(これも付き合いの一種だから仕方ないわよね)
今日は研修に出ていたのだ。……幻術の。
いつだったか、合同任務の時に紅がサクラに勧めた研修であった。
「あ、サクラ。ちょうどいい所に……」
手にしていたチラシを手渡す。
「これに出席しない?」
「幻術から脱する方法・掛ける方法?」
「そうよ。サクラは幻術の才能があるってカカシから聞いているわよ」
(チッ、あの変態は余計なことを……)
「そうですね。この日なら大丈夫です」
「申し込みしていたんだけど、用事が出来ちゃって……変更は私がしておくから」
「あ、はい。ありがとうございます」
チラシを手にサクラはその場を後にした。
といったような経緯があり、出席したのだった。
どうせ、聞く必要も無いことだけだったけれど。
「…………?」
何やら、荒い息が聞こえた気がして後ろを振り返った。
すると、黒いコートを着た男が居た。
サクラはその男がコートの下に何も来ていないことから、変態と口だけで呟き見なかったことにした。
コートの下から素足が見えていて、今の季節にそぐわないことから変態だと判断したのだった。
(……追ってくる。……どうしよっかな?)
普段であれば、何かクナイででも攻撃しておくのだけれど、今日は手持ちが無い。
それというのも、今日の研修では実際に幻術を掛けたり掛けられたりするから刃物とかを持ってくることを禁じられたからである。
(こうなると、闇の世界から……)
闇の世界の物置からクナイの一本でも取り出そうとした時、男はサクラをしっかりと捕まえていた。
荒い息を聞きながら、サクラは手に触った物で顔面を攻撃。
怯んだ相手にもう一度手に持った物を勢い良く振り下ろす。
後ろへと倒れていく男を確認せず、家へと逃げ帰ったのだ。
「ただいま〜」
家に着きホッと一息吐き、手にしていたものを見た。
手にしていたのは、今日の研修で使用した教科書。一冊で辞書以上の分厚さの角は学校で使用する教書のようにしっかりと糊で固められている。
「…………」
その教科書の角の部分にベットリと血痕が付いていた。
「あ、いの。ちょっとクナイ一本くれる?」
「どうしたの?」
いのは言いながら、クナイをポーチから引き出す。
そして、サクラが手にしている教科書を見て慌てて言った。
「その血! 怪我でもしたの!? ……クナイを欲しがるってことは違うと思うけど」
「ちょっと変質者を撃退しただけなんだけど……」
二人が見詰める教科書の血痕の量から考えて、瀕死になっているのではないだろうか?
「……証拠隠滅しない?」
「そうね。こんなの置いておいても仕方ないし……」
「で? どこら辺だったの?」
「森に入ってすぐくらいかしら?」
「それなら放っておいても獣が始末してくれるでしょ」
サクラはいのの言葉にコクリを頷くと、教科書を火遁で燃やし、何も無かったことにしたのだった。
えぇと、かなり前の・・・以前の日記に書いた、
教科書で殺人未遂!?という話です。
あの時は彼女で統一。警察へ通報、という内容でした。
でも、最初からサクラにやらせようと思っていた役でした。
拍手ありがとうございました☆
web拍手お礼小説でした〜v
無事、再録できました。
こそりと書き足し。
えっとですね。小学校低学年の頃、友人だった男子に
国語の教科書の角で攻撃されたことがあります。
かなり痛くて、頭蓋骨が陥没したかと・・・涙を浮かべて倒れこんでました。
・・・はい。これが凶器へと至った理由の一つです。