「なぁ、シカマル。暇だな……」
「何言ってんだよ。暇な方がいいだろ」
「……じっちゃんの所に遊びに行くから」

 そう言ってナルトは立ち上がった。

「ちょっと待て。オレも行く」

 シカマルは読んでいた本を閉じた。

「放っといたら何仕出かすかわかんねぇからな」
「仕出かすって何だよ。オレがいつ何をした!」
「……いのたちに修行付けたと突然言い出しただろ? ヒナタの事件の時に日向へ飛び込んでいったこともあったな」
「……そ、そんなこともあったっけ」
「ってわけで、一人にしとくと何やっかわかんねぇからついてくわ」




「こんにちわ、じっちゃん」
「おう、ナルト。よく来たな。今日はどうしたのじゃ?」
「遊びに来た〜♪」
「そうか。ちょっと待ってておくれ」

 そして、机の上の巻物や書類を捌き始めた。
 その様子を何もせずに見つめているナルト。

「……ム。一つ任務が余った。誰に任せるかのぉ……」

 どうやら暗部の任務の振り分けだったようだ。

「……この者は昨日終わったばかりじゃし、こっちの者は……」


「じっちゃん、暇だからそれオレがやろうか?」

 悩んでいる三代目にそう告げた。

「……は? ……今ナルトが言ったのか?」
「そうだって。人手、足りないんだろ?一応、風見家の当主になったし、オレは強いよ?」

「……しかしのぉ…………」

「めんどくせぇこと考えるなよ、ナルト。第一、もし怪我でもしたらどうなると思ってんだよ!」
「オレが怪我なんてするわけないって! 九重が居るし、シカマルも一緒に行くだろ?」
「もし、お前が実際に行くことになったら行くだろうけど、そうなったら今度はあいつらが煩いぞ?」


 確かに九尾の事件があってから忍の数は減り、人手が足りないことが多かったため、強い者が居たらと思っていた。
 そして、三代目は、水晶で風見家のナルトの様子を見ることが多く、ナルトだけではなく一族の子供たち全てがとても強いことは知っていた。
 だが、できればこんな世界に足を踏み込むのはもっともっと後であれば良いとずっと思っていたのだ。

 いつかは忍になるのだから、その時まで子供らしく育って欲しいと思っていたわけだ。




「じっちゃん、ダメ?」

 ナルトの表情や瞳に三代目は折れた。

「わかった、お主に頼む」
「やったー! シカと行って来るね!」
「あぁ。大丈夫だとは思うがくれぐれも怪我などせぬようにな」

「……あぁ、めんどくせぇことになった」

「諦めろw じゃあクナイとか取りに行ってそのまま行くぞー」

 暇を潰せるのと、今まで退屈していたことからナルトははしゃいでいる。

「あ、そうじゃ。誰がその任務を行ったのか報告書を出してもらうんだが、どんな名前でもいいからナルトとシカマルだとわからないような名前を付けなさい」

「名前?」
「どんな名前を付ければいいんだ?」
「暗部名みたいなものじゃな。とりあえず、誰だかわからなければいいから、考えておけ。その名前での登録はわしが後でしておくから」




「……どんな名前がいいだろう?」
「めんどくせぇ。どんなんでもいいから適当に付けておいてくれ」
「そんなこと言うと変な名前にするぞ」

『ナルト、妾が付けても良いか?』

「九重? 何かいいのあるか?」

『シオンはどうかな?妾が汐流のことをシオンと呼んでいたのだけどね。死の音と書いてシオンはどう?』

「死音か。それでいいか。ありがとう、九重」

『いいえ、どういたしまして』

「シカはどうしようか?」

『ナルトに合わせて、死の影と書いて死影は?』

「いいんじゃないか? この任務も抜け忍の始末だし、二人とも<死>が入っててちょうどいいだろ」




 そして、死音と死影は任務を終わらせ、三代目に報告をした。

「じっちゃん、終わったよ」
「早かったのぉ。流石じゃな」
「これくらいの任務だったらいつでもやるよ。むしろ、暇にしてるから任務ちょうだい♪」
「……人手が足りない時にまた頼むかもしれないが、まだ子供なのじゃから遊びなさい」
「たまにでもいいからよろしくねv」

 いい暇つぶし方法を見つけたとばかりにナルトは笑顔だ。

「……シカマル、ナルトのこと頼んだぞ」
「じいさんに頼まれなくても、ナルトのことだったらどうにかするよ」




「ずっる―――い!!!!」
「確かに抜け駆けだよね。僕たちだって暇だし、任務とか興味あるのに二人だけでしちゃうなんて……」
「今度、任務貰った時はわたしたちにもやらせてよ!」
「楽しそうだね。あ、あたしも連れてって」
「次、オレらに黙って行こうとしたら三代目に訴えてやるからな!!!」


「…………わかった。次は皆で行こう」

 溜息を吐きナルトはそう言った。



 次回の任務は皆で行い、その時にナルトが皆の名前を九重と相談して決めた。

 それから、味を占めた皆が任務をしたがったのは言うまでも無いだろう。




 しかしその後、ナルトが三代目を脅すようにして任務を沢山もぎ取って来たのは公然の秘密だ。



後書き

暗部名の設定を考えた時、ナルトの名前は九重が付けた
という設定が出てきたので、こ〜んな話を作ってみました。

その設定の部分より暗部の仕事をし始めた理由と化しているよ・・・

皆の名前を書くのがめんど・・・いや、ちゃんと書きますよ。


死音=ナルト
死影=シカマル
死炎=サスケ
死華=サクラ
死麗=いの
死空=チョウジ
死光=ヒナタ
死闇=ネジ
死紅=キバ
死水=シノ

まぁ、設定にも書いてありますが・・・

2005/5/21 作成

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