『ナルト!! 助けてくれ!!!』

 ナルトがシカマルと部屋で巻物を見ているとネジが隠話で叫んできた。

『ん? どうした? ネジがそんなに慌てるなんて珍しいな』
『しかも、今日は日向家でお祝いがあるからってヒナタと帰ったんじゃなかったか?』
『そうなんだが……ヒナタ様がいらっしゃらない!!!』
『……焦ってるな。ネジが本家向けの言葉使いになってる』

 普段はヒナタのことも呼び捨てで呼び、風見家を知らない人が居る時だけ、本家向けに様付け・敬語にしているのだ。

『大人たちが盛り上がって、誰も気にしてないからヒナタと息抜きに抜け出そうかと思って探したら居なくて』
『は? ヒナタが一人で誰にも言わずに席を外す訳無いだろ?』
『実際居ないし……どうしよう……?』

 ネジはとっても困っているようだ。

『でも、ヒナタが誘拐なんて難しいと思うぞ』

 ナルトの指導により、風見の子供たちは全員、並みの上忍なら瞬殺vv というレベル。
 特にヒナタは白眼を使える日向。近付いてくる者などを遠くからでも発見できるのだ。

『さっきから白眼で探しているんだが、オレが視える範囲には居ないようだ』

 ネジは座敷から出て、庭の辺りで探していたらしい。

『とりあえず探すか』

 ナルトの言葉で風見の子供たち全員が探し始めた。




『見つからない〜〜〜!!!』

 隠話で届く限界ギリギリに皆が別れ、探していたが見つからない。

『シカマル〜、木ノ葉の里中をカバー出来るくらい隠話の範囲を広げろ!!!』
『言われてすぐに出来るか!!!』

 全員が別れて里の中には居ないことが判った。

『どれかの森の中かしらね?』
『急げ!!!』




『ヒナタ〜〜〜!!!』

 森の中を行きながら隠話で叫び続ける。


『あ! ナルト君!!』

 大して焦ってもいないヒナタの声。

『皆、心配してたんだからな。どうしたんだ?』
『ちょっと誘拐されてる最中』
『あっさり言うな!! なんで倒すか助けを呼ぶかしなかった!!?』
『白眼を狙ったのが何処か知りたかったのと、助けを呼ぼうにも隠話が届く範囲に誰も居なかったから』

 ヒナタも助けを呼ぶことは考えたらしい。

『それに、上忍が5人も居て、私一人じゃ上手く出来なさそうだよ』

 上忍レベルを瞬殺と言っても、何人も居たら一人では大変なのだ。

『わかった。今から他の皆を呼ぶから』




「なっ!!?」

 突然、ヒナタが担いでいた忍者を殺した。

「雲だと判ったことですし、死んでください」

 リーダーらしき人物にヒナタは宣告した。

「こっ! 子供が何を言ってる!!!」
「忍者に年齢は関係ないですよ」

 その言葉を紡ぐと後ろで二人の忍者がバタンと倒れた。
 リーダーと相対しているヒナタは死角から切りかかられた。

「ヒナタ、甘いぞ。もう一人居ただろ?」

 その攻撃はネジによって受け止められ、ナルトにその忍者は殺された。

「で? どうすんだ?ヒナタ」
「……雲に帰還していただけますか? 雲の忍頭さん」

 白眼で顔を確認していたヒナタが告げた。

「クッ、ククク……そうはいくか!!!」

 襲い掛かり、ヒナタは仕方なく動けないようにした。



「……ヒナタ!!!」

 全てが終わってからヒアシが来た。

「……!? ナルトさま?」
「遅いよ、ヒアシ。今、ヒナタが始末した所」
「……は?」

 この時初めてヒナタがここまで強いことを知ったヒアシは固まった。

「でも、この前同盟を結んだ雲の里の忍頭だったの」

 ヒナタが忍頭が被っていた仮面を外して見せた。

「……死んでいるのか?」
「ヒナタ、どうだ?」
「……自分で死んじゃったみたい」

 そして、雲の里からの同盟を結んだ直後の木ノ葉の裏切りとして、日向の当主の死体を求められた。


「私に行かせて下さい」

 ヒザシが行こうとした時、ガラリと襖が開けられた。

「行かなくても大丈夫だよ?」

 ヒナタが後ろにナルトを連れて入ってきた。

「えっとね、こうなるかなぁ? と思ってナルト君に頼んでたの」
「九重の力を使って、人形を作って渡せばいいんだ。
 一応、表向きはヒザシさんが身代わりになったということにして、この里を出てもらうことになるけどね」

 ナルトはもうすでにヒアシの人形を用意していた。

「ナルトくん……ありがとう」
「ヒナタとネジが頼んできたからね。とりあえず、風見の家にでも隠れててもらうよ」

 九重が手伝っただけあって、完璧な死体を偽装して雲隠れの里は騙されたようだ。
 ほとぼりが冷めた頃を見計らってヒザシは火の国を出て行った。風見のために情報収集に行くと言い残して。




「やっぱり、隠話の届く範囲を広くする必要があるって!!」
「だな。効率を……距離が…」
「出来れば木ノ葉の里の全部が範囲な」
「頑張るよ」

 その後、シカマルが作った隠話は気配が判る範囲内であれば通じるというものだった。


後書き

日向家の話・・・?
ホントに?え?って感じです。
ヒザシさん、生きてます。
だから、ネジが会うとかいう話があったんです。

補足として、沢山の人が居る里中で探すのは大変なので
隠話を使って探していたと考えています。

2005/6/11 作成

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